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ライブハウスと出会った日

たまに、もしライブハウスっていう場所と、自分とライブハウスを繋げてくれたkoboreというバンドに出会えてなかったら自分は何を楽しみにして生きていたかなとふと思うことがある。

koboreに出会ったのはたしか2018年の6月ぐらい。阿倍野キューズモールのヴィレッジヴァンガードで小さいモニターから流れてきた「爆音の鳴る場所で」を聴いて一目惚れした。それからすぐに当時リリースされてたCD3枚全て購入し、言葉通り、擦り切れるぐらい聴きこんだ。

それから程なくしてkoboreが爆音を鳴らせツアーというツアーで大阪の福島2nd LINEというライブハウスに来ることを知り、すぐにチケットを予約して、学校終わりにワクワクしながら電車に乗り込んで1人でライブハウスに飛び込んだ。

福島2nd LINEの重い扉を開けるとまだ人はまばらでフロアには丸形の机が設置されていた。当時まだ、フロアがガラガラなライブにそもそも行った経験がなかった自分にとっては衝撃的な光景で、1人ぼっちだったのも手伝ってちょっと怖いなと思ったのを今でも覚えてる。

1人でソワソワしながらフロア後方でステージを眺めていると急にステージが暗転して1バンド目の演奏が始まった。その後も2バンド目3バンド目4バンド目と続き、自分の気持ちも徐々にライブハウスに馴染んできたところでついに5バンド目、お目当てのkoboreのメンバーがステージに出てきて音合わせを始めた。

音合わせを終えるとメンバーは捌けずにステージに残り、そのまま暗転し、ギターボーカルの赳くんとギターの安藤さんが目を合わせながら1曲目「ヨル ヲ ムカエ二」の演奏が始まった。高架下のライブハウス、電車の動く音と共に聴くヨル ヲ ムカエニが歌詞やメロディにすごく合っていて格別に良かった。この時からkoboreのライブではいつもヨル ヲ ムカエニ始まりを期待してしまうほどこの時のことが強く印象に残っているし、koboreが人気になった今でも、もう1度だけでいいから2nd LINEでヨル ヲ ムカエニ始まりを聴きたいなと願ってしまうほどに素晴らしかった。

1曲目の演奏を終えた後も何度も聴きこんだ曲たちが次々と演奏され、あっという間に最後の曲。「爆音の鳴る場所で」。疾走感のあるメロディに、ライブハウスのことを描いた歌詞、1分間にライブハウスのすべてが詰まった曲を演奏して本編のライブは終了した。

客席からのアンコールに応えて最後1曲。赳くんが「ライブハウスの扉出るとまた会えなくなるから!今日は特別に!!!」という風なことを言って、新アルバムの中で唯一やり残していた「ローカルから革命を」ではなく「グッバイ・シーユー」の演奏が始まった。1曲目の「ヨル ヲ ムカエ二」同様、今でもこの時の光景は鮮明に覚えているし、2年経った今でも「グッバイ・シーユー」はずっと自分を支えてくれる大切な曲だ。演奏が終わると4人は客席に礼をして捌けてライブは終了した。

想像以上に長々とライブについて書いてしまったが、この時のライブがなかったら今ほど小さいライブハウスに行くことはなかったと思うし、福島2nd LINEという大好きな場所にも出会えてなかったかもしれないと思うと本当に大切なライブだったなと思う。

実は同時期に出会って、全く同じ熱量同じペースで2年と少し追いかけてきたバンドがもう1バンド居るが、そのバンドについてはまた別の機会に書こうと思う。