私の師匠は宮沢賢治
ブランクは多々あったものの、小学3年生から小説などを書いていました。
海月といいます。
小学生の時に書いた小説はほとんど覚えていないし残ってもいないけれど、たまたま残っていた当時の小説がありましたので公開させていただきます。
未熟な文章と内容で公開するのは少し恥じらいもありますが、一時期宮沢賢治さんの世界観に憧れていた私の世界観を少しでも感じていただけたらと思います。
内容は変えていませんが少し改良済みです。
短編ですが花火の話です。
~魚と花火~
「どうしてそんな姿なの?あなたは誰?友達になろうよ。」
「私は花火っていうの。地上では輝けないけれど空で輝ける。寿命は3秒。あなたとは違う。きっとあなたは人生を楽しんでいられるでしょう。長い間。」
「そうね。だけど、私は友達がいない。家族とも別れてしまった。どうしても、ほしいの。寿命が短いなら、私も短くするわ。」
「一緒に輝いてもいい?私にとってはあなたと輝けるだけでいいわ。あなたと友達になりたいの。」
そういって魚は、花火が打ち上げられると、一度川の水を飲んで花火を見つめました。
本当に、花火の寿命は3秒でした。
けれどとても華やかでした。
ヒュルヒュルヒュルー、、
バーン、パラパラ…。
川に火花が落ちてくると、消えないうちに魚はその火花を口でキャッチし、それから口をしっかり閉じました。
そうして次の瞬間、空にあの魚の形の花火があがりました。そしてその火花は、あの川へ落ちていきました。その水面には、花火と魚が友達になって笑っているような姿が見えました。
花火大会が終わると、ながれぼしが2つ、途中で合流しながら、空に流れました。
それは、あの川の水面にも、綺麗に映りました。