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オランダ・スヒーダム市が導入する革新的な廃棄物収集システム
case | 事例
スウェーデンのストックホルムが本社のEnvac社は、複数社と協力のもと、オランダ・スヒーダム市のスヒー地区開発向けの高度な廃棄物収集システムの提供と、長期的な機能性と効率性を担保する25年間のサービス契約を締結した。この最先端の自動廃棄物収集システム(AWCS)は、スヒー地区内の主要な開発地域にサービスを提供するもので、3,000戸を超える住宅が建設される地区も含まれる。
スヒーダム市は、歴史的遺産と先進的な都市政策で知られており、スヒーダム・セントラム駅周辺に車両禁止区域を設けるなどの規制があることから、従来の廃棄物収集方法は適さず、持続可能で革新的な解決策が求められていた。AWCSは、地下に敷設するパイプと真空収集ターミナルを通じて効率的かつ環境に配慮した廃棄物収集を提供するもので、都市の気候目標とリサイクル目標を達成する役割も果たす。都市の廃棄物収集プロセスの変革によって、トラックの交通量を大幅に削減することで、排出量を低減し、都市の空間の確保にもつながる。プロジェクトは2025年のパイプの敷設から始まり、2027年第3四半期までにシステムの完全運用が予定されている。
スヒーダム市は、このシステムを導入することで、他のスヒーダム住民に追加費用を課すことなく新規開発地域に最も持続可能な廃棄物物流を実現することと、従来の廃棄物収集ソリューションは物流、安全性、持続可能性、空間の質の観点から適していないことを強調している。
insight | 知見
Envac社のAWCSについて調べてみると、病院の汚染された廃棄物をうまく分類収集することが開発のきっかけで、1961年にこのバキュームシステムが導入された病院は、現在もそのシステムが稼働しているそうです。その後1967年には新興住宅地で家庭用ゴミバキュームシステムが導入され、それも現在も稼働中のようです。
日本では廃棄物を輸送するには一定の条件を満たして都道府県知事の許可が必要で、基本的に廃棄物輸送業には新規参入が難しいと聞きます。「従来の廃棄物収集ソリューションは物流、安全性、持続可能性、空間の質の観点から適していない」と記事にありますが、新しい開発をきっかけに新しい持続可能な仕組みを入れていくことは重要だと思います。