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NYCはより環境に優しい空間を創出するため路肩・縁石空間のマネジメント計画を策定
case|事例
ニューヨーク市は、マイクロモビリティサービスの台頭やeコマース需要の高まりなどによって路肩・縁石空間の利用ニーズが高まっていることを受け、限られた空間をより効率的かつ効果的に活用するためのマネジメント計画を策定した。マネジメント計画を通じて、路肩・縁石空間の利用を最適化し混雑を減らすと共に、安全性と持続可能性を高めることを目指している。路肩・縁石空間のマネジメント計画は、10の戦略的アクションで構成されている。
カーブサイド(路肩・縁石空間)マネジメントの高度化実証:BID組織や地域コミュニティとの協働を通じて路肩を改修すると共に、マイクロハブや駐輪場の拡大、公共空間の改善を進める。また、二重駐車や混雑の防止のため、センシングなどの最新技術の適用を試みる。
空間活用の優先順位づけ:近隣の地区特性や交通特性を踏まえて、路肩・縁石空間の利用ケースの優先順位を行う。
より安全で持続可能な配達:オフピークの配達を推奨すると共に、専用の荷積みゾーンやカーゴバイク等への積み替えのためのマイクロハブを整備する。
低排出ゾーンの指定:トラックの交通量が多く健康被害が懸念されるエリアを低排出ゾーンに指定し、低排出車両やゼロエミッション車両の使用を促進する。
乗降エリアの指定:ハイヤーサービスの効率化のため、交通量の多いエリアで乗降エリアを指定し、違反の削減と安全性の向上を進める。
駐輪場の拡大:自転車やマイクロモビリティのニーズの増加に対応するため駐輪場の設置を拡大する。
公共空間の改善:歩道の拡張と共にパブリックアートやアウトドアダイニングの設置を進める。
先進技術の適用:画像認識技術を用いた違反の取締りやナンバープレートの読取技術を用いた駐車料金の自動徴収などを導入する。
路上駐車料金の値上げ:パーキングメーターの設置を拡大すると共に、駐車料金を市場価格に近い水準まで引き上げる。
道路占用料の徴収:過度な私的占有を防止するため、交通以外の用途での占用に対して占用料を請求する。
insight|知見
日本でも、一時的な実証とはいえ、車道へのパレットの設置や什器等の設置が増えてきました。しかし、総合的な路肩・縁石空間のマネジメントの実施までは至っていないように思います。
実際、宅急便やコンビニの物流に加えてAmazonの配送車両が歩道と車道にまたがって駐停車している光景は日常茶飯事ですし、交差点やバス停近傍でのタクシー乗降なども頻繁に起こってます。また、これらの駐停車車両と自転車やマイクロモビリティとの錯綜も危険を招きます。
日本の方がアメリカやヨーロッパよりも道路空間の制約が強い場合も多く、日本でもより効率的な空間活用や空間配分が求められるように思います。ホコミチのような道路空間の賑わい活用も重要だと思いますが、様々な交通手段の時間・空間のシェアやマネジメントの仕組みも考えていかないといけないように思います。