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ロンドン交通局は平等な交通環境整備に向け交通事故解析のためのデータツールを開発
case|事例
ロンドン交通局(Transport for London:TfL)は、交通事故の死傷者数と地区の貧困レベルの関係を解析できる新たなデータ解析ツール「Vision Zero Inequalities Dashboard」を開発した。データ解析ツールには、すでに2017年から2022年までの事故データと社会経済データが格納されており、年次別、自治区別、重症度別、移動手段別にフィルタリングが可能。また、生活資源の欠乏状況を示す多重剥奪指数(IMD)との相関を分析することが可能で、結果の地図上へのマッピングも可能。
今回開発されたデータ解析ツールは、投資の優先順位を判断するために役立てられることが期待されており、また自治区ごとに課題に応じた適切な施策立案が可能となる。TfLは「道路上の全ての人を守ることは、TfLにとっての優先事項であり、社会経済状況ごとに交通事故リスクがどう異なるかを分析することによって、交通安全の不平等を減らすことができる。安全な街路がなければ、持続的で健康な手段が選ばれることはない。」とコメントしている。
insight|知見
交通事故対策は道路改良と交通安全啓発がメインな印象でしたが、貧困レベルなどの社会経済状況との相関を分析することで社会政策側の対策が可能になることになるほどと思いました。
ウォーカブルがまちづくりの潮流になっていますが、確かにTfLのコメントの通り、徒歩や自転車中心の生活をしてもらうには、安全な街路があることが大前提だと思います。ヘルメットの義務化も身の安全を守るためには必要な対策かもしれませんが、それ以外にも取り組むべきことがたくさんあることを気づかされます。