ブルームバーグが構築した世界30都市を対象にしたデータダッシュボード
case|事例
ブルームバーグは、都市開発を推進するツールとして世界30都市を対象にした新たなデータダッシュボード「Dynamic Cities Dashbaoaed」を構築した。都市の生活に関わる重要な項目を強調し、都市や企業のリーダーの意思決定を支援する。またデータを時系列で見ることもできるため、ポジティブな変化や改善も追える。今後、ニーズに基づいた政策立案やその成果の確認などに活用されることが期待される。
このダッシュボードは2021年に立ち上がったWGの3年間の集大成となる。このWGは、都市がパンデミックからの回復という機会をどのように、都市の再生に最大限活用できるのかということを検討していた。
データダッシュボードには、気候インパクト、健康、生活のしやすさ、アクセシビリティ、イノベーション、成長の6分野で計18指標のデータがおさめられている。既存のダッシュボードは特定の分野に特化していたが、今回のダッシュボードは6分野の多面的なデータが比較可能である点に特徴がある。また、家賃水準や富の成長、クリーンエネルギー、5Gアクセス、特許、ベンチャーキャピタル、都市サービスについては経年での変化を確認することができる。
対象30都市には、パリやニューヨーク、東京、上海のような世界的なメガシティに加えて、ナイロビやラゴス、ムンバイといった新興都市も含まれている。指標によってはナイロビやラゴスなどの都市の勃興を確認することもできる。今後、ブルームバーグは対象都市を地理的に拡大する予定。
insight|知見
比較対象として想定していないような様々な都市との比較が可能で、かつ時系列でデータを追えるという点が素晴らしいなと思いました。
先日、とあるプロジェクトの会議で札仙広福の比較が議論になりましたが、どうしても現状での比較に議論が終始しがちだなということを感じました。
都市に限らず企業でも栄枯盛衰があると思います。過去から比較して現在を評価し、将来を形づくるアクションをつくることがベンチマーク比較には必要ではないかなと思います。今の盛衰だけに捉われてはいけないなと記事を読んで思いました。