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『切に願うことは、必ず遂ぐるなり。』社長ヒストリー連載 第3回

こんにちは。芝園開発株式会社と申します。
駐輪場・駐車場の運営や自治体コンサルティングをしている会社です。
社長ヒストリー連載第3回目をお届けしてまいります。

話者プロフィール
海老沼 孝二(えびぬま こうじ)
芝園開発株式会社 取締役会長 ※記事掲載当時は代表取締役社長
座右の銘:「切に願うことは、必ず遂ぐるなり」

この記事の続きです。

潮目を読むリーダーの視点と覚悟

1990年代は、足立・綾瀬駅周辺に限らず、社会全体として定期利用駐輪場が9割、一時利用駐輪場が1割という状況でした。
つまり、「週に数日・短時間」だけ働くパートタイマーの女性たちが便利に使える駐輪サービスが不足していたのです。
私は「自転車を路上に放置する女性たちは、自転車を駐める場所がないのでやむなく駅周辺に放置しているんだ」と考えました。
ならば、彼女たちにも納得してもらえそうな時間と金額、8時間100円で駐輪できる場所を提供すれば、女性たちの支持を得られるに違いない。これだけの放置自転車があるんだから、経営も成り立つはずだ!
こうして私は時間貸しの駐輪場ビジネスを構想し、社員と話をしました。
案の定、社員は全員反対です。「今は利益の出るコインパーキングに注力すべきで、儲かるかわからない時間貸し駐輪場なんかにお金も労力も注ぎ込むなんて、社長は間違っています」と理路整然、会社の「今」を考えたもっともな理由でした。


しかし、私は会社の「これから」を考えていました。明治時代から国に守られてきた土木建設業でさえ揺らいだのです。コインパーキングもいつまでも安泰とは限らないのだから、もう一つ会社の柱となる事業が欲しい。
「失敗したら新事業に投資する1000万円は自分が払う」と伝えたのは、そこまで腹を据えて私がこの仕事に取り組むんだと社員に知って欲しかったから。並々ならぬ覚悟が伝わったのでしょう。「社長がそこまでいうのなら」と社員もうなずいてくれました。
こうして人による駐輪場管理が当たり前の時代に、8ビットCPUを搭載した精算機と電磁ロック式のラックという機械管理をメインとした実験駐輪場がオープンしたのです。この8時間ごと100円の時間貸し駐輪サービスは、利用者の88%が月20日以下の利用であり、うち55%が女性の利用者という新たな市場の存在を立証しました。
これはビジネスになる。確かな手ごたえを感じて、当社は本格的に時間貸し駐輪場「サイクルコインパーキング」に乗り出すことにしたのです。

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(写真右)赤いフレームに囲われているのが、サイクルコインパーキングの精算機。当時は自動販売機ほどの大きさだった。
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出典:社内報『きゃぷちゃー』19号_2020年12月号
writting:芝園開発㈱ 管理部 広報デザイングループ

芝園開発のホームページ
https://www.sibazono.co.jp/


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