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くま、12年間の旅記録ーアメリカ、メキシコそして日本



私たちの大事な家族だったワンコのくまが4月23日の早朝に虹の橋を渡りました。その日の朝までお散歩して朝ごはんも全部食べて、でも急に具合が悪くなり翌朝には旅立ってしまうという家族には何の準備もさせてくれなかった大急ぎの旅立ちでした。

くまが突然虹の橋を渡ってから、悲しくて悲しくてたくさんの写真や画像を見つめる日々が続きました。あそこにも行って、ここにも行って、本当にいろいろなことを一緒に楽しんだなあ。メモリアルページを作ろうかと思い始めたものの1ページにまとめるのは無理なたくさんの思い出が次から次へとフラッシュバックしてきたのです。

くまは12年のあいだ私たちと一緒にいろいろなところへ旅をしていて、ざっと数えただけでもアメリカ国内外60か所以上の名所や街を訪れています。パピーのころからバークレーとレイクタホを往復する生活を続けていたのでくまにとってロードトリップは生活の一部だったのだろうと思います。車に乗ったら爆睡してくれてどこに行ってもみなさんにご挨拶して可愛がってもらえた本当に素晴らしい旅の相棒でした。

実はパピーのころはあまり写真を撮っていなくてそれだけがちょっと後悔でもあります。写真をたくさん撮り始めたのはシニアに近くなってきてからでした。あと何年一緒にいれるだろうと考えると切なくなり、この瞬間を収めておかなければと必死になって写真や動画を撮り始めたのを覚えています。

このノートではくまと一緒に訪れたさまざまな場所の思い出を綴っていきます。今も悲しみのどん底にいますが、楽しかったことを思い出して綴ることが癒しにもなっています。

アメリカではカリフォルニアとオレゴンの様々な場所からアリゾナ、ニューメキシコ、テキサス、ルイジアナ、テネシーにアーカンサス。国外ではメキシコのバハカリフォルニア半島と日本。日本では伊豆や湘南、長野などの関東地方を中心に旅をしました。

ほとんど行けなかったのは基本的にワンコを歓迎しないアメリカの国立公園でした。それでもヨセミテ国立公園へは何度か行くことができました。

伊豆下田、外浦海岸にて。日本滞在中くまと私がお気に入りだったところです。
アリゾナ州セドナにて。気温が上がるところですが、冬だったので心地よい気候で毎日ハイキングを楽しみました。

どの旅の思い出から始めようか迷いましたが、まずはパピー時代の大旅行の場所であるメキシコ旅行から始めようと思います。くまがお話の中心になるわけではなく私たちの旅のお話になりますが、お付き合いいただけると大変嬉しいです。くまもきっと虹の向こうからえへんと誇らしげな顔をしているのではないかと思います。

くまのメキシコ旅行


くまは生後5か月から3歳8か月の間、合計で4回メキシコに旅行しました。カリフォルニアとメキシコは地続き。私たちアメリカ西海岸のウインドサーファーにとって、カリフォルニアと地続きになっているバハカリフォルニアはとてもポピュラーなところで冬になると多くのサーファーが訪れます。

いくつかポイントがありますが、最も人気のある場所はサンフランシスコベイエリアから約2300キロ南下したところにあるラバンタナというコルテス海に面した小さな漁村。いつのころからか北アメリカからウインドサーファーが訪れるようになり多くは冬の間住み着きウインド・カイトサーフィンのメッカみたいな場所になりました。

もう一つのポイントはサンカルロスというサンフランシスコベイエリアから約1200キロ南下した太平洋に面した海辺です。ここは町でも村でもなく完全に外界から隔離されたとてもリモートな場所で公共の水道や電気は通っていません。国道(メキシコ1号線)から60キロほどガタガタ道を走ってたどり着きます。くまは生後5か月の時にサンカルロスへのキャンプ旅行に行きました。

くまの初めての大冒険となったサンカルロスのキャンプではくまのお兄ちゃんであるスクラフィに思わぬアクシデントがあり大騒ぎな旅となりました。のんびり写真を撮っているどころではないほど大変で、くまの写真があまり残っていないのです。なのでくまのメキシコ旅行は2回目のラバンタナへの旅行の思い出から始めたいと思います。どうぞよろしくお付き合いくださいませ。

くま、メキシコ、バハカリフォルニア半島にあるラバンタナという小さな漁村のビーチにて。穏やかなコルテス海のビーチで遊ぶのが大好きでした。

つづく


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