くまのヨット暮らし②:ヨットの見学に南カリフォルニアへ
30キロの大型犬に成長したくまと家族が増えて3匹のワンコ世帯となった我が家。みんなが気持ちよく暮らせるようにと大きな船探しが始まりました。
ワンコ3と大人2が心地よくひと夏を過ごせるサイズとなると最低でも35フィートから40フィートくらいまでの船になります。身長193センチの夫が首を曲げなくても船内を歩くことができるように天井が高いということも条件にいれて検索は続きました。
ヨット販売専門のウエブサイトに予算もサイズもちょうどよさそうなヨットが掲載されていました。ただしこのヨット、地元ではなく私たちの船が係留しているバークレーから約560キロ南下したところにあるベンチュラ(Ventura)という街のマリーナに停泊していました。
さっそくワンコたちを引き連れてベンチュラまでヨットを見に行くことになりました。
北カリフォルニアの絶景海岸線ルート
ベンチュラまでは最短のルートで約6時間のドライブ。でもどうせ行くのなら寄り道しながらのロードトリップにしようと、海岸沿いのルートを取ることになりました。
サンフランシスコから南下するハイウエイ1号線(Highway 1)は正真正銘の絶景ルートです。道は狭いし崖っぷちを走る瞬間もありますが、荒々しい太平洋に面した海岸線の景色は本当に素晴らしい。ロードトリップ好きの人には必ず一度は通ってほしいおススメのルートです。
ただし夏の間は霧がよく出るところなので天気予報をしっかり確認してから出発しないと残念な結果になります。ちょっと霧がかかっているねというレベルではなく、先が見えないよ?の濃霧になります。
ビスタポイントのロッキークリークブリッジを越えて15分ほど走るとビッグサー(Big Sur)という州立公園が出てきます。ここはバックパッカーやキャンパーの間では聖地のように有名なところ。州立公園の中には天然の温泉が湧いているサイクスと呼ばれるところがあり温泉好きのバックパッカーにはたまらないルートです。禅寺のタサハラ禅センターがあるのもここビックサーです。
ビッグサーを過ぎるとたまに小さな部落が出てくるだけでお店などはほぼなくなります。切り立った海岸線を約80キロほど南下しますが、南行きのルートは山側になるので海側にあるビスタポイントに駐車できない場合が多いのでご注意を。海側の景色の良いところで休憩しながら走りたい場合は北行きのルートがおススメです。
象アザラシがビーチにやってくるサンシメオン
崖の道からだんだん道幅が広く平坦なエリアに入ります。その時にぜひ寄ってほしいのがサンシメオン(San Simeon)というビーチ。このビーチ、象アザラシが子育てのために大量にやってくるのです。アザラシ保護のためビーチは立ち入り禁止ですが、デッキから日光浴をしている象アザラシたちを見学することができます。
大きな岩のあるモロベイ
サンシメオンを過ぎると小さな街が続きモロベイ(Morro Bay)に到着します。ここのビーチはにはモロロック(Morro Rock)という大きな岩があります。長いドライブの後、モロベイのビーチでワンコたち思い切り走り回りました。
モロベイのビーチは遠浅で初心者のサーファーが練習するのにちょうどよい波が立ちます。もちろんビッグウエーブの日もありますが、このあたりの海岸線のなかでは断トツに波が穏やかです。
私がサーフィンをやっていたころここで何回か海に出ました。イルカが隣を泳いでくれたという感動の瞬間があったのもこのビーチです。
モロベイのあるところはセントラルコーストと呼ばれ、文字どうりカリフォルニアの海岸線のど真ん中。ここから南は南カリフォルニア、北は北カリフォルニアになる南北カリフォルニアの分岐点になります。
モロベイには人が少なくてスリーピーな小さなダウンタウンもあり、個人的には大好きな街です。それでも住みたいなあと思えない理由は、夏の間は霧が発生しやすいこと。朝は濃霧で午後は霧が吹き飛びますが、夕方までにまた霧が入ってくるという典型的な北カリフォルニアの海岸線の気候なのです。ここから南に降りるとだんだん霧が少なくなっていきます。
ここから目的地のベンチュラまでは約2時間のドライブです。ビーチでたっぷり休憩した後はベンチュラをめざして出発し夜までに現地に到着しました。