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150. 引っ越しをしたら荷解きする前にやるべきこと
Bonjour!🇫🇷 毎週金曜日に更新のフランス滞在記をお届けします。
フランスのシンプルな生活によって人生観が変わり、帰国後引っ越しをきっかけに人生最大の断捨離に取り組んだ私たち。今号では、いよいよ厳選された荷物を車に積んで新しい家に出発します。
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2020年5月某日。
捨てながら引っ越しをする、その名も「すてっこし」敢行中のわたしたちは、いよいよ第一陣の荷物を自家用車に積んで新居へ向けて出発した。
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お米、食洗機、精米器、炊飯器、数日分の衣類、CDとありますが、ほとんどが食事関係(笑)。なるほど、これがわたしたちにとっての「とりあえず生きていける」セットなのである。この第一陣をいよいよ新居に運び入れるのだが、荷解きをする前の新居でやってみたいことがあった。それは・・
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ひろーい
きれーい
何にもなーい
を心ゆくまで味わってみる、ということ。
わたしたちが引っ越したのは家具家電付きの賃貸だったので、最初は本当にホテルのような感じだ。しかし、「ここに住むんだ」という意識で、必要最低限の空間の中に持ってきた荷物を運び入れていく。
なぜこの新居の開放感を味わうことが大切かというと、古い家ではもう日用品が家の中に溢れかえっていることに慣れてしまっているからなのだ。しかし、この開放感・スペースがある心地よさには、この慣れをリセットする力がある。
わたしたちのように、断捨離して自力で引っ越しをするという人はそんなに多くはないと思うのだけれど、荷解きをする前に開放感を味わう、というのは誰でもできるのでおすすめだ。
開放感がある空間をベースに荷解きをしていくと、ただ単に持ってきたものを詰め込むのでなく、自然と気持ちよく暮らせるよう物をレイアウトする感じになる。これが大事なのだ。
一度に持ってきた荷物は、その都度解いて「レイアウト」する。うん、ここの空間は潰さないようにしよう。ここは取り出しやすいようにここに置いて、と快適に暮らしている未来の姿を想像しながら、厳選され持ち込まれた日用品たちを新しいお家に住まわせていく。まるで式年遷宮のようで楽しい。
このあとさらに、何回かにわたって古い家に戻ってこの工程をくり返すのだけれど、途中でだんだんと面倒くさくなってくる。これもまた良かった。
一軍、二軍と荷物が減っていく中で自然と残るのは、捨てるかどうか迷ったのちに残った物たち。だが、ここから車の荷台に積んで片道30分の道を走って・・ということをしてまで運びたい物だろうか?と考え、そこまでではないなと諦める物も結構あり、また人に譲ったりゴミとして捨てるなどしているうちに、荷物はさらにどんどん少なくなっていった。
そして、荷物が全てなくなった時、新しい家にも、古い家にも、整然とした清らかな空気が流れていたのだった。
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