「3R」よりも大切なこと
いよいよ7月1日よりレジ袋の有料化が始まります。
これまでスーパーやコンビニなどで商品を買った際に、当たり前のように付いてきたレジ袋も「買う」時代になります。
レジ袋の価値を考える
僕は昔ごみ、リサイクル関連の媒体の仕事をしていた時期があるのですが、その当時(2005~2010年くらい)すでに業界内ではレジ袋の有料化について検討されていました。そのため有料化には抵抗がなく、むしろ賛成なくらいですが、今回はレジ袋について個人的な思いを書かせていただきます。
○レジ袋も価値のある「モノ」だという意識を持て
僕が制作していた冊子のクライアントの責任者の方は「たかがレジ袋とはいえ、薄くする技術、同時に破れにくい耐久性を両立するなど日本のものづくりの技術が詰まっているはず。それに対しわずかながらの対価を払うことは当然である」と言っていました。僕とは親子ほど年の離れた人でしたが、この方の考え方や価値観は今の自分に確実に影響を与えています。
○状況に応じてエコバッグと使い分ける
レジ袋の有料化にともない、繰り返し使えるエコバッグ(マイバッグ)の普及が考えられます。僕も常時エコバッグをカバンに忍ばせ、優先的に使うようにしていますが、例えば、泥の付いた野菜や解凍した肉魚のパックなどをそのまま布製のバッグに詰めるのは衛生的にはよくありませんし、汚れたり臭いが付いたりしたら洗濯する手間も出てきます。「簡単に捨てられる」のもレジ袋の長所なので、その点を考え、使い分けることがこの先重要になってくると思います。
○再利用目的まで考える
大きめのレジ袋はごみ袋としても再利用できます。ウチは犬を飼っているので、小さめの袋は糞の後始末に便利です。何かのときのためにレジ袋はストックしてあります。ただ捨ててしまうのは本当にもったいないことなので、何に再利用できるのかまで考えたいところです。
「3R」から「5R」へのパラダイムシフト
省資源やエコ機運の高まりとともに「3R」(スリー・アール)という言葉が定着してきました。「Reuse」(リユース)「Reduce」(リデュース)「Recycle」(リサイクル)の頭文字を取ったもので、それぞれ「再利用」「削減」「再資源化」を指します。ところがこの3Rをさらに踏み込んだ「5R」というキーワードも登場しています。
上記3Rに「Refuse」(拒否する)「Repair」(修理する)を加えた言葉です。実はこの5Rにしても、2005年当時業界内ではすでにささやかれていましたが、いまここに来て、改めて「Refuse」の意味が問われることになります。買い物をした際に「レジ袋は要りません」と拒否する人がどれだけ出てくることか。簡単に使い捨てできるレジ袋がどうしても必要になることもあるためどういったタイミングでもらう(買う)ようにするのか、考えて行動に移していきましょう!
しかしよく考えてみると、「Refuse」は最初からインプットを拒否していることになるので、元祖3Rよりもはるかにエコロジーに資する行動なんですよね(笑)。