皇の時代の羅針盤 その二十八
月刊プレジデントイーグル
Vol.28 1996.04.19
人間心理の戦略を活かす
経営者は会社を伸ばす!
最近、テレビで動物の特番をやっていました。見た方もいるかも知れませんが。コンピュータを使って進化の過程をシュミレーションしながら実際の動物と比べてみるものでした。
その中で、おもしろいと思ったものをいくつか上げてみます。鳥の目、鹿の目、豹の目、魚の目、いろいろありますがその環境に合った目をしているのです。
鳥はズーム機能を持っていますし、鹿の目は視野が広く、豹の目は視野が狭い。魚でも、空気中と水中を同時に見ることのできる四つも目を持ったものまでありました。
また、種は違っても環境が同じであると同じ機能を持つということも分かりました。眼、鼻、耳、ロ、体、感覚がその環境に最もよい状態に進化しているのです。これは生き残るための術でしょう。
食物を得るための自然が与えた合理的なものでしょう。外敵から身を守りさらに食物を得ると言うことは並大抵のことではありません。まさに生きるための戦路です。この戦略は自然がお互いに与えた平等の権利です。
弱肉強食の営みです。どう生き残るかこれが動物のテーマです。人間もその昔は同じでした。しかし叡知を働かせて文明を築き文化を発展させて来ました。と同時に、殺戮の歴史でもあるのです。
誰かが権力を握りまたその権力を誰かが奪い、少しずつ進歩発展して来たのです。これからは、殺戮のない戦略で平和を築いてほしいものです。
《戦略とは天地人を知ることなり》
略とは、考えを巡らせ治める。又は、はかりごと。の意味があります。さらに、省くという意味もありますが、ここでは、治めるということに目を向けてみたいと想います。何かを修める為に考えを巡らせると考えてみれば、戦いではなく友好をもって事業を修める。と言えるのではないでしょうか。
現代において、武器を使った戦争はないといいてよいでしょう。武器自体はありますが、それを持つことによっての抑止力としての効果です。
今回は、今も昔も変わらない普遍的な法則から経済、経営の戦略を考えてみたいと思います。昔から言われてきた言葉を借りますと、天の時、地の利、人の和の三つが揃って初めて力を発揮できるというものです。
天の時とは、時代であり時期です。この時期を逸すると成るものも成りません。早すぎず遅すぎない。先見力とでも言いましょうか、素早く時代を察知することが天の時を知ることなのです。
地の利とは、市場であり環境状況です。地域性、必要性がどのくらいあるのかを知る必要があります。小さな事から大きな事まで市場調査が必要です。
人の和とは、人脈であり大衆性です。
この大衆性がないとどんなに素晴らしいと思われる考えも受け入れられることはないでしょう。高き人も低き人もその心に変わりはないものです。また、どれだけ人脈をもっているかでも、その力は大きくも小さくもなります。
経営の三要素に人、物、金があり、どれも必要ですが、特に人材としての人も、この人の和に入ります。
このように、天地人の理をよく心得ておくことが必須です。この法則は、絶対的なものです。今この世に名を成した企業も、これからの企業も、この法則のうえに立っていることを知ってください。
目標や信念だけではどうしようもない事があるのはこのようなことなのです。天地人を知ることにより、より深い知識と情報が必要になってくることが分かるでしょう。
天の情報、地の情報、人の情報、さらに知識、これらを組み合わせて初めて戦略が立つのです。ただ闇雲に突き進んでも討ち死にするだけのことです。
天について、天とは時代、世界、国における計画、行政に関するもので、各省庁が行っている計画や事業だと考えます。
例えばマルチメディア計画が天だとすれば、その時を計ることが天の時です。そしてこの時を知っているのが国であり大企業なのです。中小企業が知らないのは、知る機会が少ないからです。
それは、知識や情報が入って来ないからなのです。賢い人はそれを知るために政治家や官僚と付き合うのです。また、業界と称するものを作って情報交換をしているのです。
一般市民もこれらを知る機会は与えられていますが、ほとんど表に出て来ません。そして、その世界にいる人達が計画したとおりに事が通ぶのです。それは国という会社が行う事業だからですそして大企業はそれを達成するための多くの助成金をもらっているのです。
これでいかに天を知ることが大切かお解り戴けたでしょうか。
地の利も、人の和もこの天を知ることによって動くのです。また、地の利、人の和によって天を知ることもできます。すべてが、人がやっているということを忘れずに。
追記1
風速について、考える。
風速は、何故秒速で表示するのだろう。
気象通報などで、風速25mとか35mという表現で、
津陽という意味は、知っているが時速で考えて初めて
その凄さが理解できる。
それならば、最初から時速で表示すればよいと思う。
波の高さや、津波の高さは、センチからメートルで
分り易いといえる。
風速25mの時速は90Kmで、まともに立っていられない状態である。
ましてや風速35mは、126Kmで自動車など飛ばされるだろう。
では、風速7mで25Kmになり自転車の速度より速いという事です。
雨量については
参考ページ
1平方メートルに降った雨の量ですから、10cmで100L、キログラムで
100Kgとなります。
浴槽の体積は
浴槽のリットル数:計算方法浴槽のリットルの計算方法は簡単で、縦×横×高さ÷1000で計算できます。 例えば、お使いの浴槽が縦50cm・横100cm・高さ60cmだとします。 これらを全て掛け算で計算すると、300,000。 これを1000で割ると、300Lです。
結論
風速も雨量も、よく理解して予報を的確に判断する必要があるという事に
なります。
追記2
気象情報や経済情報、サイエンス情報などいくつもの天の時を
感じることが出来るものです。
必要に応じて判断することを勧めます。
また普段からの準備なども、その時のために必要でしょう。
少しでもイメージがつかめましたら幸いです。
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