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turnに行きました

※私にとってはライブ前後も良い思い出なのでそのへんも詳しく書いているが、ライブのとこだけ読みたい場合はどんどん飛ばして欲しい。

5/19午後、長町駅に降り立った。
待ちに待ったサカナクションのライブに行くためだ。
今日は一人じゃない。
それが何よりも嬉しかった。

同行者に会場ツアーガイドばりの解説をしてもらいながらライブ会場周辺をぐるっと回り、物販へ向かった。
すると、我々を待っていたかのような絶妙なタイミングで整理券なしの物販が始まり、すんなり欲しいものが手に入った。
前日まで、整理券がどうとか何時に出ないとどうとか、心配していたのは全て杞憂に終わった。
石橋を叩きすぎて頭がパンクするのは私の悪い癖だと再認識する。

空いた時間で某家具屋を探索し、今からライブだというのに足にちょっと疲労感を持たせて、ちっちゃくて美味いホットドッグを食べる。
今まで物販からライブまでの間がこんなに楽しかったことはない。

開場時間直前にベンチで一息ついていると、駐車場でラジコンを走らせているサッカー少年が、
「今日宝島の人のライブなんでしょ」
と言っていた。
子供にとっては宝島の人という認識なのか…。

いよいよ開場時間になり、会場周辺に戻ると整列が始まっていた。
サカナクションのライブに参加するのが初めてだったため服装にかなり迷って、自分が思うシックな格好をしていったつもりだったのだが、人が集まってきて改めて周りを確認すると、なんか雰囲気が若干違う気もする。
どうやら邦ロック好き感が拭えてないらしい。
クリープハイプのライブばっかり行った弊害がこんなところで出てしまうとは。

そんなことはともかく、会場内に入る前にキラキラした気持ちを持ってベンチに座って待っていた時間、開演まで自分たちの立ち位置以外の2階も3階も見て回った時間も、一人でライブに行った時には無いもので、全部が楽しくてたまらなかった。

※ライブここから!!!!
例のごとくセトリが覚えられないマンなので、印象深かった所をいくつか書いていく。

まず開幕、音と光が凄すぎる。
今まで感じたことの無い音圧で、何度も何度も聴いた一郎さんの声、サカナクションの音が全身にぶつかってきた。
何色もの光は頭上を飛び交い、夢の国のアトラクションのような異世界感があった。
音と光というシンプルな存在が、ここまで幅のある素材だと思ってはいなかった。
この世界を形成している物を私は完全になめていたと思い知らされた。
機械的な音にも関わらず、自然の脅威を思い知らされるという、完全に未知なる体験でスタートしたライブ。
勝手に手は上へ、体は弾む。

2曲目くらいに飛ばされた銀テープの一本が、私に向かって飛んできたようにすんなりと懐に納まってくれた。
なんだか歓迎を受けたような気持ちになり、ニッコニコでカバンにしまった。

予習の甲斐あり、初めてのサカナクションライブにしては、だいたい知っている曲、ライブにもすんなりと馴染んだ。
サカナクションを聴くと、脳裏に浮かぶのは大学の先輩の顔だった。
カラオケで合唱していたあの頃、私は強烈に日々を楽しんでいた。
気づいたら6年も経っている。
そして今、あの時は私の人生に1mmも登場していなかった、大切な人の隣で、「サカナクションを生で見てみたい」という昔からの夢を果たしていた。

ライブは進む。
曲調の差と曲のメッセージ性、見たこともない演出に、ジェットコースターのように情緒をめちゃくちゃにされながらも、私の体はジャンプをやめない。
勝手に笑みはこぼれ、会場と一体になっている感覚が快感だった。

突然、かなり細かいポイントだが、
陽炎の「赤い空を僕は待った」と「陽炎陽炎」のところ、一郎さんのがなりがかなり好きなので、それを生で聴けたことで一気にぶち上がったのはかなり覚えている。

あとなんと言ってもライブ内のRemixがやばい。
完全にクソデカクラブと化すあの瞬間。
私は次の日のことや将来の事など、全て忘れてただ音に乗っていた。
これがサカナクションの本気かと恐れすら感じる。
ライブって良すぎると、アーティストと自分しかいないようなそんな気分になるな…。
そう考えながらも、もう色とりどりのレーザー攻撃を受け体はボロボロ、胸はいっぱいだ。

MC無し、ぶっ通しで繰り広げられるパフォーマンスと、時たま入る一郎さんの「まだまだ踊れるか!」の煽りで、体力の限界は簡単に超えられる。
普段動かないし腕も滅多に上に挙げないような大人たちが、各々の全力でその場を楽しんでいる。
なんて最高の空間なのか…間違いなく今ここが仙台で一番熱い。そう思った。

そして瞬く間に本編最後の曲を迎えてしまった。
最後は「忘れられないの」
それはこっちのセリフだ。
こんな衝撃的な経験、幸せな気持ちは、滅多に得られないもので、恐らく死ぬまで一生忘れることは出来ないだろう。

「夢みたいなこの日を
千年に一回ぐらいの日を
永遠にしたい」

本当にそうに違いなかった。

正直ここまででもうお腹いっぱいだ。
クリープハイプのライブばかりいっている私はアンコールという美味しいコンテンツがあることをすっかり忘れて、満足感に溺れていた。
ぼーっとしてる間に、どこからともなく手拍子が始まり、会場が一体となってサカナクションの再来を待ちわびていた。
すると数分後、なんと「夜の踊り子」が始まった…!
すぐ隣から「踊り子だア゙ア゙ア゙ア゙ア゙!!」という歓声が聞こえ、あまりの勢いに、XJAPANの「紅」が始まるかと錯覚したが、紛れもなく待ちに待った「夜の踊り子」だった。

あまりの興奮に泣きたくもないのに涙は出るわ、目眩はするわ、ともかく記憶が飛びかけるくらいにはぶち上がった。
そしてMCが始まる。
初めて生で喋る一郎さんを見た。
ここで改めてサカナクションて実在したんだという気持ちになった。
メンバー紹介とメンバー一人一人からのコメント。
私は初参戦だったが、昔から聴き続けて来たこともありかなり胸が熱くなった。
以前からライブに足繁く通っていた人にとってこの瞬間は、どんなに待ちわびたものだろうかと想いを寄せた。

MCで最高に燃えた瞬間は、やはり一郎さんが声高らかに「サカナクション完全復活です!!!!!!」と宣言してくれた瞬間だろう。
鬱と戦って帰ってきてくれた一郎さん。
私は勝手に自分の姿を重ねた。
去年の今頃、私は不安障害と言われ、仕事を休職した。
そこから仕事を辞め、色々な変化があり、何度も何度も自分と向き合って苦しんだ。
そんな自分も今ではすっかり元気になり、毎日仕事をし、友人とも遊べている。
そして共に楽しく毎日を送れる人を見つけ、胸を張ってライブ会場に足を運んで、心から楽しめている。
かなり勝手な話だが、サカナクションの完全復活と共に、私の完全復活も宣言されたような気持ちになった。

楽しませてもらった挙句、自信までつけてもらい、あまりの満足感にオーバーキルされたまま、ステージに向かって手を振り、ライブは幕を閉じた。

※ライブここまで!!!!

帰りは、電車の混雑を避けるため、太子堂駅まで歩いた。
余韻と呼べるほどうっすらしたものでは無く、鮮度の高い高揚感で、帰り道も勝手に身体が跳ねてしまっていた。
誰かとライブに行くということ…というか誰かと一緒に同じ体験をするということの最大の旨みは、体験の後感想を言い合えるところにあると思う。
楽しかったねと言い合える、これがいかに幸せか、このライブで再認識させてもらった。

私は5月19日、奇跡のような体験をした。
これから先、またこんな体験ができるよう、また毎日を全力で送っていこうと思う。

ありがとうございました!!!!!!

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