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雪組「夢介千両みやげ・Sensational!」観劇日記

今後、何かしらの出費に反対された時は「これも道楽修行だべ。生きた金の使い方だべ」と言って乗り切ろうと思う今日この頃、皆さまいかがお過ごしでしょうか。
雪組「夢介千両みやげ・Sensational!」の観劇日記です。
実は観劇したのは3月下旬頃でしたが、東京千秋楽が終わってから公開しようと思っていたらこの時期になりました。

さきちゃん(彩風咲奈)さんについて

せっかくの機会なので、この方について語ろうと思います。雪組下級生の頃から抜擢が続いてましたが、当時は「演技が上手くて、何だか八重歯が可愛らしい男役さんだなあ」くらいにしか思ってませんでした。
それが2番手になったあたりからメキメキとイケメン度が増していって、今では素晴らしいトップスターさんになられましたね。
さきちゃんは愛媛県出身ですが、実は私はその隣の香川県出身なのです。地元出身のジェンヌさんって応援したくなりますよね。(同じ理由で花組のびっぐ(羽立光来)さんも応援してます。)
私も実は幼少の頃、「将来はタカラジェンヌになる!」と豪語して、芸名も考えて、なんなら「ベルばら」を演る事になった時にどの役で出るかも考えてました。ところが、いざバレエを習おうと思ってもとにかく田舎ですからね、バレエ教室がどこにあるのか分からなかったんです(当時はインターネットもパソコンも無かった)。
そんなこんなで夢を諦めた経験があるわけですが、まあ仮にバレエを習ってたとしても私などは絶対に音楽学校には入れなかったとは思います。
なので、さきちゃんが生まれ持った才能はもちろんのこと、宝塚に入るまでにどれほどの努力を重ねてきたのかも何となく想像できるつもりです。
ちなみに四国出身者でトップスターさんが出たのは、恐らく瀬戸内美八さん(徳島県・1983年退団)以来ではないかと。
去年のプレお披露目の全国ツアー公演、私は配信で観ていましたが、愛媛県を回ってくれたのは本当に感慨深かったですね。
それでは前置きはこの辺にして、公演の感想です!

夢介千両みやげ

さきちゃん、いつものキラキラオーラを完全に封印してましたね。何が凄かったって、小田原弁が上手すぎて、時々何を言ってるのか分からなかった(幸い周りの人が江戸弁だったので、前後の文脈で判断してました)。
言うとくけど、四国の方言と小田原弁なんか全然違うけんな。いつも思うけどさきちゃん、役作りが完璧すぎて凄いです。
きわちゃん(朝月希和さん)は、今回も気の強いヒロインでしたが、前回の香とはまた違った可愛らしさがありましたね。途中、夢介が朝帰りしてきた時に夢さんの着物の匂いを「くんくんっ」とか言いながら嗅いでるのが可愛すぎてツボでした。
あーさ(朝美絢さん)は、伊勢屋の坊っちゃんで分かりやすいダメ男の役です。
あーさの口から「なんせこの顔、この器量」なんて言葉が出てきたら、私どもとしては「うん、そうだね」としか言えないのですが、この総太郎は自分をイケメンだと勘違いしてる設定なんですよね。そこの部分を動きとアドリブで説得力を持たせたのは凄かったです。
私が観に行った時点ですでにアドリブ満載だったのですが、千秋楽ではさらにエスカレートしてて、柱に縛り付けられる時に春駒さんに本気で怒られてたの面白かったな。
主役二人を中心に色んな騒動が起きるんですが、分かりやすく、かといって退屈ではなくとても楽しいお話だったなと思います。
いちおう、一つ目の御前の一味という悪役も出てくるけど、「この人達、何ひとつ悪いこと出来なさそう」と思いながら観てました。まなはる(真那春人)さん、さすが芸達者ですね。

開演前はこんな感じ。
招き猫がまばたきするのが可愛かった。


Sensational


どの場面も良かったけれど、特に好きだったのは第三章のキャラバンと、第六章のプラズマの場面でしょうか。キャラバンはお洒落な感じで、プラズマは神秘的でどちらも引き込まれました。
そらちゃん(和希そらさん)がすっかり雪組の一員になっていたのが何だか新鮮で嬉しかったですね。この方のダンスはさきちゃんとはタイプが違って、とてもしなやかですよね。さきちゃんと前後して踊るシーンはとても見ごたえがありました。
あとは、終盤で今回卒業されるあやなちゃん(綾凰華さん)のシーンが用意されてましたね。銀橋の真ん中でさきちゃんと背中合わせで歌う曲が「黒い瞳」というのが、観ていて泣きそうになりました。あやなちゃん、素敵な男役さんなのにもったいないな‥と思ってしまいますが、これからのあやなちゃんの人生に幸多かれと願うばかりです。

それでは、本日はこの辺で。
次回、雪組の大劇場公演は「蒼穹の昴」ですね!昔、小説で読んでドハマりしたのが懐かしい。今から楽しみに待ちたいと思います。


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