純喜のバンドが怪獣の花唄を歌うまで4
思い出すのは 君の歌 会話よりも 鮮明だ
どこに行ってしまったの いつも探すんだよ
純喜の声が響く、誰かに宛てた様な歌詞。ステージで楽しそうな香信くん、心の底から歌う翔也くん、客席よりもメンバーを見てしまう大夢くん、真っ直ぐに前を向いて歌う純喜くん、その後ろで満足げにドラムを叩く景瑚くん。短い出番ながらも拍手が鳴り止まないステージ、「ほんまありがとう!」ってでっかい声で手を振る純喜くんを見て涙ぐむお母さんと頷くお父さん、楽器屋のおっさん、香信くんの元バンドのボーカル、レーベルの社長、大夢くんの学生時代の元カノ(既婚)、純喜ファンクラブ1号のお姉さんetc.
数年後、大夢くんに連れられて音楽スタジオを訪れる純喜くん。「別に思い出さなくていいよ。でも、純喜くんはねー、楽器が好きだったんだよ」「へーそうかー。かっこええよなあバンドとかさあ」って懐柔済みの大夢くんと話しながら純喜くんがドアを開けた先にはドラムセットの前に座る緊張気味の景瑚くんがいて、でも純喜くんは覚えてないからその微妙な表情には気が付かなくて目を輝かせて、「すげー!かっけーな!」で最後のシーン
「お前、ドラム出来るん?」
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