二十祭で恋に落ちた話
2ヵ月前、12/21。安田章大さんに出会った。
引き合わせてくれた友人に感想書いて〜!と恐喝されたので、備忘録の意も込めて書き記すことにする。
筆者はアイドルが好きだ。めちゃくちゃ好きだ。
それは特定個人の話……でもあるけれど(後述)、もっと大きな、概念としてのアイドルのことであり、それはキラキラで、美しくて、可愛くて、かっこよくて、いつでもそばに居てくれるような、そんな生き物のことが好きなのだ。
なのでアイドルのことを、逆にあんまり信用していない。
だいたいのアイドルがスキャンダルを起こすし、ファンの気持ちなんてわかってないし、しょうもない結婚をするし、いつか裏切る。キラキラした生き物ではなくて、ただの人間だと思い知らされる。
お出しして貰えるものを消費しているだけの身分だけど、それでもかけた時間やお金や心に見合った未来が来て欲しいと願ってしまうから、そもそも期待しない、を選んでいることが、多い。
だから、SUPER EIGHTさんの十年来のファンである友人にライブに誘われた時も、まあ、行ってみるか〜……くらいのノリだった。なんなら最初めっちゃ渋った。出不精なので。まあ最低限全員結婚とかしてないし……見てみてもいいか……。
前情報は1年前くらいに見た十八祭スタジアムのDVD、ほぼそれのみ。それだって飲みの席で流れてたくらいの認識なので、ちゃんと見ていたわけじゃない。酒入ってたしな。
友人からの絶対ヤスくんが好きだよ、という言葉にふ〜ん、まあ確かに私は可愛い系猫顔低身長が好きだもんね、と思いつつ、まあ気軽にライブ楽しむか!と当日を迎えた。
12/21、東京ドーム1日目。
野球以外の目的でここに入るのは始めてで、まず人の多さに驚いた。会場、めっちゃ広い!
所謂天井席だったけれど、割とステージを近くに感じる。オペラグラスとか(酔うから)好きじゃないので持ってこなかったけれど、これなら全然楽しめそう!
友人からお写真と顔面前髪クリップを支給され、どこのジャンルでもこういうのあるんだな〜とか思いつつ安田さんの顔が可愛いな……になっていた。なんかロングじゃなかったっけこの人と思いつつ、わかりやすいカワイイ系が好きな私は有難く可愛いビジュを享受していた。
20分前からのカウントダウン。
一瞬舞台に立っていた経験もあるので、ああこういう本番直前の瞬間ってドキドキするけど楽しくて、待ちきれないけど味わいたいんだよな〜わかる!なんて舞台裏に思いを馳せつつなんか色んなものが登場するメインステージのビジョンを見ながらあれは何?これは?と友人を質問責めにしていた。
持病の関係もあってライブそのものが割と久々だったので、疲れすぎてしんどくならないようにちょっと気持ちを落ちつけて。
7色に光るペンライトを借りて、一応青つけて、突然始まるエイトコールにちょっと驚きつつ、それなりにワクワクしていた。
本人たちが現れて、本当に驚いた。
だって、安田さんが金髪だったから。
話は変わるが、皆さんはST☆RISHをご存知だろうか?
筆者は10年以上前からの大ファンで、特に、来栖翔くんをずっと追いかけてきた。
金髪で、小さくて、可愛くて、かっこよくて、お目目が大きくて、惹き込まれるような。よく笑い、生きていることや周りへの感謝を忘れない、そこにいるだけでキラキラしている、私のアイドル。王子様。
翔くんは1回だって私を裏切ったことはない。いつだってキラキラの、最高のアイドルだ。
まあそんな思想はともかく、人格形成期に出会い思春期の間すら喜怒哀楽を全て来栖翔さんに持っていかれている私が、猫顔低身長に金髪まで乗せられたら好きにならないわけがないのだ。オタクチョロいから一瞬でメロメロ。友人はだからお前を呼んだんだと笑っていた。ムカつく。
アイドルの曲そのものは割と聞くので、知っている曲も多く。のっけからメジャーな曲が続き、ド新規というか外野でも自然にノることができた。
てか衣装お金かかってんな〜とか下世話なことを考えながら、周囲の手振りに置いていかれつつライブが進む。この間本気で安田さんしか見ていなかったことに終わってから気がついた。仕方ないビジュが好きだから。あとダンスも好き。
途中で映像が始まり、一度着席。友人は既に福岡2日間に入っていたので、周りの方の妨げにならない程度の声量で少しお話をしていた。正直ここから先が濃すぎて何を話したのかほぼ覚えていないのだが、安田さんが可愛いみたいなことを言った気がする。あとプリンで揉めてるのはももクロでも見たな、と思った。あっちはゼリー。
映像中突如会場がマジで割れんばかりの歓声に包まれて、何も知らない私はまあオタクって黒スーツ好きな生き物だもんね〜くらいに思っていた。違った。いや違わないとは思うけど。パッチっていうのねあなた、これから見ますね。
再登場。くわえタバコの横山さん。えっいいんですか!?いや別に何も悪くは無いんだろうけどなんか……見ていいやつ?(いいよ)
火のついたタバコを投げ捨て火が燃え広がる。火事だ……と冷静に思った。タバコの火の不始末はあぶないからね。
後から聞いたが過去公演のセルフオマージュらしい。ごめん火事とか思って。
てか衣装替えのスパンめちゃくちゃ短くない?ハロプロなんて1公演3、4着とかザラなのに……すごい……衣装展示とかしないんすかね、めちゃ手込んでそうだけど。
そしてここで狂った。夢列車。
友人のオキニ曲らしく、確かにカラオケとかで聞いた事ある……かも……?人一倍ぴょこぴょこしてる安田さんをかわいいな、と思いながら眺める。
星や宇宙の話に思い入れがあるので、その方向で心にダメージを負ったりしつつ、最後メンバーが中央に集まり座る。
横一列で座るの可愛くていいな〜!なんて思っていたら、安田さんがめちゃくちゃ可愛い顔をして、隣の大倉さんと頭を寄せ、目を閉じた。
えっ何?
「一緒に夢を見る」とか「同じものを信じる」ことが、グループでアイドルをする、ということだと思っている私にはあまりにもクリーンヒットだった。一緒に、夢を、見た……。
多分円盤には残らない旨を聞き暴れている。都合のいい夢すぎて幻覚だと思っちゃうじゃん。全公演マルチと引きを入れて(強欲)。
AmBitiousくん達のパフォーマンスを挟み、ライブは進む。ここの感想は本題じゃないので割愛します、ごめん!
出た!きっちゅだ!何故か知っていた。友人は横山担だから、何かで見せられたのかも……?
すげー歌詞すげー曲すげー衣装なのにカワイイ!に感想が吸われるの、バグだろ。実際可愛いんだよな。
個人的に横山さんがこの枠なのちょっと面白い。あんなに美人さんなのに、いざユニットだとカワイイになるの、ふふっという感じですね(キモ)。
そしてだってアイドルだもん!
だてありじゃん。えっ。だてありじゃん。
女性アイドルだとぶっちぎりで佐々木彩夏さんが好きなので、やっぱりグループに「アイドルをする」人がいることって強みなんだな〜と思いました。
じゃああとは丸山さんと村上さんか〜と思ってたらギター引っさげたふわふわの金髪が目に入ってあれ?になりました。バンドやるのは知ってるからそこに驚きはしないけど、セトリ、焦らすな〜……
筆者はバンドも好きです。邦ロックに限るけど。歌詞わかんないと聞けないんだよな。バカですまん。
なのでバンドコーナーもかなり楽しみにしていたのでギタベのソロから始まって大喜びでした。丸山さんのベース、エロくて好き。
てかeighterさんってペンラの振り方独特ですね、裏打ちしたくならないんかな。いいけど浮くよって言われました。ぴえん。
この曲も印象的だった。10年後の今日の日も。
いやまあ歌前に鈴でやんややんややってたのも印象的だったけどそうじゃなくて、これからを約束しようって。
10年って全然短くなくて、生きてるかだってわからないのに、それを約束しようとしてくれるの、愛じゃんね。
毎日を刹那的に生きている私にとって10年って途方もない時間だけど、だから、「明日を生き抜こう」なんだなと思いました。ラブソングだけど恋の曲じゃなくて、人生の話をしてるなって。この曲を聴くと人生をちゃんとしないと、と思う。
あもうmcの記憶とかないです。安田さんがメインで可愛かったなという記憶はあります。
他者紹介ソングなんてなんぼあってもええですからね〜😌になった、どのアイドルでもやるべき ST☆RISHさんもやらん?デビュー何年目だと思ってるの?
てか安田さんってもしかして天才アイドルなのか……?と思い始めたのがこの辺。ビジュも可愛いし歌もダンスもお上手だしギターまで弾けて会場の全てを見ている、俺と目が合うんだもん(合ってないよ)。
てか大倉さんって大食漢の人じゃなかった?小鉢で腹パンは嘘じゃない?と思ったらブログで米一合で我慢してるよ〜の話しててウケでした。嘘じゃん。閑話休題。
セットリストがずっと凄くて、今こうして感想を書くために見返しているんですけど、多分要所要所でおそらく過去公演のセルフオマージュを挟みつつシンプルに飽きさせない構成になっているな、と思いました。私はミリは知ってたしアイドル好きだからそこそこ情報があったけど、完全ミリしらの人でも楽しめるんじゃないかしら。世の中にそういうエンターテインメントがあることが正しいな、と思います。別に何が不正解とかじゃなくてね。
ダンスゾーン助かる♡小さくて運動神経が良くてダンスが上手い、安田さんがずっと私の好きな属性をお見せしてきて怖い。出会っちゃった。
出会っちゃった、と思ってからの、大阪ロマネスク。
TFTを見ていたので、曲自体は知ってた。
村上さんのピアノソロから、会場全体がひとつになる感じ。私はこの曲がeighterのみなさんとどういう思い出を作ってきたのか知らないけれど、それでも本当に大切にされている曲で、たぶんエイトさんも同じように大切に思っているんだろうな、ということが伝わってくる空気感だった。緊張感とも違うけど、でもそれにかなり近くて、心がひとつになるってこういうことなのかも、と思った。
この曲の歌割りでビジョンに抜かれた安田さんの「好きや」の目が、もうずっと忘れられない。
心臓掴まれるみたいな、そんな感じ。掴まれたことないけど。
あったかくて、真っ直ぐで、キラキラした光が、こちらに向けられていた。
私は恋をしたことがないからわからないけれど、これが恋なのかも、と、思わされた。
別にガチ恋とかじゃないですよ。私と恋愛して欲しいなんてミリも思ってないんで。アイドルなら恋愛結婚するなとは思ってますけど。逆にね。
この後のツブサニコイで「好きだよ」って言うから「好きや」じゃないんだと思いました。閑話休題。
大阪ロマネスクで衝撃を受けたまま、バンドパートに再突入。セトリではなく見たものの処理で置いていかれかけつつ、なんとか追いついて見たのが象。
YouTubeの公式ライブ動画で見た事のある曲だったので、ああ知ってる!高橋優さんの!なんて思ってた、のに、
冒頭安田さんのAメロ丸々ソロ。
色々あって信じることや期待することに怯えて、立ち止まっている私にとっては劇薬みたいだった。
さっきのあったかいキラキラじゃなくて、熱を持ったギラギラが直接脳みそを殴りつけてきたような、そんな感じ。
恋の描写で雷が落ちたような、なんて言うけど、あの時あの声あの目あの表現を見た時の感覚がそうだったのかも。
ガチ恋じゃないです。
後から気づいたんですけど、二十祭は演出上必要なタイミングを除きほぼ全編サングラスをかけてらっしゃらなかったんですね。アイドルは偶像だけど、残念ながら実体のある人間であることは変えられないから、自分の体を大切にして欲しいと思う。でも、今回レンズを通さないあの瞳だったからこそ私はあの熱に焼かれたんだなと思います。裸眼の表現を選んでくれてありがとう。
あっという間に終わりが近づいてくる。最後のバンドの畳み掛けずーっと楽しくて、おかわりっていいんだ、とか、勝手に仕上がれとか前から好きだったから現地で二ー二二出来て超楽しい!とか。クライマックスなのが初見でもわかるセットリスト、でも終わらないでと本気で願ってしまいそうになる空間。これぞライブって感じで来て良かった〜!と思ってました、まだ終わってないのに。
ヌルッと始まるから、と事前に友人から言われていた通り本当にヌルッと始まった個人挨拶。そんなノーモーションではじまることあるんだ。
村上さんが強いアイドル、という言葉を使ってらっしゃったけれど、初見並に見てて感じたのは「かたいな」という感想だった。強固。それは制作側の結束力の高さかもしれないし、eighterさん達との絆かもしれない。流石に脱退があったことくらいは知っているから、そういうところもあるのかなと思った。ももクロを見ていることが丸出しの語彙で申し訳ないけれど、ダイヤモンドみたいな。試されて研磨されてキラキラになった、硬くて綺麗な宝石みたいなグループだな。
と思っていたら、安田さんが当たらずも遠からずみたいなこと言っててちょっと笑っちゃった。強くなるために必要だった弱さ。強さだけの強さって脆いから、弱さを知っていることは間違いなく強さなんだろうな。
弱ってなんぼ。遠回りしてなんぼ。
客観的に見ても全然上手くいってない人生を送っている私は、ここまで追ってきたファンでもないのに涙してしまった。
会場ではそんな人いる?笑みたいな空気だったけれど、安田さんはあの日、「ここにいるeighterじゃない人」にも呼びかけていた。
私は間違いなく「ここにいるeighterじゃない人」で、そういうものを、人を、受け止めたいって思える強さと、懐の深さと。目が合っちゃったな、出会っちゃったな、手を握られてしまったな、と思ってしまった。安田さんの言葉が、心に届いてしまって、あれから毎日安田さんのことばっかり考えている。ガチ恋じゃないです(3回目)。
こんなこと考えながら、人生をしなければ、と思いながら聞くLIFE GOES ONは、苦しくて美しかった。あれはちゃんとしてきた人たちがたどり着いた地点だから。
それでも人生は続くし、生きていかなきゃいけないし。ある意味厳しさを感じるライブだった。
な〜んてね!アンコール超楽しい!
T.W.Lとかがむしゃら行進曲とか元々好きなので、聞けてとっても嬉しいです!あと安田さんたちのトロッコがこちらに来たタイミングで爆踊りしてたの助かっちゃった、ダンスが上手くて有難い。トロッコの上で爆踊りしないで下さい、危ないので。
軌跡とキセキはここで初めて聞いた曲だけど前山田の波動を感じると思ったら正解でした。お名前呼びあいが歌詞で存在するのめっちゃいいね、なんか長々遊んでらしたけど。かわいい。
最後の挨拶の手繋ぎ教えて貰ってなくてめちゃくちゃもだもだしちゃったので隣の見知らぬお姉さんには大変申し訳ないです。つぎがんばります。
圧縮した人生みたいなライブだったのに、最後楽しかった〜!にされてしまうので情緒ぐちゃぐちゃです。途中で2回恋に落ちてるし。ガチ恋じゃないです。
疲れたと思ったら3時間半もやってたんですね。3時間半!?
こんなことは思いたくないけれど、相手はやっぱり人間だから。100年の恋だって冷めてしまうようなことがこの先あるかもしれない。それこそ結婚するかもしれないし。私の思うアイドルとは違う形になってしまうかもしれない。
安田さんは愛してるって言葉を求めるけれど、それを口に出すのは私にはまだ難しい。人間を愛することは、私にとって怖くて苦しくて大きすぎる一歩だから、まだ踏み出せない。裏切られることが、ずっと怖い。
なんならそれすら愛してくれるあなたのことも、ちょっと怖いです。懐が深すぎて。
それでも、あなたのみつめる世界が美しいってことを知りたいなと思うようになったこの2か月間は、私にとって大きな変化で、怖いけれど楽しいです。出会わなければよかったなんて思う自分にならないように、人生を、歩んでいきたいな。