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ウタ=碇シンジ??『ワンピースfilm RED』の見所
1 はじめに
ワンピースfilm REDが現在(2023/3/10)Amazonプライムで独占配信されている。
好きな作品ではあるが、スピンオフ的なアニメ映画は、ある程度テンプレ通りに進むので退屈してしまう。そのため、映画館では観なかった。しかし、今回の作品はいろんな場所で宣伝されていたので、気になってこの機会に観てみた。
2 STORY
歌姫ウタが自分の能力(ウタウタの実の能力)を使って、世界を変えようとする(=新時代を作ろうとする)。しかし、それがちょっと不穏なので主人公のルフィたちが止めようとするといった内容である。
3.1 見所
ウタ=碇シンジと考えるとわかりやすい?
個人的な見所は前述した『ちょっと不穏』というところだ。ウタは新時代を背負う世界中の人々の生きる希望である。一方で、彼女は何かしらの暗い過去も同時に背負っている。この構造はエヴァの碇シンジと非常に似ている。シンジも使徒から世界を守るという使命と同時に暗い過去を背負っている。
3.2 ウタ=ロリお姉さん
ウタはルフィと同じくらいの年齢なのでだいたいハタチ前後の年齢である。そんなまだ若い彼女は海賊が好き勝手に暴虐の限りを尽くす不安定な世界で、救世主のように讃えられている。そして、彼女はその事実を受け入れ、人々の望む新時代を実現しようとする。しかし、ここに過去の体験から来る暗い感情が影響してくる。なぜ、過去の感情が影響してくるかというと、ウタの精神年齢は見た目とは違い幼いからだ。ウタの見た目は20代だが精神年齢は10歳ぐらいだ。そんな彼女は心の問題をうまく抱えることなど当然できない。だから、途中からウタが何をしたいのか分からなくなる。それは視聴者目線もそうだし、登場しているキャラも『こいつは何がしたいんだ』と思っているだろう。不安定な青春時代を送る若者は、世界の問題と自分の問題を同列にして考えてしまうし、混乱して、混ざってしまうこともある。それが、映像としてそのまま体現しているから、わからなくなるのであって、それをそのまま受け取れば良い。このウタの精神状態を意識すると映画が少し面白くなるはずだ。
4 最後に
今回はウタ=碇シンジという視点で語ったが、同時にウタ=新世代YouTuberという視点で見るとより変わった見方ができて面白いと思う。それについてはまた別の機会があれば語ろうと思う。