リバイアサンクエスト【MTG モダン】
忘れないようにとりあえず書いてみましたが、自身の備忘録みたいなものなので読みにくいかもしれません。少しずつ直して体裁整えていきますので、ご容赦ください。その際、急に大幅な加筆・修正することがあります。現時点で16,000文字ちょいありますので、リバイアサンクエストの歴史に興味ない方は前半を読み飛ばしてください。
⇒追伸
⇒最新型
最新修正日:2024年6月20日 18:52
■リバイアサンクエストとは
マジック:ザ・ギャザリングのエキスパンション:ワールドウェイクに登場したエンチャント『ウーラの寺院の探索』を使って巨大海洋生物を手札からコストを踏み倒して出して対戦相手を蹂躙するデッキで、現在はモダン以下の環境で使うことが出来ます。
名前の由来は
リバイアサン+『ウーラの寺院の探索』
と思われますが表記揺れがありまして、
・リバイアサンクエスト
・リヴァイアサンクエスト
どちらが正解なのかは不明ですが、種族の日本語名は全て”リバイアサン“なので、ここではリバイアサンクエストと表記しています。
デッキの基本的な流れとしては
①『ウーラの寺院の探索』を設置。
②その上に探索カウンターを3個置いてクエスト達成。
③リバイアサン等のコストを踏み倒して手札から毎ターン終了時に出す。
④殴り切る。
という感じです。
■初登場
そんなリバイアサンクエストは2015年8月6日に広島県広島市にある『ジョニーのお店』さんで行われた大会にて優勝し、Twitter上で話題となりました。
デッキ名:「Leviathan Quest」
使用者:Fujimura Akinori さん@ジョニーのお店 無料モダン (1位)
『ウーラの寺院の探索』でクリーチャー以外が捲れることを少なくするために限界まで土地を切り詰めて、逆にクリーチャーは限界まで搭載。
『ウーラの寺院の探索』を設置しないことには何も始まらないので、必要とあらば『血清の粉末』を用いて何が何でも1ターン目に『ウーラの寺院の探索』を設置する気迫。
『占いフクロウ』などの『索引』系&占術クリーチャーによってライブラリートップを操作して探索カウンターを安定して置けるようにする。
更に『時計回し』や『テゼレットの計略』でカウンター設置スピードを加速(クリーチャーが捲れて探索カウンターが1個置けさえすれば、『時計回し』を2枚使って一気にクエスト達成という強襲もできるのが強力)。
そしてクエストを達成したら、デッキの25%を占める巨大海洋生物で対戦相手を蹂躙するという豪快なデッキです。
フィニッシャーの筆頭格が『墨溜まりのリバイアサン』と『シミックの空呑み』のツートップ。そのパワーとタフネスもさることながら、両者共に被覆を持っているために単体除去を受け付けず、また渡りや飛行・トランプルを備えているため小さなクリーチャーによるチャンプブロックを物ともせず攻撃することが出来ます。
『ゴロゾス』は防衛持ちなのでそのままでは攻撃できませんが、場に出るとデッキから9マナのカード=残りの『ゴロゾス』と『墨溜まりのリバイアサン』を全て手札に加えることができるという、一瞬で手札が7枚増える驚異的な働きをします。場に出ただけで『墨溜まりのリバイアサン』を全てデッキから引き連れてくるというのは次に出てくるのがほぼ確定しますし対戦相手からしてみれば非常にプレッシャーになりますね。
『嵐潮のリバイアサン』はその能力によって攻守ともに活躍します。対戦相手の地上クリーチャーをアタック不能にしつつ、こちらの『墨溜まりのリバイアサン』など島渡りを持っているクリーチャーは必中攻撃となります。
サイドボードに関しては『島』を使わない相手には『海の要求』『広がりゆく海』で相手の土地を強制的に島に変えてしまって『墨溜まりのリバイアサン』などで渡って必中攻撃、クエストに対処してくる相手には『予想外の結果』で大博打。個人的にはほぼ遊びかな?と感じるサイドボードです。
ちなみに。
『島』7枚を投入してリバイアサンを素出しするプランなんて解説してる方もいらっしゃいますが、リミテッドとかならともかく、カードパワーが暴風雨のようなモダンにおいてはあまりにも悠長過ぎるので有り得ない話です(エアプかあまりマジックをやったことがない方なんでしょうね・・・。)
普通に考えると、『予想外の結果』のマナコストの4マナは土地を切り詰めているメインのままでは結構厳しめですので、それを捻出するための追加の土地だと思います。
■変遷①:2017年
アモンケットにて『川蛇』を獲得。序盤は1マナドローとして使え、クエスト達成後は手札から出せるという画期的な海蛇。これにより安定度が増しました。※ただし、後述の通り個人的にはかなり使い方が難しいカード。
・・・が、続くエキスパンション:破滅の刻で『縞カワヘビ』という上位種がまさかの登場。マナコストは増加していますがリバイアサンクエストでは全く関係がなく、攻撃制限が無くなって呪禁が付いてるとなれば完全上位互換となってしまうという。『川蛇』、涙目。
■変遷②:リバイアサンクエスト2020
デッキ名:「リバイアサンクエスト2020」
使用者:もす さん
リバイアサンクエスト2020が登場。土地も16枚から更に切り詰め12枚になったことによりクエスト達成の確率も上昇、それに対応し今までは主力であった2マナクリーチャー陣が1マナのクリーチャーへと大幅に変更されています。
・タフネスの大きい『ルーンの壁』
・飛行持ちの『フェアリーの予見者』
・2回チャンプブロックできる『知りたがる人形』
これら占術+優秀な能力を持っている1マナクリーチャーの採用により、クエスト達成までのダメージレースに耐性がついたのも大きいです。『索引』系能力に対して占術の方が見れるカード枚数は少なく設定されているものですが、『物知りフクロウ』や『エピティアの賢者』で4枚全てクリーチャーではなかった時の絶望感はハンパなかったので良いと思います。
実際にデッキを回してみると、「1マナあれば十分」というのは凄いデッキで、一般的な土地事故とか起こりえませんし、何か”強気な”雰囲気のするデッキに仕上がったなぁと感じました。
全てのカードが4枚ずつというデッキリストの美しさは決して伊達ではなく、デッキ内の土地以外のカードが全て同じ確率で引ける=何度回しても動きが安定することに繋がります。
岩SHOWさんの言葉を借りると、
「4枚採用がズラリと並んだ60枚が理想的なのはアグロなどのクリーチャー主体のデッキであり、何度回しても安定した動きが期待できる、真っすぐに攻めるデッキにはムラが少なければ少ないほど良いから。」
ということですね。
また、M:TG Wikiによればアグロとは
・積極的に攻め立てるデッキを指す呼称。
・古くは、既存のデッキをより攻撃的にしたものを指すこともある。
とあり、リバイアサンクエストはある意味で「攻めた」クリーチャーデッキであることは間違いありませんし、リバイアサンクエスト2020で戦った時にどことなくアグロな雰囲気がしたのはあながち気のせいではなかったのかもしれません(だからこそ、自分が強く惹かれたかも)
■リバイアサンクエストで構築ガチ勢と戦う為に
さて、リバイアサンクエストはカジュアルに遊ぶには十分過ぎる強さですが、大会環境のいわゆるTier1デッキには手も足も出ません。サイドどころかメインから『大魔導師の魔除け』で盗られたり、『力線の束縛』で追放されたり、『耐え抜くもの、母聖樹』で割られたりとお話にならないのです。正直、自分が今まで使ってたデッキでも全然余裕で勝ててしまうくらい大会環境では相手にならないですね。
リバイアサンクエストで戦う上での私が感じた問題点は大きく分けて2つ。
問題点①:クエストを守れない。
問題点②:初手はクエスト設置なので、2ターン目に探索カウンターが置けるかが完全に運。
②は①に比べると仕方がない部分が大きいですが、1個目の探索カウンターが置けない事には『時計回し』や増殖で増やすことも出来ないので致命傷になります。
しかし、リバイアサンクエストのオールイン感と、リバイアサンをメインクリーチャーにして戦う姿に感銘を受けた私は、環境の猛者とも戦えるようにすべく、2020年版のリストを元に色々試行錯誤しました。
とりあえず現在(2022年末)のデッキリストを。
■リバイアサンクエスト(Ver.5)
■改造のコンセプトその①
まず問題点②:1回目のクエストが完全に運な件について。
ならば1ターン目に2マナ出してクエスト+占術するか!とも考えたのですが、1ターン目に青マナ+1マナを出すのは難しく、理論上不可能ではありませんがとても現実的ではないと感じました。(2マナ出すこと自体が目的になってしまう)
そこで白羽の矢が立ったのが『予見のスフィンクス』。能力もさることながら4マナは『血清の粉末』を場に出したりすれば大長と違って唱えて場に出すのに十分現実的なマナ域であり、後攻で手札にクエストがあるけど土地がないといった時でも手札キープをする選択肢も出てくるという奇抜さもありますので、初動としては最高です(2枚あった場合は占術3を2回=最大6枚捲れます)
※ただし、クエストが手札に無い状態で占術3に賭けるのは確率的にかなり厳しいですので止めましょう。
■改造のコンセプトその②
続いて問題点①:クエストが守れない件について。
リバイアサンクエストは呪文を搭載することが性質上難しく、基本形となる2020年型などはリバイアサン達+占術クリーチャーのみですので、相手のクエスト妨害を防ぐ手段がありません。また、1ターン目は必ずクエストを設置する関係上、1マナクリーチャーであっても出せるのは2ターン目以降ということになりますので、無理に1マナクリーチャーを採用しなくとも優秀な2マナクリーチャーで良いかな?と思いました。
そこで、まず土地がタイトである問題緩和のために、裏面が土地である『玻璃池のミミック』を4枚投入して土地を12枚⇒16枚にしました。タップイン土地なのは残念ですが、表面はクリーチャーなのでクエストの邪魔をしないので採用しました。また、表面3マナは後半なら出せることも多く、追加の『呪文滑り』やリバイアサンとして活躍することも出来ます。
※ご存知だとは思いますが、対象を取るわけではないので被覆持ちの『墨溜まりのリバイアサン』として出るのも大丈夫です。
土地が実質16枚になったところで『呪文滑り』『不確定な船乗り』『翻弄する魔道士』という2マナクリーチャーを占術クリーチャーと差し替えました。
特に『呪文滑り』は能力でクエストを守るだけでなく、高タフネスでのブロッカー役に加えて相手クリーチャーへの呪文や能力をも(対象が適正なら)自身へ偏向出来るので、相手のコンボ妨害なども出来るので非常に頼りになります。
『不確定な船乗り』『翻弄する魔道士』は完全に私の趣味ですので、『審判官の使い魔』や追加の『呪文滑り』に差し替えても良いと思います。その場合、青白ショックランドが要らなくなります。また、1マナのクエスト除去や呪文が溢れた環境で戦うのでしたら『呪文づまりのスプライト』を投入するのも良いかもしれませんが、『突然の衰微』は打ち消し不能ですし(印刷上は)マナコストが大きい『力線の束縛』などは対処しにくいので要注意ですね。
いずれにしても避雷針なヘイトベアー達ですので、1度クエストを守れたり嫌がらせ出来たら除去されても十分と割り切りましょう。
ちなみに、エース2人が被覆で単体除去が効かない=相手からしてみれば単体除去が手札で腐ってるので、被覆・呪禁が無い or ETBで仕事しないリバイアサン達は入れてません。『墨溜まりのリバイアサン』『シミックの空呑み』以外のフィニッシャーはかなりの確率で除去されてしまいますし、特にそれがバレた2戦目以降は『呪文滑り』達も狙われる確率が急上昇します(どうせ使えないのなら撃っとくか、くらいの感じで除去が飛んできます)。
あとはオマケとして『徴用』も採用しました。通常であれば呪文を増やすのはクエスト達成の確率を下げますので宜しくないのですが、これも完全な趣味です。使ってみたくて(笑)。ダブついた『ゴロゾス』や『墨溜まりのリバイアサン』は打って付けのピッチコストになりますし(手札に『ゴロゾス』1枚あれば後続の墨溜まりはリクルート出来るので1枚くらい手札からいなくなっても何とかなります)、ドロー呪文など『相手から見た”あなた”に作用する呪文』やプレインズウォーカーなどクリーチャーでないパーマネントも強奪できるので採用しました(とはいえ流石に1枚だけですが)。
しかし、モダンで一番有名なピッチスペルである『否定の力』は、インスタント呪文でのクエスト妨害に対処出来ないので不採用にしました。インスタントだとこちらのターン中に動かれて対処されてしまうので。ソーサリー呪文が多い環境や相手が自分のターンに始めるコンボの呪文を妨害する目的等でしたら全然アリだと思います。
サイドボードはメインとは逆で『相手の脅威からクエストを守る』のではなく、『脅威をこちらから叩き落としにいく』スタイルにしました。その結果、真っ黒になってしまいましたが、自分先攻の1ターン目にクエスト出す時に『否定の力』を撃ってくる相手を想定して『悲嘆』で叩き落とすことを主な目的としています。
『フェアリーの忌み者』『ダウスィーの虚空歩き』は同じく黒なので『悲嘆』のピッチコストになると共に強力な墓地対策カードになります。ただし、色拘束が現状かなり厳しいので『ダウスィーの虚空歩き』が出せるかどうかは運次第です。
『神聖の力線』は正直他に思いつかなかったので入れてますが、相手先攻1ターン目の『悲嘆』などを防げますし、フルバーンデッキ等を沈黙させられるので割と良いかなと思ってます。
■クリーチャーが捲れる確率
さて、リバイアサンクエスト2022は2020版から占術系クリーチャーをゴッソリと抜いてしまったので結局運任せじゃねーかという感じですが、Ver.5にする際にVer.2~Ver.4も含めてちょっと確率の計算をしてみました(確率計算苦手な文系ですので結果はやや怪しいですが)
リバイアサンクエスト2022(Ver.5)で初期手札にクエストとアンタップイン土地が各1枚以上くる確率は29.46%(タップイン土地も含めると34.86%)。
そしてその先攻初期手札が
・クリーチャー:5
・クエスト:1
・アンタップイン土地:1
だと仮定した場合、
その後の各ドローでクリーチャーが捲れる確率は
・1回目:56.6%、
・2回目:55.7%、
・3回目:54.9%
となり、ドローすると60%弱の確率でクリーチャーが捲れます。
ただし、逆に3回目までクリーチャー以外を捲る恐ろしい確率はそれぞれ
・1回目:43.4%
・2回目:42.31%
・3回目:41.18%
となりますので、第2・第3ターンと連続で非クリーチャーを引いても第4ターン目にまだ4割ちょいの確率で非クリーチャーを引くという可能性もありますので、初動の大事さが際立ちますね・・・(自分の引きとスフィンクス・予見者に全てを賭けています)。
ちなみに。
このリストのクリーチャー4枚を土地に置き換え=アンタップイン土地15枚とし、同じ初期手札だったすると各ドローでクリーチャーが捲れる確率は
・1回目:49.06%
・2回目:48.08%
・3回目:47.06%
となり、5割を切ります。これだと体感的にはタッチ:クエストみたいな感じの回り方になってしまいますので、タッチでリバイアサンならクエスト使わずにそのままメインを強化した方が良いと思います(例えば、マーフォークデッキは色も合う&クリーチャーも多いのでそのまま呪文を入れ替えて土地を多少絞れば比較的クエスト達成出来ると思いますが、だったら純マーフォークデッキの方が遥かに安定する&強いです)。
逆に土地11枚(1枚はタップインなので除外)を4枚クリーチャー=アンタップ土地7枚にし、同じ初期手札だったすると
・1回目:64.15%
・2回目:63.46%
・3回目:62.75%
となり、各ドローでクリーチャーが捲れる確率が6割を超えますが、初期手札にクエストとアンタップイン土地が各1枚以上くる確率は22.28%まで低下してしまいます(粉を差し替える場合は当たり前ですが2020と変わらず29.46%です)。おまけに、Ver.2~4の時のアンタップイン土地は8~10枚でしたので理論上は上記の通り結構クリーチャー引けるはずだったのですが、現実はそうでもなく・・・前の方が安定はしてたな、と(苦笑)。
・2020だと相手に対処しきれず
・Ver.2~4だとデッキが事故りやすくなる
なら、間を取って占術系を減らしつつ対抗策を講じても、バランス整えて初動さえキッチリすれば何とかなるか?と今のVer.5の形になりました。
ちなみに。
どうしても初手にクエストがこない時の為の血清の粉末がデッキに入っていますが、使った時に土地を追放するととその後に土地が来なくなったり、(追放するカードは必然的にクリーチャーが殆どの場合が多い=クリーチャー以外のカードの比率が相対的に上がってしまうので)クリーチャーが捲れる率が大幅に下がったりと取扱注意のかなり危ない粉ですのでご注意を⚠
■独断と偏見の採用カード個別評価
・島/Island
イニストラードの№254。上記カードリストにもわざわざ書いてあるので不思議に思った方も多いでしょうが、デザインがかっこいいのであちこちショップで探してまで採用。嵐で荒れ狂う海の様子がリバイアサン達のフィールドっぽくて好きなのです。
・神聖なる泉/Hallowed Fountain
・湿った墓/Watery Grave
青系ショックランド。船団の災い魔の能力でカウントする為の島要員。
・汚染された三角州/Polluted Delta
島フェッチ。占術の邪魔にならないように注意!。上手くいかないなら他の土地と差し替えも。
・ハリマーの深み/Halimar Depths
デッキに残った最後の『索引』系カード。タップインではありますが、マナを使わない能力なことが出来るのが魅力。ただし、クエスト達成しようとデッキトップを捲ってみたら絶望招来なことも多いのが悩ましい。占術土地の方が良い??
・玻璃池のミミック/Glasspool Mimic
タップイン土地枠。意外と表面でも出せます。
・予見のスフィンクス/Sphinx of Foresight
大長的な能力持ちではあるものの、場に出すのも現実的なマナコスト。戦場に出れば後続のリバイアサンなどを探せるので想像以上に優秀でした。また、後攻時にこれが初手にあれば土地0でマリガンキープという選択肢が出来たのも大きいです。
・フェアリーの予見者/Faerie Seer
貴重な1マナ占術2クリーチャー。某猿とは喜んで相討ちになる。
・呪文滑り/Spellskite
クエスト守る要員筆頭。ブロッカーにもなるし、相手のコンボを邪魔することも出来たりするので、めちゃめちゃ頼りになる。そのせいですぐに殉職しがち。対・母聖樹はコイツか悲嘆くらいしか対策できない。
・不確定な船乗り/Unsettled Mariner
何気にプレイヤーも守ってくれる優秀な熊。同じ1マナ要求なら『審判官の使い魔』より守る範囲広いのと個人的に好みなので採用。ちなみに多相なのでクエスト達成後はリバイアサンに紛れて出せます。
・翻弄する魔道士/Meddling Mage
おそらく常識人はサイドボードにするカード。『審判官の使い魔』や『呪文滑り』と差し替えても良いが、絶対許すまじなカードがある人にはオススメ。
・緻密/Subtlety
ピッチで撃てるのがこのマナ基盤だと超優秀。しかし、あんまり刺さらない相手も多いので個人的にはサイドアウト筆頭だったが、黒赤想起のおかげで悲嘆を相手することも。6ターン目以降なら素で出せることもなくはない。
・縞カワヘビ/Striped Riverwinder
1マナドローカードとして使うことが多いですが、実は使い方が非常に難しいカード。普通のデッキはマナが余っている時ならほぼ何も考えずに1ドローしても問題ありませんが、リバイアサンクエストにおいてクエスト達成前はデッキトップのクリーチャーを引くわけにはいかないからです。逆にクエスト達成後は強力なリバイアサンや嫌がらせカードを引き込みたいものの、下手なカードを引くぐらいなら自分をそのまま出した方が良いという難しさ。ですので、序盤は占術やハリマーの深みで土地カード等クリーチャー以外をデッキトップに置いてから使いましょう。そうでない時(デッキトップ不明の時)はデッキの引き具合を読むしかないです(「この感じだとクリーチャー以外のドローが続く流れな気がする!!」等)。ちなみに、場に出てくる時はエース不在=実は結構ピンチなことが多いです。
・ゴロゾス/Grozoth
ほぼデッキ圧縮&エース召集用カード。今後、新たに9マナの巨大海産物が出ることを祈るばかり。クエスト達成してすぐに出したくなりますが、返しのターンでクエスト割られると大変痛いので、定石としては可能な限り先にエースを1体出してからにしましょう。名前からして固有名詞=伝説のクリーチャーっぽいのに違うという。こんなのが沢山いる世界は嫌。
・墨溜まりのリバイアサン/Inkwell Leviathan
通称セブン●レブンなエースその①。『ゴロゾス』に呼ばれて一気に全員集合。タフネス11は攻撃においても強力でそうそう討ち取られることがないので、渡れなくとも概ね相手を気にせず殴りにいけます。ただし、全体除去は防ぎようがないので、エース達を場に出すのは基本的には2~3体程度にしましょう(キルターンが変わらない場合は特に。数で押されてる場合は除きます)。
・シミックの空呑み/Simic Sky Swallowe
エースその②。リバイアサンが何故か飛んでる挙句、デメリットがなくなった優良フィニッシャー。飛行でトランプル持ちなのでフェアリーとか小型フライヤーは踏みつぶせる。濁老が宿敵。
・船団の災い魔/Scourge of Fleets
数で押してくる連中を一掃する係。被覆や呪禁を持っていませんが、土地がちょっと並んでいればETBで一発逆転な仕事をするので頼りになります。この子の為にショックランドを入れてるので、クビならショックランドをダメランや小道に差し替えます。エース2人が被覆なので、その分相手の除去が飛んでくる率が圧倒的に高い。
・ウーラの寺院の探索/Quest for Ula's Temple
何が何でも初手絶対なデッキの柱。4マリガンくらいは当然。しかし、どうやっても初手にこなくてマリガン死することも多い。遊戯王よろしくプレイヤー自身の運命力を高めたり右手を光らせて引くか、デュエルファイター刃の八乗寺舞のようになるしか現時点では対策がない。「同じ能力を持つカードが8枚あれば(デッキの)コンセプトになる」というのを痛感できます。初手でこれとアンタップ土地が1枚きたら高望みのマリガンはせずに大人しくキープしましょう。
・血清の粉末/Serum Powder
軽々に使うとその後に土地が来なくなったりリバイアサンが来なくなったりと取扱注意のかなり危ない粉。また、キメすぎると癖になるので注意。ゲーム始まると邪魔なことが多いですが、実はマナアーティファクトなので3マナ揃えば場にも出せます。言うまでもなく、ライブラリー破壊や昇華者デッキを相手にする時にキメると(以下略)
・時計回し/Clockspinning
2枚使えば2ターン目にクエスト達成できるので強襲効果抜群。流石に2ターン目からリバイアサンが出始めると相手がビビる。パーマネントのカウンターなら何でも増減できるので、クススト達成して4マナ以上ある終盤はバイバックで相手プレインズウォーカーなどのカウンターを狙い撃ちしてやりましょう。
・徴用/Commandeer
たぶん普通の人は『否定の力』とかを採用するのでは?という枠。手札消費はかなり激しいですが、『否定の力』だと自ターンに撃てないのと個人的に嫌がらせ効果が大きいのでこちらに。『耐え抜くもの、母聖樹』は起動型能力なので天敵。
・悲嘆/Grief
主に1~2ターン目に妨害してくる相手用で、対『否定の力』決戦兵器。『突然の衰微』『力線の束縛』など叩き落す相手には困らない。このデッキでは場に出ることが皆無だが、それでもかなり頼りになる。しかし、黒赤想起が流行ってるので身をもって強さを味わう可能性も高い。
頼りになりすぎて最近は『Ver.4のようにメインからあっても良いんじゃないか??』と思ってる。
・フェアリーの忌み者/Faerie Macabre
マナ不要で能力起動できるので超優秀。『悲嘆』のピッチコスト要員。
・ダウスィーの虚空歩き
生ける『虚空の力線』にして、『悲嘆』のピッチコスト要員。黒ダブルシンボルは厳しいが、場に出ると地味にかなり強い。
・神聖の力線/Leyline of Sanctity
呪文なのがデッキの性質上悩ましいですが、思考囲いや悲嘆擁する黒系・バーンな赤など刺さるデッキ相手には投了もの力線。本気で初手に欲しい時は粉をキメれば間違いない。
■サイドボードの入れ替え候補
①1ターン目にクエスト妨害対策
●サイドインは
4:悲嘆
4:フェアリーの忌み者
4:ダウスィーの虚空歩き
●サイドアウトは
11:フェアリーの予見者
or
翻弄する魔道士
or
不確定な船乗り
or
緻密
or
縞カワヘビ
1:徴用
『縞カワヘビ』はフィニッシャーとしては心許ないですが、一応海蛇なので全部抜くかはその時のカードの引き具合次第です。あまり大型生物率を下げるとクエスト達成しても出せるものがいないという事態に陥りがちになるので注意。
②神聖の力線投入の場合
サイドアウトするカードは「今日は仕事しないなぁ」っていうカードを3枚抜いて差し替えてください。可能なら時計回しなど呪文同士で入れ替えたほうがクエスト達成の確率が下がらないので良いですね。
■最後に
以上、長々とお付き合いありがとうございました。
リバイアサンクエストはショックランドやフェッチランド等を使わなければモダンというフォーマットのデッキとしては比較的安価に購入・作成できますので、是非とも作って遊んでみてください。
私は現在2マナクリーチャーを主体とした方向でリバイアサンクエストを組んでいますが、リバイアサンクエスト2020の「1マナあれば十分だ!!」という強気な・アグロな姿勢は本当に素晴らしいと思っていますので、そちらの方向でも今後考えていけたらなと思っています。1マナクリーチャーと言えば、色は違うとはいえラガバンなど優秀なクリーチャーも多いので。
また、残念なことに完成化したリバイアサンはいませんでしたが2023年2月発売の『ファイレクシア:完全なる統一』では新たな増殖カードが多数出てきましたので、また別の方が新たな可能性を切り拓いてくれるかもしれません。
では良きクエストライフを!
【追伸】
ちなみに、Ver.5になってからはやっと勝てるようになってきまして、まぁまぁかなぁといった感じでしたが、敗因の大部分が初手クエスト引けずにマリガン死なのが我ながらどうしようもなく・・・。
また、相手の先手2ターン目に飛んでくる『耐え抜くもの、母聖樹』への対策がどうしようもなく(こちらが先攻なら呪文滑りで辛うじて対応可能)、また死せる生と戦った時にメイン戦第1ゲームで3回もクエストを妨害(母聖樹で割られたり、否定の力で打ち消されたり)されたことや、他の対戦相手で呪文滑りを2枚抜きしてクエスト割られたことを契機に『クエストのみに頼らない、追加の踏み倒しを搭載したVer.6-4』を検証してみました(この際に機械兵団の進軍のカードを追加したVer.5-2をベースとしました。Ver.5がリバイアサンクエストとしては安定しているので)。
初手キープ基準が非常に緩くて個人的には手応え感じてましたが、その合間に作ったこんなのやこんなものが今まで試してきたクエストデッキより遥かに強いです。特に後者は構成・シナジー共に無理がなく、別格といった感じです(前者は無理しかない)。
そして2024年6月、リバイアサンクエストは
新たなステージへ・・・!!
■【閑話】不採用・保留カード
主に自身へのメモ。使ってみてイマイチだったカードや、入れたいけどどうしようかなというカード。
・起動型能力やインスタントなど呪文が関係してるリバイアサンやタコ達
いくら強力な能力であっても起動にマナが必要だったり、呪文を唱えた時~などの能力はリバイアサンクエストではほぼ使えない。特にタコに多い印象。
・増殖関連カード
増殖のカードはマナコストが重めに設定されているものが多かったり攻撃しないと発動しなかったりと速攻性が低いので不採用。特に、青のカードだとテゼレットの計略のような呪文が多くてクエストと噛み合わないので。逆に緑だと花粉光のドルイドのようにETBで増殖するクリーチャーがいるので、デッキを青緑にして英雄的介入などでクエストを守るプランもアリかも(英雄的介入が呪文なので見送ったプラン)。
2023年2月発売のファイレクシア:完全なる統一で1マナの増殖カードは出たが、1マナの増殖クリーチャーはいないので現状では増殖プランは不採用(1個目の探索カウンターが置けない事には『時計回し』や増殖で増やすことも出来なくて歯がゆい思いをしたので)。
・通りの悪霊/Street Wraith
クリーチャーなので粉末の代わりに入れてみたが、イマイチというか当たり前の話だが例の粉の方が疑似的に引ける枚数が多く、クエスト探すのに私には粉末が不可欠でした。
・深海のクラーケン/Deep-Sea Kraken
クエストに頼らずに出すという考えで、いざという時は待機+『時計回し』で出す感じだったが、出ても除去されたりフィニッシャーにはイマイチ。
・嵐潮のリバイアサン/Stormtide Leviathan
攻守ともに強いし、墨溜まりや空呑みとも合ってるが、除去耐性がなく、クエスト守るので精一杯なので不採用。ただ、戦闘能力的に縞カワヘビ1枚と差し替えても良いかなーとも。再登板の可能性あり。
・星界の大蛇、コーマ/Koma, Cosmos Serpent
器用な能力で弱くはないが、守らなきゃいけないのと海蛇クエストではないので生贄要員が厳しかった。『生き延びたら強い』は現代モダンではちょっと・・・。
・目覚めし深海、レクシャル/Wrexial, the Risen Deep
能力も強く悲嘆のコストにもなるしクエストでも出せるが、個人的にしっくりこなかったので不採用。相手の土地を島にするギミックをデッキに仕込んでいるならアリ。
・聖域の僧院長/Sanctum Prelate
3マナ(=出るのが最速4ターン目)でなければ。
・ブラックブルームのならず者
裏面がタップイン土地。虚空歩きか神聖の力線と差し替えを虎視眈々と狙ってる。
・清水の小道/Clearwater Pathway/泥水の小道/Murkwater Pathway
・連門の小道/Hengegate Pathway / 霧門の小道/Mistgate Pathway
・アダーカー荒原/Adarkar Wastes
・地底の大河/Underground River
そんなにマナ使うデッキではないし、災い魔使わないならショックランドよりライフの損失がない分良い。あとお財布にも優しい。
・審判官の使い魔
どのみち1ターン目には出れないし、対象がインスタントとソーサリー限定なのでエンチャントやETB能力にも対処可能な呪文滑りor不確定な船乗りの方が良い気がしたので。相手のコンボなどを邪魔するにはこちらの方がスマート。メタ次第では再登板。
・惑乱スプライト/Hypnotic Sprite
3マナ(=出来事使うのが最速4ターン目)でなければ。
・心悪しき隠遁者/Malevolent Hermit
出てすぐに能力起動するのに3マナ(=最速4ターン目)でなければ。
・海の神、タッサ/Thassa, God of the Sea
未使用。クリーチャーカードなのでクエストの邪魔にならないが、悠長。あわよくばクリーチャー化できるという期待はある。
・厚かましい借り手/Brazen Borrower
当事者カードで一番の有名人。ただ、趣味じゃない。
・呪文づまりのスプライト/Spellstutter Sprite
フェアリーがぞろぞろ並ぶデッキではないので、ほぼ1マナ呪文カウンターになってしまう。
・敏捷な妨害術師/Nimble Obstructionist
オシャレ枠。青単アグロにはメインから採用するほど趣味ではあるが、起動コストが3マナなので不採用。この手のカードは序盤のフェッチランドに使ってやると良い感じになる。
・砕骨の巨人/Bonecrusher Giant
このデッキでは未使用だが、出来事持ちとしてはかなり強い(他デッキで使用中)。「このターン、ダメージは軽減できない」はこの呪文のダメージに限らないので、ダメージを軽減する相手対策として。
・広がりゆく海
アド損しない。1枚程度なら問題ないが、現状スロットがない。
・幻覚/Mind Bend
『海の要求』より奇襲性も汎用度も高い嫌がらせカード。1枚程度なら問題ないが、現状スロットがない。今では基本土地を書き換えたりも出来るので、ミラージュの頃から隙あらば使う派。
・精神叫び/Mindshrieker
未使用。別の方がリバイアサンクエストで使用していて興味をもったカード。サブプランで殴り倒すことが可能になる??
・巨大な空亀/Colossal Skyturtle
未使用。色がやや合わないが、クリーチャーなのでクエストの邪魔をせず、かつ魂力2種は魅力的。青の能力だけなら、当たり前ですが“厚かましいヤツ”の方が良い。
・鏡殻のカニ/Mirrorshell Crab
未使用。やや魂力コストが重いが、クリーチャーなのでクエストの邪魔をせず魅力的。不確定カウンターではあるが、呪文と能力のどちらも対象に取れるのが偉い。
【アグレッシブなサイドボード:ライブラリーアウト】
ダメージで倒せないorクエストが守り切れない相手などに対して開き直りパターン。
4:書庫の罠/Archive Trap
4:正気破砕/Fractured Sanity
4:不可思の一瞥/Glimpse the Unthinkable
3:ターシャズ・ヒディアス・ラフター/Tasha's Hideous Laughter
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