【⑩比】数学をやり直す~小学校編~
この記事は、小学校の算数から数学をやり直してみようと一念発起したある40代女性の学習日記である。詳細は「はじめに」の記事に書いているが、数学を復習することで、筆者にどのような影響を与えるのか。その辺りも観察していきたい。
今日は、『小学校6年間の算数が1冊でしっかりわかる本』及び『小学校6年間の算数が1冊でしっかりわかる問題集』での10個目の単元である「PART10 比」の学習について振り返りたい。
写真の通り、この単元は比の意味や比例式、比の文章題について取り扱っている。
比とは、2つの数の割合について比べやすく表しているものである。「3:2=15:10」のような式は比例式という。
比例式はよく「3:2=□:10」のように、□の数を求めなさいという問題が出てくる。参考書ではその時に求めやすくなるような比例式の性質を教えてくれるが、それは中学生で習う範囲だ。この手のものは中学受験において塾で当たり前のように習っているかもしれない。
発展的な内容を教わるのは、ドキドキワクワクして、学びの醍醐味だとも思う。だけど、妙な引っ掛かりを覚えるのはなぜだろう。
子どものドキドキワクワクした学びへの探求心を阻害したい訳では決してない。ドキドキワクワクをもっと伸ばすために、発展的なものへ手を出しても良いと私は思っている。
なのに、どうしてこんなにも引っ掛かりを覚えるのか。
その理由は、私はここに格差というものを見たのかもしれないということだ。自分から動くことで得られる情報。それが教育格差や情報格差を生み出しているということに、比例式の性質の情報は私に教えてくれたのだ。
その格差に幼少の頃から晒されるのは酷ではないかと私は考えてしまったのである。
それと同時に、私は愕然とした。もうその頃には格差というものに、どっぷりと浸かっている環境下に私たちはいることに。その格差を埋めるためには、どうしたらよいか。
その問いに対して、私は一つの答えを持っている。それは自ら能動的に学ぶことである。自ら能動的に学ぶことで時に間違った答えを学んでしまい、修正を余儀なくされることもある。その時、どうやって修正して、正しい答えを導いたのかということも一つの経験として学べることも大きい。
学んだことは、誰にも奪うことはできないのだ。
比の学習を通して、そんなことを考えさせられた。思いがけず、思考が遠いところまで飛んで行ってしまってびっくりした。