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~紫熊の備忘録 vol.2~

2025.1.7  昨シーズンの雑感(DF編)


年末年始は比較的暖かかったのに、週明けから急に寒くなりましたね。

さて、新シーズン開幕を前にして、選手の出入りが話題の中心となる時期ではありますが、今季への期待や展望は別の機会に書くとして、まずは昨シーズンの雑感をつらつらと。今回はDF編です。

なお、備忘録としての性質上、選手名は、私の仲間ウチでの呼び名(敬称略)で記載しております。

中野就斗の台頭

TSSのサンフレッチェ公式サイトの読者による昨季のチームMVPに彼が選ばれたとのこと。
納得です。(私は別の選手に投票しましたが、その選手についてはMF編にて。)

WBでは高い攻撃性能を見せつけ、荒木不在時には屈強なFWとのエアバトルを制し、右CBでもシオに遜色ない安定感をもたらすというマルチロールっぷり。
正直、開幕後に新井を獲得した時点で、「新井がフィットしたら中野は右CBメインにして、シオとターンオーバーしながら終盤までに代替わりを達成するんだろうな」と思っていたので、予想以上の活躍はポジティブサプライズでした。

ただその結果、相当な覚悟を持って移籍してきたであろう新井の出場機会が減り、われらが長兄チャジに至ってはベンチ入りさえままならない、といった副作用もありましたが・・・。それも正当な競争があってのこと。

CBセンターでの高さ・強さと駆け引きの上手さでは、まだ荒木に一日の長があると見ますが、千葉ちゃんを彷彿とさせるタテのクサビは、荒木では滅多に見られない特長。中央にスペースがあればスルスルと持ち上がれるし、「リベロ」として攻撃の起点になるというタスクでは、中野の方が上かと。
ボスも、荒木が痛んでいないのに山崎大地をスタメン起用したことがあるので、このポジションに攻撃性能を求めていない訳ではないと思いますが、守備の安定も含めて考えると、現状は荒木がCBセンターのファーストチョイスなのでしょう。

右CBとしても磐石で、もはやシオの不在を嘆く必要はなくなりましたが、攻撃性能が高過ぎてWB起用がメインとなり、かえってシオが休めないという
皮肉な状況に・・・。

昨季の終了時には「シオの後継者のメドが立ったか?」ぐらいに思ってましたが、ここまで来ちゃうと、たぶん1、2年もしないうちに海外に行っちゃうんだろうなぁ。大橋みたくイングランドとか合いそうだし・・・。

ベテランコンビの過労

 われらがボス、Mr.スキッベの戦術はとにかくアグレッシブに前から行くスタイル。加えてフォーメーションは広島伝統の3バック。城福時代までと比べると5バックになる時間帯は圧倒的に少なくなっていますし、かみ合わせ上、相手の3トップにマンツーで付く形も多いので、最終ラインの負担は相当なものだと思います。ある意味、この戦術で守備の破綻が少ないのは、シオ(+中野)とササショーの能力の高さに支えられている部分が多分にあるかと。

とはいえ、彼らもはや30代後半。経験値でカバーしている場面は多々あれど、どうしてもスピードや当たりの強さに衰えが見え始めている気がします。
昨シーズンは、右サイドで大外レーンからのスピード勝負で千切られたり、左サイドでクサビの受け手を潰し切れず裏へ流され、入り込んできたウイングを捕まえられずキーパーと1対1に、といったシーンが目に付きました。

それでも、コース取りの良さで追い付いて先に体を入れたり、圧を掛けてシュートミスを誘ったりして難を逃れた場面も多々あり、その辺りが今なおJ屈指のCBである所以なのですが、日程が過密な時期はさすがにキツそうな場面も多く・・・。中野の台頭に伴い、シオはいくらか配慮してもらえていたとは思いますが、それでも終盤は重そうで・・・。

負け惜しみになりますが、最終節のガンバ戦で新井が稼働できて、「新井in:右WB→中野:右CB→シオ:アンカー」にできていたら、少なし終盤に2失点することはなかったと思っています。

後継者の伸び悩み

 中野と、ルーキーイヤーとしてはそれなりに頑張った細谷くんはともかくとして、シオとササショーの負担を軽減し、いずれは後継者になって欲しい存在が伸び悩んだ1年だったと感じています。
右CBでいえば大弥とコッシー、左CBでいえばオサムさん(イヨハ)とシッチー(志知)。
といって、CBが本職なのはオサムさんだけなんですが・・・。

大弥は、シーズン後半はACL2などでボランチ起用されていたのですが、前半は右CBで試されるケースがあったので、ここでチャンスを掴めていれば、もう少し出場時間が得られてたんではないかと思うのですが、マリノス戦だったかで途中in途中outを喫するなど、信頼を得るには至らず・・・。
とはいえ、個人的に大弥はボランチで勝負して欲しいと思っているので、川辺と田中聡の壁は厚いと思いますが、この2人を脅かして欲しいと思ってます。タクムが掴めなかったシャーレを大弥の代で掲げる、という流れになったら、ユース時代(U-18プレミアリーグ)みたいで激アツですから。

次にコッシー。中野の確変と新井の獲得、トドメにルヴァンでの痛恨のオウンゴールもあってか、WBとしての出場機会がめっきり減ってしまい、ACL2では右CBが主戦場になっていました。
しかし、適性としてはどうなんでしょう。まだ若いし身長もそこそこある(コレッチェ裏面によると181cm。ちなみにシオが182cmで、ササショーが177cm。)ので、CBとして開花する可能性も無きにしも非ずですが、今のところは「可もなく不可は少々」といった印象・・・。
ただ、CBでは伸び悩んでも、「最終ラインから見ると、WBにはこう動いて欲しい」を体感するのはWBに戻って生きるでしょうから、どのポジションであっても、コッシーらしくひたむきに闘って欲しいな(とりあえず今回はレンタルに出されなかったので一安心。)と思っています。

そして、オサムさん。熊本、京都で実績を積み上げて満を持しての帰還だった訳ですが、やはりササショーの壁は厚く・・・。どうしてもササショーと比べると、簡単に裏を取られたり、左WBやボランチとの意思疎通が不十分な面が目立ってしまうのですが、多少は我慢して使わないと試合勘も落ちるし周りとの連携も構築しづらい訳で・・・。週2で試合があるトキぐらいは割り切って使って欲しいなぁ、と。加入初期のササショーみたいに、先行逃げ切り時のストッパー役として東or菅と交代、ってのもアリでしょうし。実際、昨季も何試合かはWBで入ってましたよね。

それからシッチー。昨日、福岡へのレンタルが発表されました。昨季の出場機会減と移籍コメントを見る限り、事実上の片道切符っぽい印象・・・。
福岡在籍時には、同チームで最も脅威に感じた選手ではだったので加入時は期待していたのですが、やはり「4バックの左SB」の方が活きるようで、ウチでは、左CBとしてササショーを脅かすにも足りず、左WBとしても東の成長に遅れを取ったカンジで、致し方ない放出だったのかな、と。
最も脂が乗る年齢をバックアッパーのまま過ごすには惜しい選手なので、新監督が何かと話題になっている福岡ではありますが、再び輝ける場所となることを願っております。

あと、最後に、大地の長期離脱は痛かった・・・。
本人が1番痛かったでしょうが、それでも明るく前向きにリハビリしてるんで、1ファンとしては今季の復活を切に願っています。
ただ、ブレイクまでしちゃうと海外が気になるので、ひっそりと堅実にね(笑)

以上、DF編でした。
つらつら書いてきましたが、最終ラインの課題は「待ったなしで迫る世代交代への対応」。これに尽きると思います。
期待の選手は多々いても、ブレイクすると海外に抜かれるし、パッとしなきゃヤキモキさせられるし。ままならないものですよねぇ。

それでは、また。

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