見た目は大人、頭脳は子供のまま
親から愛情をもらえなかった私は、学校の先生が好きだった。「先生♡先生♡」と独り占めしたかった。
小3の時好きだった先生は、私が小4の時には、小6の担任をしていた。
その当時、児童会の会長などは選挙制。
その大好きな先生のクラスの6年生の女の子が選挙に立候補していて、小4の私は周りに「あの6年生の女の子に投票して」とふれてまわっていた。
別に先生に頼まれたわけではなく、私が勝手にお願いしていた。
私はそういう節がある。
好きな人の役に立ちたいという気持ちで、先生のために頑張っていた。
今回は先生なのだが、先生に限ったことではない。好きな人であれば誰でも、女の子のお友達でも貢いだり、お友達を意地悪をする男子から守るなど、時には身を挺してしまう節が非常にある。アイドルに何百万とつぎ込むファンの心理は、当時の私と同じ感覚だと思う。
もちろん、そんな風に投票をお願いされて良い気はしない子はいる。
だが、当時の私はどんどん周りから浮いていてひとりぼっちだった。
当時でなくても、社会人になっても浮くことは多くひとりぼっちになることは多かった。
かと言って、私は1人が好きではない。家でもひとりぼっちを強いられていたので、外では過剰に人にくっつきたがった。大抵の人はそれをうとましく拒んだ。
大人になっても、誰にでも悪気なくボディタッチをいとわなかった。それは女の武器を使って男の子を落とすというつもりはさらさらなく、本当に子供が「ねぇねぇお母さんこっち向いて構ってよ」という気持ちだった。幼稚園から中身の変わらない、愛に枯渇していた私の見た目が大人に成長していただけ。本人は幼稚園児のつもりの精神だが、周りから見たら、ただの媚びた変な女だった。
親から真っ当な愛情をしっかりと注がれていたら、人生楽しかったなとつくづく思う。