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手作り布ぞうり

ステイホームの頃=約四年前にさかのぼる。

あの頃なにより気掛かりだったのは、
離れて暮らす子どもたちや海外にいる弟夫婦の事。

何か出来ることはないか、力になれることはないか…
考えた末にひらめいたのは、布ぞうりを作って送ることだった。


履く人のことを思い浮かべ配色を考える。
そしてその人のサイズになるように編んでいく。

黙々と編みすすめ無心になれる時間、
本体に合わせて鼻緒を選ぶ時の高揚感は、
当時の自分にとっても大変貴重なものだった。

Tシャツ生地は厚みがあるため扱い易く、短時間で完成するのが利点だ。
作り始めて二時間後にはたいてい仕上がってしまう。
そしてまず試着してみる。
履き心地のチェック、鼻緒はきつめが良い。
なぜなら履いているうちに徐々に緩み、足に馴染んでいくからだ。


こうして完成した布ぞうりは、
子どもたちや弟夫婦のもとへと次々旅立っていった。

布ぞうりに込めた思いは伝わっただろうか…

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