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デニムぞうり

お気に入りのデニム、出番が多い分ダメージも大きい。
良く履いたデニムは次第に色褪せて白っぽくなり、
裾が擦り切れたり、生地が薄くなってくる。

こんなデニムにも第二のステージが用意されている。
リメイク、アップサイクル品だ。


中学生の頃、家庭科(当時)の夏休みの宿題があった。
確か自由課題だったように思う。
材料を買いに行くのが億劫だという理由から、
家に使えそうな素材はないかと物色した。

サイズが合わなくなったデニムのズボン(当時)、
使っても良いか確認するとあっさりOKが出た。
これでショルダーバッグを作る計画だ。

股上から上部をバッグ本体にし、
肩掛け紐は切り落とした足部分を使用。
中表にし細長く縫い、ひっくり返す。
後ろポケットには可愛いアップリケを縫い付け、
そのままバッグの外ポケットとすることに。

当然ながら型紙は無いので、作りたいサイズよりやや大きめに裁断、
自宅の足踏み式ミシン(当時)で試行錯誤しながら縫っていった。

完成した作品はまずまずの出来で、素材を再利用した点がとても良い
と評価されたのを覚えている。
エコ、リサイクル、リメイク、アップサイクルという言葉が、
まだ一般的ではない頃だった。


時は流れ令和の現代、
その頃の精神は今も変わらず私の中に宿っている。


履き古したデニムのパンツ三本から、仕上げた布ぞうり二足。
無骨な印象だが味わい深く、なによりカッコいい。
これなら若者受けもよいだろう。

師匠の鼻緒ストックの中に楽器柄のものを発見し、
迷わずチョイス。
当時ギターに熱中していた息子にお誂え向き。
ついでに私も同じ柄の鼻緒にしよう…

ちゃっかり息子とお揃いにし、ニンマリする自分がいた。


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