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少女時代のゆめの続きを叶える話 No.0

長くなったので、冒頭に要約を書きたい。

昔から好きだった宝塚。夢だった大劇場での観劇をかなえました!

あとは、私の思いがつらつらと書かれています。
うっとおしいけど、書きたかった。

 今は去ること数十年前に「ベルサイユのばら」を愛読。そのまま宝塚での「ベルばら」に出会った。
著作権とか今より緩やかだったのか脚本が載ってる雑誌もあってセリフは暗唱できるくらいに読んでいた。
きらきらなお衣装。同じ人間とは思えないビジュアルにプロポーション。華やかな音楽、ダンス、歌。
憧れの宝塚。

当時田舎の中学生だったわたしに宝塚なる場所はとても遠かった。社会科の地図帳を開き、さてさてどこかなと眺め、そう簡単には行けそうもない(中学生ですから!)とため息をつく。東京だって遠かった。今は新幹線があるけど当時は特急列車。あー遠い。

その後父の転勤で東京へ。もちろん転校。そこでとてもお嬢さんな友人に出会い宝塚に連れて行ってもらった。ちょっとこどもだけでは不安な新宿コマ劇場。友人のお母様が送っていってくださって、「星影の人」観劇。ジュンコさん(汀夏子さん)とターコさん(麻実れいさん)の美しさとかっこよさに射抜かれた。舞台は映像と違いすぎる。脚が長すぎるターコさん。セリフが人間くさい?ジュンコさん。彼女には時々東京宝塚劇場に行った連れて行ってもらった。

それをきっかけに時折り目黒からバスに乗って日比谷で降りて東京宝塚劇場へ。まだ当日券も普通に手に入った。1番安い席500円。高い席も2,300円くらい。いつか座りたいなーって眺めていた。今は買うお金はあるけど、チケットがない時代。残念。
当時はベルばらも一段落していて「風と共に去りぬ」「ザ・レビュー」「誰がために鐘は鳴る」大作も多かった。オトミサンが好きだった。妹はツレちゃん。
ずっと細々と見続けていた。絶対に人には言えない趣味のようでもあった。お勉強か恋愛しか認められないような高校時代、大学時代にはひっそりとこっそりと行っていた。

社会人になっても宝塚が好きなのは秘密だった。バブルのあの頃、絶対にモテないもんね。語ったら止まらないのも自覚があった。早起きして、日比谷に行く。そんな土曜日や日曜日が時々あって、わたしなりに幸せだった。
ある日、隣の班のおねえさま(当時45才っていってた)が、「ねえねえ、夜時間ある?」逆らえないような雰囲気の中おねえさまは宝塚のチケットが余ってしまったことを打ち明けた。「空席を作りたくないし一緒に行ってくれない?」丸ビルで鯛茶漬けとあんみつをごちそうになり出かけた日は忘れられない。すごくいい席だったのにチケット代もいらないとおねえさまは言った。あとできれいなハンカチをお返ししたのを覚えてる。おねえさまとご一緒で緊張して、たぶん剣幸さんの月組だと思うけど自信がない。。あの頃のおねえさまって、ほんと迫力があったから。

その後結婚子育て中はほぼ劇場へ行ってない。転勤族の専業主婦だった。夫は忙しい。ワンオペ当たり前。
実家は遠い。娘は時々入院する喘息持ちで、わたしも体調が悪いし、テレビで観るのもやっとー。スターさんのお名前はなんとなくわかるけど全然覚えるひまがない。歌劇やグラフを買って読む暇もなくなっていた。あ、そういえば地方公演に1回行った。夫がどこからかもらってきておみやげ付きのすごい席だった。
それなのに演目を覚えていない。子供を預けて観劇したことに罪悪感があったのだろうか。

そんな時代もすぎ、下の子の中学受験も終え細々と働きはじめた。こどもの中学受験の関係で知り合った友人が「もしよかったら行かない?」と、「ME AND MY GIRL」に誘ってくれた。たぶんみりおちゃん(明日海りおさん)が出ていたはず。そのときに、心がぼっと温かくなったのを覚えている。「ランベスウォーク」の歌。この世界、なつかしいって。好きだったって心が言っていた。
職場にもヅカオタが現れ?彼女に蘭寿とむさんの「ファントム」に連れて行ってもらった。演目はちょっと暗いけどすごい舞台だった。彼女は、出産で退職しちゃったけど元気かなー。いつか劇場で会えるかな。

仕事は細々続いているが観劇はそのあとまた何年もあく。子供達の大学受験や夫の母の2度の手術入院、遠距離介護。引き取り、施設に預けるまでのバタバタに老人ホームから特養への引越し。子供の結婚式。またテレビで眺めるだけの日々になりそうだった。

しかし、おばちゃんになった私はめげなかった。友の会に入り、チケットは土日だけ申し込んでいた。生協でも申し込んで、みりおちゃんの「新源氏物語」に「Messiah」朝夏まなとさんの「エリザベート」珠紀さんの「エリザベート」誰だったかな「スカーレットピンパーネル」も見た。
ライブビューイングも行ける範囲で通った。明日海りおさんの華やかさと柚香光さんのイケメン具合にすっかり花組ファンになっていた。(まあ、もともと好きだったおとみさんも花組だ。)
2020年コロナがやってきた。ほどなく夫の母も亡くなった。

仕事が在宅勤務になったり、家族は家にいるしでなんとなくうっとおしい日々。テレビはつまらない。宝塚も当然公演中止になっていた。
やがて、東京で柚香光ちゃんトップの花組「はいからさんが通る」の申し込みが始まった。最前列と花道横は人を入れない、確か座席もひとつおき?平日で申し込めるだけ申し込んだら当選してしまった4公演全て。
ありがたかった。とはいえ、娘に「どうしよう。行ってもいいと思う?少しキャンセルすべき?」とうろたえる。
娘に「潔くオタクらしく全公演行くべき」「もう留守番組もおとな」と励まされて4回とも観劇。れいちゃんの美しさ、華ちゃんの可愛らしさ、ひとこさんのすがすがしさにすっかり持っていかれる。

そこからは、申し込めるだけ申し込んで当たったらありがたく通う日々。コロナが落ち着いた風なこの頃は貸切も多いし、友の会は時々お友達ではなくなる。カード会社貸切やマチソワに、イープラスにむにゃむにゃー。と、再びの再び細々と申し込む努力をしている。リセールのチケットも買いたいが、東京はなかなかうまくとれない。

そんな私が、ついに宝塚大劇場に行ってきた。
憧れの宝塚ホテルに1泊した。
関西の友人とついに大劇場!そんな旅行記というか感想をこの先書きたい。

今のわたしのアイコンはレビューショップで買ったハンカチの絵。可愛らしい女の子が劇場に向かうイラスト。
わたしの中の少女がまさにここにいる。もうおばさん、実際には孫もいるおばあさんのわたし。心の中にはまだこの子がいて、一緒に観劇してひとつのゆめをかなえたと言える気がします。

そんな記録を書きたいと思います。

2行程度の要約はのばすとこのようになります。読んだくださってありがとうございました。


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