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ロススト日記その4・惨劇は突然に

ここら辺の乙女ゲー感、好き

そんな訳で、いよいよ、第一部も後半に突入。

ひ と で な し

本当、この人、神出鬼没だな……でも、ロイドさんだから、で割と納得できちゃう(^^;

というか、相変わらず新キャラと既存キャラの混ぜ合わせ方が上手い。
マーヤがロイドさんのお眼鏡に叶ってスザクの同僚にされたと思ったら、実はクラリスさんとロイドさんが学友だったとか想定外。既に固まってたと思っていた人間関係に新しい風が吹き込む感じで、実に感心させられます。

ドンドン可愛いお姉ちゃんになってく義母さん(笑)

ここの描き方、むっちゃ好き。「夕食に行く」という返事が「あなたに付いていく」のダブルミーニングになってる奴。

そして、いよいよ、来ました。この時が。

そう、特区日本です。

個人的には、『反逆のルルーシュ』1期における天王山が、ここのエピソードだったという印象。

つまり、"剛"の障害であったコーネリアに対し、次なる障害がユフィという"柔"の脅威だった訳ですね。それまで単純な武力に知略を駆使して勝ってきたルルが、ここに来て精神的な搦め手(提唱したユフィ本人は悪意ゼロ)に苦しめられるという皮肉。

実戦を重ね順調に拡大してきた"黒の騎士団"も動揺、支援してきたキョウトも困惑、日本国民も分裂。ブリタニアを"悪"と定め日本独立を目標に戦略を組み立ててきたルルにとって最大のピンチです。

無論、ルルには"絶対遵守の力"であるギアスがありますし、覚悟を決めたルルがユフィを殺害する、あるいは、ルルやユフィとは別の第三者に妨害させたり暗殺させたり、色々、話を有耶無耶にする方法は考えられます。

しかし、これはテレビアニメ。あくまで、見世物です。

下手な展開をすれば、視聴者は白け、人気はダダ下がり。それでは本末転倒です。つまり、制作側にとっても、ここは大変な正念場な訳です。

この窮地を果たして、我らがルルは(というか、脚本家は)一体、どのように潜り抜けるのか……!?

……いや、この展開、ネタバレなしだったら、ちょっとポカーンってなりますよね。え、そんなんあり!?って。いやぁ、何回、見ても酷い展開ですわ……(^^;

でも、ありなんですよね、これが。不思議なことに。

確かに、結構な力技だし、割とご都合主義ではあるんですけど、でも意外と嫌じゃないのは、結果として視聴者的には展開が面白くなるから、ですね。

視聴者的には「ルルは負けを認めたのに!ユフィと和解するつもりだったのに!」って思わせられるし。同時に、「……でも、これで、ルルとブリタニアの戦いがまだまだ見られるな」となるし。

なにより、それまで、ルル(主人公)にとって都合の良いギミック(ご都合主義)だったギアスが土壇場でルルの意志とは関係なく(脚本の都合によって)暴走し、結果としてルル(主人公)自身を苦しめるという皮肉が、寧ろ、視聴者的には納得できちゃうんですよね。

……これは、私だけかもしれませんけど、人間って「誰かが幸せになる」のと同じぐらい「誰かが不幸になる」のを心のどこかで望んでいるんじゃないでしょうか。

だって、本当に「誰かが不幸になる」姿を見るのがいやだったら、そもそも、アニメもドラマも観なければいいんですよ。そうでしょう?お約束の「善人が虐げられる」のも「悪人が成敗される」のもどっちも「誰かの不幸」でしかないんですから。

でも、私達は見ちゃうのです。それも、自分から、好き好んで。

それは、どうしてか?

答えは簡単です。

私達は「虐げられてる誰かが救われる時」と「幸せそうな誰かが苦しむ時」に溜まらなく快感を覚えてしまう生き物だからなんです。でなきゃ、こんなにもお涙頂戴や勧善懲悪が世に溢れている訳ないじゃないですか。

私達は、そういう生き物なんです。おそらくは、すべからく。