片田舎のおっさん、剣聖になる(漫画版)一巻ネタバレ、感想
という事で。
小説版『片田舎のおっさん、剣聖になる』一巻の漫画版。
ベリルが特別指南役に抜擢され、弟子達に再会して、炎の貴婦人に襲われる(?)まで描かれてる。
漫画版のベリルは、小説版よりも悲壮感を抱いている。
弟子達が大成したのを自分の腕……と思いかけて自らを律する。
頑張ったのは弟子であって、自分は何も成しえていない、ただのおっさんだ、と。
要するに、彼が乗り越えなければならない壁は父・モルデア。
どんなに功績を立てようとも、どんなに強敵を負かしても、もう一人の自分が[親父なら難なく片付けてる。身の程を弁えろ]と囁く。
理想とすべき姿が高い上に、弟子達と比べて何も成しえていない事が、余計自己評価を低くしている。
その呪縛は、誰が、どのような形で解くのかが漫画版での読みどころとなりそう。
漫画一巻巻末には、若き日のベリルが父に心折られ、父は息子が大成すると予感する書き下ろし小説があるので、一読お願い致します。
m(u_u)m
舞台・用語説明
レベリオ王国
ガレア大陸北部に位置する王国。
バルトレーン
レベリオ王国の首都。
ビデン村
ベリルの故郷。
バルトレーンから馬車で数時間かかる場所にあり、日帰り可能。
基本自給自足。
剣術道場は意外と盛況で〈護身程度〉と道場主が卑下するよりも大成してる弟子が多い。
治安は悪くない。
しかし、森の柵を越えると、野生動物や魔獣が跋扈している。
レベリオ騎士団
レベリオ王国直轄の騎士団。
ベリル曰く、騎士団の剣術指南役というのは、王国一の剣士と評されるに等しい。
冒険者
ガレア大陸を縦横無尽に活動出来る職業。
ランクは上から
ブラック
オーシャン
プラチナム
ゴールド
シルバー
ブロンズ
ホワイト
の順となる。
登場人物
ベリル・ガーデナント
主人公。
《片田舎の剣聖》と騎士団内で呼ばれている事を知らなかった。
モルデア・ガーデナント
ベリルの父。元道場主。
若きベリルの心をバキバキに折って、自己肯定感を低く設定させた原因。
アリューシア・シトラス
レベリオ騎士団団長。ベリルの弟子。
彼を騎士団特別指南役に抜擢する為だけに騎士団に入団。
餞別の剣を愛剣にしている。
慕っている。
スレナ・リサンデラ
幼少時、魔物に襲われて家族離散し、ベリルに保護された過去を持つ最高位ブラック冒険者。
ベリルは弟子というより預かってた子という認識。
ランドリド・パトルロック
ベリルの弟子。
オーシャン(第三位)冒険者だったが、息子が産まれたのを機に引退、ビデン村へ居を移す。
モルデアから道場と師範代を任される。
クルニ・クルーシエル
レベリオ騎士団員。ベリルの弟子。
ヘンブリッツ・ドラウト
レベリオ騎士団副団長。
ベリルに模擬戦を申し込む。
フィッセル・ハーべラー
ベリルの弟子。レベリオ魔法師団所属。
剣術と魔法を組み合わせた《剣魔法》の使い手。
餞別の剣を所持している。