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四つ葉のクローバー

土曜日の午後、久々に友人と山の空気を吸いに古民家カフェに訪れた。
趣味や感性が合う友人が「絶対好きだよ」と毎回おすすめしていた場所で
「今度行こうかな」と言いながら結局行かずに時が過ぎていた。
そんな口だけ出不精な私を見かねた友人が連れ出してくれた。

運転初心者の私が曲がりくねる山道におびえながら進んでいくとフランスの古民家のような場所に着いた。
田んぼや山々などいつも以上の田舎風景が広がる中そこだけ異空間のように存在していた。しかし不思議なほど全く孤立せず田んぼ風景に馴染んでいた。

直輸入されたフランス雑貨が並ぶ店内に入るとまさにフランスを訪れているような鼓動の高鳴りを感じた。私がインスタグラムに良く保存している憧れの海外チックの雑貨屋だった。

景色を見ながらアフォガードやパフェなどのスイーツを食べておしゃべりしている主婦の方や、
「店内写真オッケイだってー。」普段よく聞くような言葉を発し嬉しそうにフランス食器を撮る同世代の若者が目に留まった。

雑貨を一通り見まわった後、私たちは満場一致でテラス席を選び飲み物を注文した。
友人が紅茶を頼み、私は暑かったので即決でジンジャーエールを頼んだ。
草の上にテーブルと椅子がおいてあり外にはいい感じの音楽が流れていた。
テラスはどこか大好きなジブリのような世界感が漂っていた。
その後はジブリ作品で何が好きか、どこの国に行きたいか、たわいもない会話で盛り上がっているとあっという間に時間が過ぎた。

2時間ほど談笑した後、店を後にしようとしたが、
実は最初から目をつけていたグラスを我慢できずに購入した。
イメージでいうとカリオストロの城に出てきそうな蜂がデザインされている脚のついたガラス製のグラス。
(よくよく調べてみるとカリオストロの城の舞台もヨーロッパだった。)
今でも映画のお供として大切に使っている。

この日気づいたことは、
自然に触れること、気の合う友人とおしゃべりすること。
この二つが私の四つ葉のクローバーだということだ。
(カッコつけたがつまり幸福を感じる瞬間と言いたい)
ちなみに四つ葉のクローバーはその日の古民家カフェのお庭で見つけて
今も好きな小説に挟んである。


よし、明日からも頑張ろ。


実は四つ葉のクローバーの聖地だった。


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