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お手紙が届きました

今日、少し前に送ったお便りが返ってきた
私は今、卒業制作をしていて
亡くなったおばあちゃんのアルバムをもとに制作に取り組んでる

ずっと自身の過去の記憶だったり、自分自身の思い出のなかで傷ついたこと、忘れることができないものを取り扱ってきた
でも、少しずつ自分自身と向き合うことから、他者とどう向き合っていくかという思いが強くなってきて、今は自分とは少し離れた祖母の思い出を扱いながら制作を行なってる

アルバムを見ていると、昔のおばあちゃんの姿がたくさん写っていて、
私が生まれる前の姿がそこにはあって、アルバムを捲るたびに
おばあちゃんの温もりや話し声、性格、色んなものを想像しながら思い出に浸っていた

記憶は変化していくもの
写真には明晰に当時の風景が刻まれているのに、時間が経つと、
その景色は思い出せなくなる
写真を見るたびに、過去の風景との隔たりを感じるようになって、
でも当時の景色に触れたいのに、なかなか触れることができない
過去と現在の時間の隔たりを強く感じるようになった

こんな思いをずっと抱えてて、政策に取り掛かっていたんだけど、
どんなふうに描いたらいいか分からなくなった
時間の隔たりの距離が遠すぎるから、描くことが難しかった

でも、今は少しずつ描けていると思う
この隔たりと向き合いながらも、絵画だからできることを考えて、
表現をしている

(ちょっとまとまりがなくて、伝わりづらいかもしれませんが、とにかく思ったことを連ねていこうと思います。この熱が冷める前に)

私の叔母さんに、おばあちゃんのエピソードを教えてくださいって
一冊のスケッチブックを封筒に入れて送った

それが今日、返ってきた

中身を読んでみると、すごくチャーミングで
ちょっと抜けてて、でも芯があって、

そんなおばあちゃんの姿を知ることができた
くすくす笑いながら読んでたんだけど、気付いたらボロボロに泣いてて、
あぁ、この小さな思い出を私は集めていきたいんだって思えた

明日は熊本の人吉にある写真洗浄のボランティアに参加する予定
被災で流れてしまったり、土砂や雨で汚れてしまった身元の分からない写真を、洗浄し、持ち主に返すことを行なっている団体

小さな思いが刻まれた写真を、誰かの元に返してあげること
これは今の卒業制作にもつながっているし、今後の修士での制作にもつながると思う

残されたものの記憶を辿りながら、こぼれ落ちた思い出を拾い集めて、
繋ぎ止めながら、物語を作っていくように
私は制作をしていきたい

絵を描くとは、そういうものだと思う




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