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二世帯住宅を考える 第12回
2・ ライフラインの確保にリスクヘッジを考慮すべし
というお話し。
私は 設計者としてのスタンスとして とにかく安く造るためには木造は優れた構造であると考えています。
ではRC造(鉄筋コンクリート造)は? と言われると、【 一般的な木造住宅と同等価格で取得できさえすれば(総合判断で)最も好まし構造 】だと考えています。
実際に私は【 木造と同等価格のRC住宅 】を提供していますし、その設計・施工に関するノウハウ販売もしています。
こんなエピソードがあります。
私はRC住宅を木造と変らない価格で作るために【 我が家を実験ハウス 】として RC住宅を設計から施工までしました。
隣の土地には 父が自ら設計し、木造住宅を建てる準備をしていました。
父は『 住宅は木造でなければダメだ! 』というような古来の偏見に凝り固まった建築士です(笑)。
ところが・・・・、
1年早く建てた我が家の出来映えと 価格 利益率を確認した上で父がこう言いました。
『 私の家もおまえの提唱する RC造 で計画し直してくれ。 』と。
これをどう理解しますか?
どのような建物でもそうですが、特にRC住宅(小規模RC造)は構造をある程度理解している意匠建築士が設計しなければ 安価にはなりません。
例えば、少しの工夫で鉄筋の量を半分にすることができます。
これは手抜きとは異なります。
バランスの悪い建物しか設計できない建築士は 鉄筋量が倍必要になるのだ と、理解していただいた方がより正しい回答になります。
また、鉄筋量が半分にできるということは 諸々良いことにつながります。
これが理解できるのは プロの中でもほんの一部の方だとは思います。
YouTube でいくつかの事例をご覧に入れていますが、ほぼサラリーマンの方です。
下のYouTubeでは その作り方を紹介しています。
鉄筋コンクリートラーメン構造 の施工例です。
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熱源を 電気にするか ガスにするか・・・・このしばらくは電気に傾いていたようですが、昨今の電力事情を考えると、今一度 じっくり考えて おかないといけない部分もあるようです。
さらには、ゼロエネルギーハウスへ向けて時代は大きく流れていますので、十分な配慮が必要になってくると思います。
せっかくの分離型2世帯住宅でしたら、1階と2階でガスと電気を使い分けるようにする 手 もあるように思います。
電気だけの生活では・・・・、まさかのシャットダウンが起きればどうにもなりません。
かといって、憧れのオール電化も捨てがたく・・・・。
難しい選択かもしれませんが、分離型の2世帯住宅の場合は 選択肢が増えるのだと、積極的に肯定しても良いのではないでしょうか?
どちらが電気でどちらがガスか、については各自ご検討下さいね(笑)。
そうする事で 行き来する 口実が増えるという考えもできなくはないか・・・・と。
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熱源に関してもそうですが、水に関しても同様なことがいえます。
まさかに備えて上水道とは別に 井戸を掘っておくということです。
市水と井戸水・・・・。
私が住む町は 水の供給源 に難点があります。
渇水期には水が不足する可能性があるのです。
過去に何度もありましたし、まだ解決の目途は立っていないようです。
随分改良されてはきましたが、水洗トイレでも、渇水期に(水道局によって)水圧を絞られてしまうと洗い流せないタイプ(フラッシュバルブ式の一部)もあります。
便器にも選択配慮の余地があるという事です。
初期の フラッシュバルブ式大便器ですと、水圧を下げられると 出ないか だらだらと水が止まらない可能性も含んでいます。
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我が家では 隣に住む私以上に心配性の父が、その時のために井戸を掘っています。
水質もよく飲料として利用もできますが、洗車と散水にだけに普段は使っています。
数年前の渇水の際にも、お陰様で庭の水やりは欠かさずにできました。
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ただし、
『 市水と井戸水とを切り替えられるように・・・・。 』などという事は考えないで下さいね。
ここでは詳しく書きませんが、【 クロスコネクション の禁止 】という条項によって水道法で固く禁止されているのです。
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太陽光発電と蓄電の問題もあります。
親世帯と子世帯がそれぞれを別々に負担して まさかの時に備える という方法も 選択肢の一つ として考えられますよね。
選択肢の幅が増える事は 好ましいこと だと積極的に肯定して下さいね。
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出版済みの書籍の紹介は こちら にあります。