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2006年トリノ冬季オリンピック

2004年頃にはもう、イタリアに来て約15年ほど経った頃、そろそろ日本に帰ろうかなと考え始めた頃だった。

イタリア語を学んでいる時に、ペルージャで知り合った友人から、2006年2月開催の、トリノ冬季オリンピックで、あるテレビ局のコーディネーターとして、また開催中の通訳のオファーがあった。

また、友達が私の事を思い出してくれた。

日本とイタリアの企業が、主なお客様であったけれど、この仕事は違う。 スポーツの祭典、世界の頂点を目指すアスリートが集い、競う場所。

私にこんな華やかな場所での仕事ができるなんて、私は本当に幸せ者だ。

7年ほど暮らしたヴァレーゼを去り、トリノの友人宅に引っ越す。
ここから引っ越しをする時は、いよいよ日本に帰る時。

心は決まった。

イタリアでの最後の大きな仕事、精いっぱい頑張ろう!

開催の一年前から、準備が始まる。

ステージの設計をお願いする建築家を探すことから、開催中のお弁当を配達してくれる日本レストランの選定、、いろいろな種類の準備が必要だった。
それぞれの準備が、ワクワクする、楽しいことだらけだった。

町は、一年後のオリンピック開催に向けて、だんだんと活気が出てくる。
あちこちで工事が始まる。

開催中に私たちが働く場所は、IBC(International Broadcasting Center)。
国際報道センター。

この場所は、LINGOTTOと呼ばれ、イタリアを代表する自動車産業、FIATの工場跡の巨大なビル。
この中には、普段、展示会場にもなる広いスペースをIBCとして利用。
また他には商業施設、レストラン、Bar, 映画館と多様。

そして、この建物 LINGOTTOの一番の特徴は、地上階から5階の屋上まで続く、螺旋状の優雅なスロープだと思う。 
登り切った屋上には、自動車のテストコースが残されていて、立ち入ることができ、歩いてみると、低いヒールでも歩けないほどの傾斜がある独特な場所。

さて、いよいよ2006年2月10日からオリンピックが開催される。

                        to be continued…




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