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バスに乗ってローマへ
事務局の人の話はこうだった。
ローマのRAI、イタリアの公共放送局で、外国人大学生を招待するとの事。
日曜日の国民的番組’Domenica In' その頃のドメニカ・インと言えば、高視聴率番組で、司会はピッポ・バウド。
イタリア人ならだれでも知っている、ラジオ・テレビの立役者。
司会者は替わったものの、この番組は長期にわたり、日曜日の穏やかな午後の、イタリアのお茶の間を楽しませた。
この番組は先週、2023年6月11日、日曜日に最終回を迎えた。
さて、早朝にペルージャを出発した私たち、ペルージャ外国人大学学生たちは、RAIに到着。
ドメニカ・インの生放送スタジオは、明るくて、広かった。
社員食堂でランチを摂り、他の出演者と記念写真などを撮って、生放送を、和やかに待つ。
その中に、私たちが座る一角があった。
ディレクターの一人が私に, ’君、ここに座って’と、一番前の席を指した。
メルカートで買った、黒いラメの入ったワンピースを着た私はそこに座る。
いよいよ生放送が始まった。
ピッポ・バウドが番組の始まりの挨拶をした後、’今日は、ペルージャ外国人大学の生徒さんたちがゲストに来ています’と、紹介した後、近づいてくる。
えっ、、私に近づいてくる。
’君は、日の出の国から来たんですね?’ Sol Levante,,この言葉を、運よく知っていた。
私はうなずいた。
何を聞かれるんだろ。。。
’いつからイタリアで勉強していますか?’ とピッポ。
’10月から’、、、、、言ってすぐに後悔した。
教室でいつも先生が教えていた事:
話すときは、いつも文章にして話すように心がけなさい。
’私は10月からイタリア語を学んでいます’と、答えなくてはならなかった。。。
明日、先生に注意されるかな、、きっと先生もこの番組を見ているはず。
その後も、離れてくれず、ジジ・プロイエッティという、俳優、声優、映画も作る多彩な方との間に私は囲まれ、´タラッ タ ラー タララ~’ はい、歌ってみて、と無茶ぶり。
一回目失敗、二回目は’Brava!!’と褒めてくれた後、解放された。
有名人だからといって、特別緊張しない私は、なんだか楽しかった。
翌朝、登校中にいろんな人が′昨日きみを見たよ~!’とにこにこ顔で挨拶してくれる。
学校の中にある滞在申請をする警察のオフィスに行くと、警察官の皆さんも番組を見ていて、いつもより楽に申請手続きが済んだような、、、
司会のピッポは南イタリア出身、警察官で南イタリア出身の人が多い。 そういう訳で、シンパシーを感じているのかもしれない。
後日、サルヴァトーレと電話で話をした時に、もちろん彼も見ていた。
寂しく過ごすだろうクリスマス休暇の間、イタリアは、自国に帰らない私たち生徒に、素敵なクリスマスプレゼントをくれた。
ありがとう。