代弁できないもの
知らないうちに踏み潰していた
あの子の痛み
知らないうちに踏み潰していた
あの子の大切な心
物理的にも奪いながら廻るこの星を
美しいと言ったのはだれ?
青い星を宇宙から見た写真
海に繋がれたひとつ
底には山脈が
地続きだった
自分のからだはここにひとつ
誰かの元へ飛んでもいけない
ここにあるのはからだひとつ
心ひとつ
からだひとつ
心ひとつ
自分ができること
小さなできること
それをやればいいじゃない
それが小さくて大きな一歩
だれも置いていけないと
傷だらけで闘っていた
あのひとは闘っている
自分のため だけど
自分のためだけじゃない
大層なことじゃない
特別なことじゃない
明日を生きたい
今日を生きたい
奪われることなく
ただ風を風だと感じたい
ただ空を空だと感じたい
ただ君を君だと見つめたい
奪う側だった
恥ずかしい
悔しい
情けない
恐怖と苦しみと悲しみ
与えてた側だった
気づいた痛みがあれば
今から変えられるはず
喜びと希望と温かさ
よく見て よく聴いて
たいせつにしてよ
ただひとりのいのち
ただひとりのこころ
たいせつにしてよ
誰にも代弁できない
わからなくったって
できることはある
理由はこれでいい
心が揺れたから
心が痛いと言ったから
ひとり分の自分の力
信じて
信じて
たいせつにしろよ
だれもがただひとつの命
あったはずの未来
たいせつに
たいせつに
たいせつに
揺れた心 無視しないで
それが始まり
ずっと痛みに耐えているひとがいる
奪っていい命なんて
ひとつもない
イスラエル政府によるパレスチナ・ガザへの酷い残虐と破壊と追放を、たくさんの人が殺されていることをちゃんと知ろうと思った。発信してくださっている方たちの声を聴いていたら、声の温度から伝わってくるものが本当にたくさんあって。家からできることだってあると。日本にいる私たちがやるだけでも絶対変わると教えてもらって。自分は温かい部屋で、自分のタイミングでアクセスするしないを選択できてずるいなって思ってて。でもずるくても汚くてもやらないよりマシかって。何か動き出すとき、大きく気づいたとき、私は涙が出て世界の色が変わる感覚があって。それは心が動いて心が揺れて、気づいたときって気づく前の自分の浅はかさとか無知さとかに対してえぐられるような感覚があって。変化は、"痛み"から始まっている気がする。私が今少しだけこうやって知れたのは、少しだけずっと闘ってきた病気が回復してきた途中にあるからで、暖かい場所にいられる、ご飯も食べられるからで。空爆、爆発、射殺される恐怖もないからで。ちょっとの余裕を、パレスチナのガザの人たちへ向けられたら、それをやるひとが増えていったら、この状況は変わると思うから。少ない多いとか大きい小さいとかじゃなく、できることをやっていこうと思う。誰の命も奪われることのない、奪うひとがひとりもいなくなる未来が来ることを想像して、想像を信じる力にして。
2023.12.25 クリスマスの朝に