一条工務店の床暖房の室外機の音が気になる方へ
Googleで 一条工務店 床暖房 室外機 騒音 長府製作所 ブーン低周波音、等のワードで検索してみると近隣住民の方が一条工務店の室外機が原因で騒音被害にあわれているというケースや施主の方でも室内にブーンという低音が響いてくるという方が一定数見受けられます。
指標の一つとして騒音値を計測するというのがありますが、スマホの騒音計では正確な数値を測定するのは難しいですし、本格的な騒音計となると高額なものが多くなかなか難しいものがあります。
ただ音の感じ方というのは人それぞれな部分があるのは事実ですが、室外機が現在どの程度の能力で動作しているかが把握できれば客観的な指標としての目安になるのではと思います。
そこで一条工務店が床暖房を導入された方に標準で設置している
長府製作所製の室外機が実際にどういうケースで大きな音を発するのかを解説していこうと思います。
では具体的にどうすれば確認出来るのかというと
![](https://assets.st-note.com/img/1704332004448-Xydy75toRW.jpg?width=1200)
画像は一条施主の皆さんであればお馴染みの床暖房のリモコンですが
温度設定ボタンの↑↓を長押しすることで
![](https://assets.st-note.com/img/1704334735227-0IkA7Chbkm.jpg?width=1200)
リモコンの表記がこのように変化すればモード変更完了です
後はリモコンの↑↓ボタンを押せばパラメータの数値が
確認できるようになります。
パラメータの説明と我が家での実際の数値
d0 循環水戻り温度
室外機に戻って来た時の温水の温度のことで、リモコンで設定した温度はこの循環水戻り温度を設定した温度に維持する様な制御になっています。
我が家の場合ですとリモコンの設定温度が平均26℃程度なので
26℃〜27℃になっています。
d1 圧縮機運転周波数
コンプレッサーの回転数の事で、この数値が実質的に室外機の騒音の
程度をあらわすものとなります。
※本文中で周波数と表記しているの全てこの圧縮機運転周波数を
指しています。
我が家の場合ですと概ね12〜30Hz(ヘルツ)程度です。
平常時は概ね15Hz前後で運転されていて、外気温が氷点下に近づくにつれ、30Hz程度まで上昇するようです。
d2 吐出温度
室外機によって加熱された冷媒の温度のことで、この温度を上昇させる
事によって温水を温めています。
d1 圧縮機運転周波数 に比例して温度が上昇します。
d3 消費電力
文字通り消費電力の事ですね、単位は100Wの様です。
我が家では200〜400Wです。
d6 外気温
これは単純に外気温のことですね。
d8 循環水往き温度
室外機によって温められた温水が室外機から出ていく時の温度です。
我が家の場合ですと27〜28℃になっています。
※機器側から数値を拾って来るまで一定のタイムラグがあるので
注意が必要です。
では具体的にどういう制御になっているのかというと、リモコンで設定
した温度を d0 循環水戻り温度が維持できる様に必要に応じて
d3 消費電力 を消費して d1 圧縮機運転周波数を増加させ、
d2 吐出温度を上昇させ循環水を温めるという制御になっている
様です。
つまり、d0 循環水戻り温度 を維持するため室外機の能力に余裕があるうちは周波数を落として静かに運転し、余裕がなくなるにつれて
周波数を上げていき、それに比例して音量も上がっていくという事です。
なお、一条工務店が標準で設置している長府の室外機の能力は仕様書に6.3kWとあるので、お住まいの地域や建物のシリーズにもよりますが
比較的、余裕をもたせたものが標準で設置されています。
ご自身のお宅の具体的な暖房負荷の計算方法は、松尾設計事務所の松尾先生の動画がわかりやすいです。
エアコンの能力計算方法②家全体の暖房負荷計算方法
前置きが長くなりましたが、では実際に我が家の例を元に
周波数による音の感じ方はどうかというと
15Hz前後 我が家の場合ですと屋内では運転音はまったく聞こえず
屋外においてはファンの音しか聞こえないレベルです。
30Hz前後 我が家の場合ですと屋内では室外機に隣接した部屋で
室内が静まり返っている時にかろうじて聞こえるかな
といったところです。
我が家のケースですと真冬においても、室外機の能力に余力があり
概ね30Hz程度までで周波数が収まっているのでとても静かです。
この辺りさすがは一条工務店のアイスマートといったところですね。
では一条工務店の床暖房の室外機はどんな時に大きな音を出すのか?
ケース1 霜取り運転の場合
こればかりは室外機の性質上、仕方がない事なのですが80Hzを超える
周波数で運転する事になるのでかなりの騒音です。
このレベルの周波数ですと、屋内にもかなり響いてきます。
霜取り運転中は、ファンの回らない冷房動作に近い運転状態なので暖房運転時の音とは明らかに違うので、ファンが回ってるか確認しにいけば霜取り運転かどうか確認できます。
なお霜取り運転中は循環水を温める事が出来ない為、霜取り運転が長引けばリモコン設定温度と d0 循環水戻り温度に乖離が生じるので
暖房運転中の周波数も一時的に上昇する事があります。
ケース2 何らかの理由で運転時の周波数が上がっている
我が家の場合、今のところ安定運転時に高い周波数で暖房運転する事は確認出来ていないのですが、意図的に設定温度を40℃まで上げると
急激に周波数が上昇していきます。
そして周波数が70Hz前後から、室外機に隣接した屋内を中心にブーンという振動音が大きく響いて来ます。
つまり、中に響いてくるブーンの正体は、低周波音ではなく、単純に室外機の周波数が上昇したことによる騒音であるケースがほとんどです。
一条工務店ではこの様な場合、施主側から要望があればゴム足をつける
事で対応して頂けるようですが、はっきり申し上げるとここまで周波数が上昇してしまうとゴム足程度でどうにかなるレベルでは無いです。
屋外でも確認してきましたが確かにうるさいので仮に、住宅街でその状態が隣家に向けて長時間続いている場合、近隣住民の方に不快感を与えてしまう可能性が高く、問題視されることも考えられます。
繰り返しますが温暖地のアイスマートの我が家では静かなものなのですが、ただ寒冷地の方などで深夜〜早朝にかけての冷え込む時間帯において室外機の余力がなくなり高い周波数で動いているケースもあるかもしれません。
その場合の対策として有効なのが『静音モード』という設定になります。
設定の変更には室外機側での操作が必要なのでアフターメンテナンスで対応して頂く必要がありますが、この設定により機器側で周波数を
強制的に制限をかけられる様になります。
静音モードには強・中・弱と3段階ありますが、強でも60Hzと高めの周波数での制限をかけるだけです。
何度も来て頂くのも大変なので、いきなり強でお願いしましょう。
体感ですが、我が家の場合ですと周波数60Hzであれば室内への
ブーンという音は大幅に軽減されています。
また、静音モードは霜取り運転にも有効の様です。
静音モード強にしてもまだ騒音が気になる方
私がモンタリングしている感じですと
設定温度と d0 循環水戻り温度の差が2℃以内であれば、低い周波数で運転しようとするようです。
しかし、温度差が3℃以上になると、周波数が上昇し始めるようです。
この場合、対策としては別系統のエアコンがあれば並列に動かすことで
設定温度が d0 循環水戻り温度 を維持し易くなり周波数も下がるでしょう。
エアコン一体型のRayの方は難しいかもしれませんが、室外機のみの
AEYH の方は別系統のエアコンがあれば、エアコンとの併用を試してみるといいかもしれません。
ケース3 冷媒ガスが漏れてませんか?
一応は、機器側でも一定以上のガス漏れがあればエラーコードが出る様になってはいるようですが、相当な量のガス漏れでない限り、エラーコードは出ないようです。
いちいちスローリークにまで全て対応していてはキリがないというのもわかりますが、施主側としてはあまり室外機に頑張られても困ります。
冷媒ガスが漏れていると正常な機体と比べ、屋内が暖まりにくくなったり、電気代が増えるという弊害が出てきます。
また、設定温度を上げざるを得なくなりその結果、周波数が上昇し以前より室外機がうるさくなる事もあるでしょう。
ご自宅の電気代が他の一条工務店の家と比べて高いと感じる方は一度、確認してみては如何でしょうか?
確認の方法としては一度床暖房の電源をOFFにして d2 吐出温度
が設定温度付近まで低下するのを確認した後
![](https://assets.st-note.com/img/1705623563186-K0G6i44jDS.jpg?width=1200)
リモコンの設定温度を40℃以上の高温にしてください。
![](https://assets.st-note.com/img/1705623626278-Lm8rzru2S6.jpg?width=1200)
問題が無ければ、5分〜10分程度で d2 吐出温度が60℃以上まで上昇する筈です。
あくまで目安であって、多少の誤差でアフター連絡するのは止めましょう。
一方で10分以上経過してようやく高温になる様な場合は、アフター連絡した方が良いかもしれません。
なお、この件について下記に登場するT支店長から、冷媒ガスが漏れていればむしろd2 吐出温度は上昇するはずだとご指摘を受けました。
しかし、私が以下の質問をしたところ
冷媒漏れがある場合、一般的に以下の現象が観察されるとされています
1. 少量の漏れ: システム効率が低下し、吐出温度の上昇が鈍くなる。
2. 大量の漏れ: 冷媒過熱が発生し、吐出温度が急激に上昇する。
これらは冷凍サイクルの基本原理に基づくものであり、広く認識されています。
T支店長のご説明では「大量漏れ」のケースのみが取り上げられていますが、「少量の漏れ」による吐出温度の上昇しにくさについて、「存在しない」もしくは「異なる要因が影響している」という見解をお持ちなのでしょうか?
これに対し、T支店長からは「これ以上のご説明は差し控えさせて頂きますので、ご了承ください」との回答しか得られませんでした。
プライム上場企業として、冷媒漏れに関する説明にもう少し誠実さを感じられる対応が求められるのではないでしょうか。
ケース4 室外機の仕様に問題があると思われるケース
長府製作所が販売している室外機は、インバーター方式ですから初冬に床暖房をオンにした立ち上がりの数時間だけは、高負荷になり一時的に周波数が高い状態が続きますが、その後の連続運転中は温暖地であれば、概ね低い周波数で動作する状態が続く筈です。
しかし、長府製作所が販売した室外機の中には能力に余裕があるケースであっても、強制的に周波数を上昇させて運転させているものもある様です。
具体的には連続運転時の安定稼働時であっても、外気温が10℃程度であっても70Hz以上で、厳冬期には90Hzに到達する周波数で運転され、低い周波数で運転される事はありません。
正常な仕様の室外機であれば、外気温が10℃程度であれば室温を維持するのに必要な周波数は15Hz程度でしょうから、室温を維持する為に本来必要な能力の500%以上の能力で運転させている事になります。
暖房時における室外機の騒音というのは、周波数が上昇することによる
コンプレッサーの音で決まりますから、昔のうるさかった非インバーター式の室外機の、西日本60Hz東日本50Hzをも超えるような高い周波数でしか動作しない該当機種が何故この様な制御になっているのか理解に苦しみます。
![](https://assets.st-note.com/img/1736899950-vYaz952IPgXxfwQGRbL4T8Bq.jpg?width=1200)
実はこのような仕様の室外機が私の自宅に設置されていました。
あまりにうるさかったので新型に交換してもらったところ、驚くほど静かになりました。
そのため、メーカーに「新型のような静かな制御は旧型でも可能だったのですか?」と問い合わせました。
しかし、このような簡単な質問に対して、最終的にメーカーから明確な回答を得ることができませんでした。
私としては、以下のような事情が背景にあるのではないかと考えています。
• 「可能です」と答えると :これまでの室外機が不具合品だったと見なされる可能性がある。
• 「不可能です」と答えると :そのような室外機を設置したことについて責任が問われる可能性がある。
このようなジレンマを抱えているために、回答が難しかったのではないかと感じています。
以下に、この質問を巡るメーカーの対応経緯を記載しました。
なお、記載内容が長く技術的な部分も含まれますので、最後のまとめ部分のみお読みいただいても構いません。
このNOTEを公開しようと思った経緯
1. アフター対応の開始
話は私自身のことになりますが、引き渡し後、自宅に設置された室外機の音が響いてくるため、アフター連絡を入れました。
しばらくすると、長府製作所の作業員が訪問し、室外機を点検しましたが、特に問題はないとのことでした。
しかし、太陽光パネル経由で消費電力を確認すると、比較的温暖な気候でも室外機の消費電力が常に1000Wを超えているのを確認しました。
一条工務店の住宅性能を考慮すると、おかしいのではないかと判断し、再度アフター連絡を入れると、作業員は機器に異常はないとの一貫して返答をしました。
2. 周波数データの確認と交換対応までの経緯
その後しばらくして、周波数等の詳細なデータの確認方法を発見し、データを取得すると、外気温が10℃を超えるような温暖な時間帯でも連続運転中の安定稼働時に、常に70Hz以上でオンオフを繰り返していることがわかりました。
これをメーカーの担当者に伝えると、今までの対応が一変し、一条工務店と協議の上、即座に交換対応となりましたが、この間に3年以上の期間がかかりました。
3. 交換後の室外機の挙動とメーカーの説明
その後、自宅に設置された新型の室外機の周波数を確認すると、12〜30Hz程度で安定して稼働していました。
これはさすがに不自然だと判断し、担当者に、交換前の室外機には不具合があったのか、それとも新型と旧型で制御方法が大きく異なるのかと尋ねると、検査の結果、室外機に不具合はない、新型と旧型では大きな仕様変更はないとの返答を受けました。
もちろん納得できなかった私は、同じ型番の室外機を調査する機会を得て周波数を確認したところ、私の家に設置されていた旧型と同様の動作を確認しました。
4. 担当者の説明と矛盾
この室外機にも不具合があるのかと担当者に問うと、「自分は正しい制御方法を知らなかったが、技術部に確認したところ、旧型が高い周波数で連続運転するのは仕様だ」と説明を受けたとのことでした。
さらに一条工務店の営業所長が同席したうえで、新型と旧型で大きく制御を変えており旧型を低い周波数で動作させるのは難しいとの回答を確認しました。
5. 社長への書面による意見と回答の変化
その後、長府製作所の代表取締役社長である種田清隆氏に、今までの経緯と旧型の室外機が暖房負荷が小さい状況でも高い周波数でしか運転しない制御であることについて、本当に問題はないとお考えなのかと書面にて意見を求めました。
後日、担当者とその上司が手紙を持って我が家を訪れ、この室外機は高い周波数で運転するケースもあるという趣旨の手紙を持参しました。
【ここで注意すべきは、一度は「旧型と新型で制御が異なり、旧型は低周波数運転が難しい」と正直に認めていたにもかかわらず、今度は「低い周波数で運転できるか」という質問に対し、「高い周波数で運転するケースもある」という、核心を曖昧にし、問題を逸らすような回答に転じた点です。】
このずれを確認するため、私が「では、低い周波数で動かす方法を教えてください」と尋ねると、「それはユーザーレベルでの設定変更では難しい」と再び正直に回答されました。
詳しく聞くと、市販されている同型番の制御は低い周波数で動作させることは可能だが、一条工務店のヘッダーボックスに繋いだ時は低い周波数で動作させることは難しいとのことでした。
6.質問への回答が得られない問題
それならと私は改めて同様の手紙を出すと、今度はT支店長から1通目と同様に『高い周波数で運転するケースもある』という、三度覆された内容で、核心を曖昧にし、問題を逸らすような回答が返ってきました。
その後も再三に渡り低い周波数で動作するのかという質問を繰り返すも、論点が異なる、高い周波数で動作するケースもあるという回答を繰り返されその間の対応も、2通目の手紙では
「弊社社長 種田の指示で、○○様に技術面、性能面での幅広いご対応が可能な、わたくしTがご回答させて頂きます。頂きました疑問の解決に努めます」
といった内容でしたが、私が「低い周波数での連続運転が可能かどうか」に重点をおき追求を強めると、次第に
「今回ご説明した以上のご回答は、今後は差し控えさせていただきます。また、同様の内容でのご質問に関しては、ご回答の有無を含めて当社で判断させていただきますので、ご了承ください」
という内容に変わっていきました。
7. 問題の本質と公開に至った理由
私はただ、同様の問題を抱えている方が交換することなく静かな生活を送るために、現行機AEYH-0642Xでは常時12~30Hz程度の低い周波数で安定運転しているのに対し、旧型機AEYH-4037では常時70Hz以上の高い周波数でしか安定運転できず、3年間にわたりあらゆる設定を試しても低周波での運転が実現できなかったことから、旧型機でも同様の運転が可能かどうかを確認したかっただけです。
しかし、T支店長からの対応は、終始「高い周波数で動作するケースや条件によるため答えられない」との回答に終始し、最後まで明確な回答を得ることはできませんでした。
最終的には、
「これ以上のご説明は差し控えさせて頂きますので、ご了承ください」との回答で対応が終了しました。
インバーター機は室内が設定温度に近づくと、自動的にモーターの回転を抑えて運転する仕様(低い周波数で動作する)が一般的です。
このような制御方式は20年以上前から広く採用されており、業界では基本的な技術として認識されています。
なお、インバーター制御の詳細につきましては、ダイキン工業株式会社様が一般のお客様向けに分かりやすく解説されておりますので、下記をご参照ください。
「インバーターとは」?
ダイキン工業様の解説からも明らかなように、インバーター機に当然備わっているはずの制御機能について、その可否の明確な回答が得られないのは極めて不自然です。
本来、このような制御の問題は制御基板のソフトウェアによるものであり、適切なプログラムを搭載した基板に交換するだけで低周波数での運転が可能なはずです。
にもかかわらず「低い周波数での連続運転が可能かどうか」という本質的な質問に一貫して答えないことは、全国的な対応を求められるリスクを避けようとしているのではないかと思わざるを得ません。
さらに深刻な問題として、この事実が公にされないままでいると、該当の室外機が経年劣化により基板交換が必要になった際、改善された制御基板の開発や用意がなされない可能性もあります。
また、インバーター制御は長府製作所が扱う業務の大半に関連する技術であるため、このような情報開示に消極的な姿勢は、他の製品でも同様の対応が行われているのではないかという懸念を抱かざるを得ません。
これらの対応が東証プライム市場上場企業の代表取締役社長である種田清隆氏の指示に基づいて行われている以上、単なる現場担当者の判断ではなく、企業全体としての対応のあり方について重大な懸念を感じざるを得ません。
特に、製品の基本的な制御仕様に関する明確な説明が繰り返しの要請にもかかわらず得られていない点は、上場企業としての説明責任の観点から大きな問題であると考えます。
8.一条工務店本社の対応
ただ、ここで1つの疑問が生じます。この室外機がヘッダーボックスに繋がれた時だけ高い周波数で連続運転する仕様なら、一条工務店はこの事実を知っていたのでしょうか?
もし知らなかったとしたら、本来の制御ではない製品を勝手に納入されたことになります。
そこで、この件について一条工務店本社に
このnote のアドレスをのせて以下の点について質問しました。
1. 一条工務店本社として、採用時点で、この室外機(AEYH-4037)が「低い周波数での連続運転が難しい仕様」であることを正確に把握していましたか?
2. 「新型(AEYH-0642X)のような静かな制御が旧型(AEYH-4037)でも可能だったのか?」について、長府製作所に正式に確認を行い、明確な回答を引き出していただけますか?
しかし、これらの質問に対して再三の確認を行いましたが、本社一条工務店 なんでも相談室への問い合わせは全て営業担当者に転送され、営業担当者からの「対応いたしません」という回答のみが繰り返される結果となりました。
本社から直接の回答や文書での正式な見解は一度も得られず、このため、最終的には本社としての正式な回答を拒否されたと解釈せざるを得ない状況です。
この対応により、本社は営業担当者に対応を委ねる形で責任ある判断を避け、現場の営業担当者が回答の矢面に立たされる結果となり、本社としての正式な見解を確認できないまま話が終結する形となりました。
まとめ
私が今回、このようなブログを書こうと思った理由は、メーカー側とユーザー側の情報格差によってユーザーに不利益が生じていると感じたためです。
私自身は機器の制御に関する知識があったため、周波数データの異常を指摘して交換に至りましたが、それまでは隣家から度々騒音への懸念を寄せられる事態に発展し、アフター対応として提示されたのは高額な費用負担を伴う室外機の移設か、新型機購入の2択のみでした。
特に問題視すべきは、インバーター機であるにもかかわらず、連続運転中に低い周波数で稼働しないという仕様について、メーカーが一貫して明確な回答を避けている点です。この仕様により、室温を維持するために本来必要な能力の500%以上で運転させる状況となります。
さらに、経年劣化による冷媒ガス漏れが加わると、運転時間の長期化を引き起こし、騒音の被害が増大します。
防音性の高い一条工務店の住宅では、設置場所によっては施主自身が気づかないケースもある一方、近隣住民は今後の関係性を考えると苦情を直接伝えにくく、問題が深刻化するまで表面化しない可能性もあります。
このように設計上の特性を十分に説明しないまま室外機を提供し、近隣住民からのクレームの責任を施主に転嫁するという長府製作所の対応は、全国的に同様の事例が存在する可能性を示唆しています。
特に深刻なのは、これら一連の対応が東証プライム市場上場企業の代表取締役社長の認識の下で継続されているという点です。
さらに、一条工務店の本社はこの問題を認識していた可能性があるにもかかわらず採用を続け、長府製作所の対応を容認していることが、問題をより深刻にしています。
一方で、私のケースでは、技術的な問題点を説明したことで、営業所長(旧エリアマネージャー)レベルでは状況を理解し、新型機に無償で交換され、より迅速かつ適切な対策を講じるべきだったという責任を認める姿勢を示してくれました。
そのため、一条工務店の対応は長府製作所とは異なり、誠実で適切な対応をしている実績があると言えます。
ただし、このような技術的な内容については、一条工務店側の現場担当者は十分な情報を与えられていないため、メーカーからの説明をそのまま受け入れざるを得ない状況にあります。
そのため、適切な対応を引き出すには、施主自身が技術的な内容を理解し、一条工務店側に説明して動いてもらう必要があるという高いハードルが存在します。
このような状況下では、メーカーからの情報だけを鵜呑みにするのではなく、私たちユーザーが自身で問題を見抜き、対処する力を持つことが重要です。
今回は旧型機での話が中心になりましたが、近年では一条工務店も住宅性能が多様化しており、仕様によっては暖房負荷が高い状態で同様の問題が生じる可能性も否定できません。
今回お伝えした室外機の動作確認方法や数値の見方が、同じような状況に直面している方々の助けになれば幸いです。