通園5カ月の2歳男児の英語力
英語環境の幼稚園に入園
2歳の息子には今まで英語を教えたことも触れさせたこともなかったが、せっかくなので日系のインターナショナルスクールに入ってもらった。経営は日本人で生徒も日本人が多いものの、先生方は皆フィリピン人で英語のみの環境である。
通い始めて早5カ月。日本語もおぼつかない状態の2歳児がどうやって英語を習得していくのか未知の世界である。息子はどんなふうに成長しているのか?
家では英語で話しかけない
入園児、幼稚園の園長先生から「お子さんは通い始めるとそのうち家庭内でぽつぽつと英語を話すようになりますが、親御さんは特になにもしないでください。子供が『Blue』と言ったら『それは青ね』と答えてください。決して『ブルー』と返事しないでください。」とアドバイスを受けた。せっかく覚えてきた英語なのに親の下手な『ブルー』という発音を聞かせると、カタカナ英語で記憶してしまうのだそう。根気よく日本語に言い換えて受け答えしていくことによって、日本語と英語の二つの言葉があるのだということを理解させ、発音が使い分けられるようになるコツだと教えていただいた。
ネガティブワードから表現の幅を広げる2歳児
幼稚園に通い始めて一番最初に話すようになった英語が「NO!」。それもかなり強めの。
絶賛イヤイヤ期の2歳児なので「これちゃー(違う)」「だめ」「いらない」と、いろんな形で『いや!』を発信するのだが、息子の中で使い分けがあるようで、絶対譲りませんよと強い意志があるときは「NO!」。それも食い気味に。こちらが説得をあきらめてしまうほどの強さで伝えてくる。
イヤイヤ期は親も躾や生活習慣のコントロールをしようと無理強いしてしまいがちだ。そんな中、この強い『NO!』が出てくると私も諦めがつき、イヤイヤになるシチュエーションをいったん振り出しに戻し、冷静にやらなければいけないことと息子の気持ちを汲み取った最適解に結び付く合理的判断ができるようになる。これが功を奏しているのか、イヤイヤ期で家庭内がカオスになることは避けられている気がする。英語を習い始めて息子なりの表現力が広がったおかげだろう。
また、ある時、英語の歌で「Go away」という歌詞があったので「あっちへ行けっていう意味だよ」と教えたところすぐさま活用して「Go away ママ」と言い始めた。若干傷つくのだが、使い勝手の良いネガティブワードのほうが習得が早いのは、身の危険を守る行動を優先する動物としての本能なのだろうか?
単語は少しずつ話せるように
幼稚園では数やアルファベットの勉強をしているようで、数に関しては日本語よりも英語の方が上手に話せるようになっている。他には色や形に関するもの、動物の名称を話せるようになった。日本語で言う2語文(『this is ~』)も出てきており、日々進歩が著しい。最近『でしゃん、でしゃん』と言い出すことがあり、え、なんでいま電車とかいうのかな?と不思議に思っていたが、どうやら『This one』のことだったということに2週間ほどたってようやく気付きいたということがあった。こちらも注意深く耳を傾けないといけないとついていけなくなりそうだ。
発音も今のところカタカナ英語っぽさはなく、世界中の幼児に人気のアニメ、パウパトロール(略してパウパト)のことは「パウパtrol」と言うため、親は決して「パウパト」と言わないようにすること、そして日本語バージョンのパウパトがあることがばれないよう、細心の注意を払っている。
少し前に日本から持参した電子ピアノできらきら星を弾いていると、そばで遊んでいた息子が『えい、びー、しー、でぃ、…』と音に合わせて拙いながらも歌ってくれたことがあった。英語を話せるだけでなくて音に合わせて歌えるようになっているのか、と感激した。
フィリピンにやってくる前は子供の英語の習得への関心も期待もかなり薄かったが、やはり幼児の吸収力は感心させられるものがある。なるべく親子で一緒に楽しく英語と向き合える時間を増やしていければ思う。
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