僕がこれまで歩んできたスマブラSP人生を語る会
僕はスマブラSPにおいてケンを使い続けている者で、ケン窓主も務めさせてもらっている。現在の最高レートは1600,最高戦闘力は魔卒。今作を本気で打ち込んでから約3年が経つが、ここまで来るのに僕がどんな道のりを歩んできたか、どんな苦行をしてきたか。これらを皆さんにも知ってもらいたく、今回まとめることにした。
原作も知らなければコマンドも知らない。そんな僕がやっていたこと
ケンを使い始めて最初に驚愕したことは、コマンドがあるということ。傍から見ると敵を簡単にバーストしているから誰でも使いこなせるめっちゃ強いキャラだと思っていた。当然、技キャンセルなんてものも一切知らなかった。一瞬で、激ムズキャラであることに気づいた。それでも僕はどうしてもこのキャラを使いたかったので、まずはじめに、1週間、毎日30分以上コマンドの練習をしていた。次に技キャンセルの練習をして、ある程度キャンセルが出来るようになってからは、コンボ練習をトレモと実践を組み合わせて時間をかけながら覚えていった。今では一番得意な昇龍コマンドも、当時は最も出せるようになるまで苦労していた。昔のことなのであまり覚えていないが、親に寝ろと言われるまで夢中でコマンドの練習をしていたこともあった。頭でも体でもなく、指に染み込ませて覚えるイメージ。コマンドを意識せずとも出せるようになれることを当時から目標にしていた。今でもコマンド練習は欠かさず行っている。特に昇龍コマンドは重要なので欠かさず練習している。
高校で知り合ったスマブラ友達との出会い
高校3年生の夏頃、同じクラスにスマブラをしている人がいた。彼はマリオ使いだったが、かなり意気投合したので、今度フレ戦やろうということになり、いつも2時間くらいフレ戦をして、互いに高め合っていた。が、当時の戦闘力は僕も彼も300万くらい。決して強いとは言えなかった。それでも、互いに互角の試合をひたすら繰り返していたため、まるで大きな大会の決勝で戦ってるような気分だった。彼と出会う前からオンライン対戦はしていたが、本気でスマブラに打ち込もうと決めたのは彼と出会ってからだった。
ケンに挫折、スマブラが出来なかった受験シーズン
ちょうど夏休み頃から、僕は推薦入試の準備でかなり忙しく、なおかつ大量の課題もあったため、スマブラにのめり込むことができなかった。出来たのは夜のほんの少しの時間。そして当時、僕はケンをある程度練習して、挫折していた。とにかくバーストが出来ない。コンボルートの選択がムズすぎる。通常の差し合いを考えながらコマンドも入れなければいけない。頭がパンクした。「どうやって使うんだこんなキャラ」と心の声が漏れていた。それ以降、ケンから離れ、テリー、カズヤと格ゲーキャラを転々と使用していた。テリーは復帰面が脆く、500万辺りで挫折。カズヤは約8か月(7月から3月くらいまで)使っていたが、最風が出ない、800万辺りからどうしても上に行けないという理由で挫折。絶望した。僕はなんて弱いんだ。もう強くなろうなんて思うのはやめよう。そう本気で思ってしまった。受験が終わったのは12月。それからまたスマブラにのめり込む日々が再開された。(お前やめる言うてたやんけ)
ホムヒカを触る。ケンとダブルメインを思いつく
気分晴らしに剣キャラ触ってみよう。そう思っていた僕は、可愛くてデザインと性能共に良いと思っていたホムヒカを触ることに。ホムラのパワーとヒカリのスピードを使い分けれるので、弱点が少なさそうだなと思った。ケンが苦手なキャラに対してホムヒカを使う。そうすれば今より強くなれるんじゃないか。そう思っていたが、現実は甘くなく、僕は再び奈落の底に叩き落される。そう。両キャラ(ケン、ホムヒカ)を使いこなすのに相当の技量が必要なのだ。要求される立ち回りがほぼ対称的で、ただでさえ1キャラで精いっぱいな僕には、ダブルメインはとても成せる所業ではなかったのだ。虻蜂取らずで両キャラともに練度が上がらない始末。苦渋の決断が迫られた。それは「ホムヒカ単騎で走る」か「ケン単騎で走る」かの二択。
一度捨てたケン使いに。きっかけとなったものとは
ケン使いになると決めるにあたり、決定打となったのは「自分がどんなプレイスタイルを目指すのか」「ケンのカッコよさが僕の好みに強く刺さったこと」だ。僕は常に前に出て、相手の防御を真っ向から打ち砕くような戦い方が好きだった。そんなスタイルを実現できるのはホムヒカよりケンだろう。となったのだ。そして、ケンのカッコよさが、ホムヒカ以上に僕の心に響いた。あの派手ながらも洗練されたコンボ。あれを使いこなして相手をなぎ倒したら絶対に堪らないだろう。そしてもうひとつ、takeraケンのあまりのカッコよさにケンをもう一度使おうと強く思ったことも、きっかけの1つである。「ホムヒカを捨てて、僕はケンを極める道を選んだ。選んだからには、覚悟を決めろ。」そう言い聞かせて、ケン使いの第一歩を踏み出した。
挫折の再来 未VIPの状態でスマメイトへ
以前に比べて、コンボ精度は上がった。でもコンボルートの判断力がなかなか上がらず、ジリ貧になり負けることが多かった。このコンボルートの判断がおそらく僕にとって最も大きな壁になっていた。あと一歩のところが届かない。届くはずなのに、あと少し手を伸ばせば届くのに、手が伸ばせない。あまりの悔しさに泣き崩れた。当時からよく僕が通っていた配信者の「ゆうちゃんと使い魔さなたん」にDMで泣きの相談を送った。さなたんがあまりにも真摯なDMで対応してくれたことを今でも覚えている。そんなやり取りの中で、「スマメイトやったらいいと思うぞ。」というアドバイスが目に入った。スマメイトは知っての通り、猛者中の猛者が集う究極の対戦サイトだ。未VIPの自分が潜っていいものなのか。と困惑していた。でも、当時の僕はとても焦っていた。強くなれるならどんな手段を使ってでも強くなりたいという思いが強かった。僕はさなたんの意見を受け入れ、今でもあまり考えられない「未VIP状態でのスマメイト修行」に潜り、自ら修羅の道を踏み出すことになった。
念願のVIP到達 急激な成長
スマメイトを始めて約1か月後、死ぬほどメイトで揉まれた成果が出たのか、今まで超えられなかった壁を乗り越え、VIPに到達できた。たくさんの人がリプでお祝いの言葉を言ってくれた。ゆうちゃんとさなたんも一緒に喜んでくれたのでとても嬉しくて泣きそうになったことを覚えている。それ以降もスマメイトをやり続け、僕のケンは急激に成長していった。3か月後には魔境街道に到達。僕は大きな自信を得た。でも、とある出来事をきっかけに、これまで積み重ねてきた努力と自信は尽く打ち砕かれてしまったのだ。
初のオフ大会 砕かれた自信 燃え上がるモチベ
大学1年生の夏休み、僕は初めてのオフ大会に出場した。大阪のマエスマTOP#9という大会だ。大会前までは、ここまで大きく成長したし、努力も沢山したから、結構いい試合が出来そうだなと思っていた。初戦は2-1で勝ち上がれた。だが、予選2回戦で僕は史上最大の大物と当たることに。その人物とは、あとりえさん。ポケトレとウルフ使いの最上位プレイヤーだ。当然ながら、木端微塵にされた。特に2戦目は3タテされ、さらに与えられたダメージはたったの17%という、対戦相手に申し訳なく思ってしまうレベルの不甲斐なさだった。数分間、目の前が真っ白だった。「スマブラのプロはこんなにもレベルが高いのか、これまで涙を流して、血反吐を吐いてきた努力すらも軽く跳ね除けられてしまうのか」と、虚無感に浸っていた。確かに相手が強すぎるのはある。でも、いくらなんでも3タテの17%は無いだろ。自分に対する怒りと同時に、もっと強くならなければと、モチベがより高まった日だった。
SVTに所属 更に高まるモチベ
3月末頃、僕はSVTというクランに所属することになった。ケン使いとしてもだいぶ固まってきた頃で、今以上にモチベを上げつつスマブラに打ち込める環境が欲しいと思った矢先、SVTのメンバー募集のツイートを目にし、すかさず応募した。結果は採用。SVTのケン使いとして奮闘することになった。SVTにはスマモチベが極めて高い人が多かったので、自分も頑張らなければと思えるような場所だった。定期的にハススマオンライン大会も開催し、コミュニティの活性化に尽力していた。(現在はハススマオンライン大会は行っておりません。)SVTのメンバーとは何度かオフ大会や宅オフでも会って話したことがあり、スマブラの話でよく盛り上がっていた。SVTに所属してからはスマメイトにも全力で打ち込むようになり、最高レートも1500を達成した。
勝ち意外肯定できない日々 長すぎる停滞期 リーダーからの叱咤
SVTに所属することで良いこともたくさんあったが、悪いことも少なかれあった。それは「勝たなければ」「常に強くならなければ」「負けは努力不足」というように思うようになってしまっていた。結果にしか目が向けられない性格は前からあったが、この頃の僕は負けの原因を全て自分の非とみなし、負ける度に自分に鞭を打ち続け、自ら心身を痛めつけるような状態だった。なぜこのようになってしまったのか。その理由は「ケン単騎であれだけの時間をかけているのに、多キャラ使いの人より成長が遅い自分があまりにも許せなかった」からだろう。「単騎で時間をかけてるんだから負けは許されない。勝てないとかない。〇んでも勝て、手がもげてでも勝て」というように、出来もしないことにまで手を伸ばして、無茶をして、メンタルが次第に壊れていった。レートも1500から伸びる気配はなく、1400に落ちることも多かった。弱い自分だからこそ、人並み以上に無理をしなければいけない。そういう思いが強かった。「もう俺はケン使いとして強くなれない。SVTにいても変わらない」と思い、チームリーダーにSVT脱退の旨を伝えた。その時にリーダーから発せられた言葉は「頭冷やして俺の話を聞け」である。
「そもそもお前なんで1600行けると思ったんだ」「お前の課題は冷静さを欠いてしまってるところ。」こっぴどく叱られた。僕はこれまでの自分を顧みて、もうひと踏ん張りすることを決めた。でも、そう簡単に自分を追い詰めてしまう性分は直らなかった。この性分が直るきっかけとなったのが、とある2人の配信者である。
考え方を変えてくれた2人の配信者
1人目はたまもさんだ。たまもさんは僕と同じくケン使いであり、最高戦闘力神段位のめちゃ強スマブラーだ。たまもさんは非常にポジティブで、自分より強い相手であっても、心から対戦を楽しむ人だ。負けたとしても、成長の糧と受け入れて次に活かしていくスタンスで、見てるだけで「またスマブラ頑張ろう」と思える。また、単純にたまもさんのトークが面白いので、癒しにもなる。僕がこの配信から学んだことは、「数値という表上の結果に目を向けるのではなく、過程、内容を重視し、真の意味で強くなっていくこと」だった。2人目は黒月まるさんだ。僕は現在黒月まるさん(以下まるニキ)のメンバーなのだが、まるニキは非常に努力家でストイックだ。また、眷属思い。(ここで言う眷属とはリスナーを指します)スマブラも強い、それでいて対戦相手への感謝の気持ち、相手を褒めたたえる姿勢を大切にしているため、眷属たちもまるニキの配信を見て心を動かされている。そんなまるニキから学んだことは「自分が下手なのではなく、相手が上手いと認めることが大事。うまくいかない日はあれど、その中でよく頑張ったと自分自身を褒めること。」だった。この2人の配信者に出会ってから、僕の中でスマブラにおける考え方が少しずつ変わっていき、少しずつ成長していった。勝ち負けではなく、自分がやりたい試合運びができたかどうかを毎試合反省する、そして負けた原因を全て自分に押し付けるのではなく、相手が強いと割り切ることも大切。そうすることで精神面に余裕が生まれていった。こういった取り組みを続けた結果、悲願のレート1600を達成できた。
今後の目標や頑張りたいこと
今後はレート1800を目指して頑張っていきたいと思う。まだまだケンの強さを引き出せていない上にキャラ対もまだ浅い部分がある。だからそこを頑張って埋めていきたい。そして僕はケン窓主なので、ケン窓の活発化に向け、可能な限り対抗戦を組んでコミュニティを広げていきたい。また、ケン使いが少しでも増えてくれたらなと思っているので、それに向けても頑張りたいなと思う。
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