「国語ができるようになる本って?」東大生が考える語彙力を高める本2冊
こんにちは!
国語特化の東大生個別指導「ヨミサマ。」の編集部編集長の神田直樹です!!
「読書を通じて国語ができるようになったらいいな…」
「うちの子、本はたくさん読んでるはずなのに語彙が乏しいな…」
こんな風に思うこと、ありませんか?
確かに、国語力を身につけるのに、読書がキーポイントになります。
ヨミサマ。は現在70名以上の東大生講師が在籍していますが、やはり実際に
「小中学生のころは毎日読書をしていたので、国語が得意でした」
という講師が大半でした。
しかし、一方で
「うちの子は読書の習慣がほとんどない…」
「うちの子は本は何冊も読んでいるはずなのに、国語が一向にできるようにならない」
という状況に苦しんでいるご家庭もあるのではないでしょうか?
実は!「読書を通じて国語力を鍛える」というのは、大きな落とし穴が潜んでいるのです。
どのような本を選べば、正しく国語力を身につけられるのか?
今回は、私が実際に使っており、役に立った本2選をご紹介します!
なぜ読書で国語力が上がらないのか?
なぜうちの子は本を楽しく読めていないのか?
同じくらいの量を読んでいるはずなのに、なぜ国語力が上がらないのか?
様々な疑問があると思います。
たとえ話をさせてください。
もし、あなたが今からムキムキのマッチョになりたいとしたら、どういうトレーニングを積むべきだと思いますか?
これは皆様もよくご存じだと思うのですが、マッチョになるためには「10回ギリギリ持ち上げられる」くらいの重さのダンベルを頑張って持ち上げることを毎日繰り返すことが効果的だと言われています。
しかし、これに対して例えば
・10トントラックを持ち上げて筋トレをしようとしている人
・割り箸を何度も持ち上げて筋トレをしている人
を見ると、非常に滑稽に映るのではないでしょうか?
ただ、実際は「本を読んで国語力を鍛える」ということに関しては、同じような状態になっている人がたくさんいるのです。
「割り箸」のような作品を何度読んでも、効果的に国語力はついてきませんし、一方で「10トントラック」のような作品を読み切れることはほとんどないと思います。
そこで、今回は国語力を上げるために、「10回程度持ち上げられるダンベル」のような作品をご紹介しようと思います!
国語力を高める本の特徴
では、どのような本が上記のような「割り箸」とか「10トントラック」ではない、効果的な本なのでしょうか?
それは、以下の2つの条件を一度に満たす本だと私は考えています。
・作品が短いこと(=読むコストが低い)
・作品の論理的な複雑性が高いこと
この2つを見たすような作品が一番コスパが良いといえるでしょう。
では、どのような本が、「短くて難易度が高い」ものなのでしょう?
せっかくなので、図を作ってみました。
横軸が作品の短さ、縦軸が作品の複雑性を示しています。
「国語力を上げるのに最適ではないかも?」な本
まず、国語力を上げるのに最適ではないと私が考えている本は、左上の純文学をはじめとした、重厚な文学作品です。
例えば(厳密な意味での「純文学」ではないのですが)、ドストエフスキーの『カラマーゾフの兄弟』やトルストイの『アンナ・カレーニナ』などは、確かに難易度は十分高いのですが、作品があまりに長すぎて(文庫本4冊程度です)、大人の我々でも、「読め」と言われたら躊躇してしまうでしょう。むしろ、このレベルを進んで読める子であれば、国語力にはひとまず心配が要らないかと思います(笑)
あるいは、児童向け小説も、国語力を上げるという点では寄与しにくい作品が多いかなと私は考えています。
もちろん、想像力の翼を羽ばたかせられる面白い作品は多いので、個人的には児童向けの小説は良いものだと思っておりますが。
とはいえ、児童向け小説は、やはり1作品は分厚く、とっかかりにくい重さではありまうっし、その割には論理的な複雑性も高くないので、あまり効果が高い本とは言えないでしょう。
「国語力を上げるのに最適」な本
私は、国語力を上げやすい本には2つのタイプの正解があると思っています。それが、「論説集」と「4コマ漫画」です。
まず、「論説集」から紹介させていただきます。
これはどういうものかというと、3~5ページくらいの評論文やエッセイを数十作品ほどまとめたものです。国語の教科書も、広い意味では論説集といえるでしょう。
論説集が高評価な理由、それはまず読む文章が短いことにあります。3~5ページほどですから、1作品を読むのは10~20分程度、休み時間に十分読めるほどの長さだと思います。
しかし、論理的な複雑性は十分に高いものがほとんどです。論理の転換や様々な主張の対立など、複雑なテーマを重層的に語っているものが多く見受けられます。
ただ、一方で論説集のハードルが高い、という場合もあるかと思います。
10~20分程度とはいえ活字ではありますし、小学生などの場合は特に難しいのではないでしょうか?
そんな生徒に強くお勧めなのが、「4コマ漫画」です!!
4コマ漫画、少し意外なのではないでしょうか?
実は、4コマ漫画は国語力を鍛えるのに最適なのです。
まず、短さに関しては言うまでもなく、1作品読むのにどんなに長くても30秒もかかりません。当然読むコストはかなり低いと思います。
しかし、4コマ漫画は、その実、論理的複雑性はかなり高いのです。
なぜなら、4コマで面白くないといけないから。
4コマで面白い、というのはかなり難易度が高いことなのです。
4コマですべてを説明することはできないため、行間を読ませたり、書ききっていないような部分もわかるような構造にしなければいけません。
それだけでなく、使える文字数も限られているので(50字程度しか全体で使えないでしょう)、ダブルミーニングなどの言葉遣いの技法も多く使われており、語彙力の強化に大きく貢献します。
実は、4コマ漫画で国語力を鍛えたのは私の実体験に基づいた話なのです。
僕は4-5歳くらいのときから両親に4コマ漫画を与えられて、それぞれの4コマがなぜ面白いのか、色々解説をしてもらっていました。
逆に、5-6歳になるころには、むしろ僕の方からなぜ面白いのかをどんどん親に説明していって、ものすごく良いトレーニングになりました。
国語力を高める本2冊
では、実際におススメの本を2冊紹介させていただきます。
まず、論説集の代表が「ちくま評論選」です!
「僕を東大に入れてくれた本」を1冊だけ選ぶとすれば、間違いなく僕はこのちくま評論選を選ぶと思います。
このちくま評論選は、もちろん入っている論考自体も非常に秀逸なものだらけで、東大入試に使われるような文章も掲載されています。
しかし、本当に素晴らしいのは、その解説の手厚さです。4人の著名人が、かなり丁寧な解説を一つ一つの作品につけてくれており、そのクオリティがかなり高いものになっております。たった一人で国語を勉強しなければいけないものには大助かりの作品でした。
ちくま評論選にも様々なシリーズがあるので、デビューとしてはちくま評論入門などから始め、その後それぞれのテーマ別のちくまの評論シリーズを読んでいくといいでしょう。
とはいえ、まだ小中学生などでちくまシリーズの難易度が高い場合は、色々な国語の問題集を、解くのではなく読んでいくのも似たような効果があるかと思います。
次におすすめなのが、4コマ漫画代表で「かりあげクン」です!
4コマ漫画界の巨匠、植田まさし先生の作品です!
植田まさし先生は他にも「コボちゃん」「フリテンくん」などでも有名なのですが、国語力を鍛えるとなると、「かりあげクン」が難易度として一番バランスが良いかと思います!
さらに効果を高める読み方
さらに、上記の本での効果をより高めるやり方があります!
それは、しっかりと本の内容について「対話」を行うことです!
4コマ漫画でも実体験として語ったのですが、内容に関して親と話し合いをしたからこそ、より深い理解に繋がり、語彙力も論理力も向上したと思います。
そのような体験を踏まえて私が作った国語力を鍛えるプログラムが、「ヨミサマ。」です。
ヨミサマ。は、1つの作品について深い対話をすることで、語彙力や論理力をつけていく、東大生の国語に特化した東大生の個別指導です。
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ヨミサマ。とは?
私が作った国語力を鍛えるプログラムが、「ヨミサマ。」です。
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