齋藤薫さんの魅力

私は雑誌が大好きで、ほとんどの雑誌を中高時代、そして大学時代に読みました。
だから、ファッションを見て、この人は美人百花系ね、とか25ansみたいのが好きなのね、とか、思います。
雑誌のどこが好きかって、コラムがとってもとっても面白いところ!

女性の綺麗になりたい欲を刺激するようなコラムとかを読むのが大好きで、中高時代は、中学生時代は厳しい生活だったので、ギャルに憧れてpopteenを読んでみたり、はたまた、超美少女しか載っていないseventeen を読んでみたり、高校時代はviviを読んでは有名私立大学の読者モデルに憧れて、勉学に励んだり、大学時代はarや、larmeのメイクページを真似してみたり、その後は、25ansを読んでは、ゴシップガールのブレアが大好きでラグジュアリーな事が大好きな女なので、いつか私も25ansに載ってるようなハイブランドの服を着るぞなんて思ってみたり、、、とにかく、私は雑誌というか、ファッションというか、感性を刺激するものが大好きなのです。

私は齋藤薫さんが好きで、理由は女性の味方でいてくれる安心感があるからです。私がルッキズムごりごり社会にいた時、女性を物として扱うような、女性=若くて綺麗な方がいい、とにかくそういう女プリーズ!!みたいな、審美眼の欠片もないような可哀想な人が支配する社会にいて、自分の心がすり減るような思いをしました。私は別にすっごく不細工なわけじゃないし、そこそこ気を遣っているけど、そういうのって別に世の中の男に品定めをされるためじゃないし、みたいな。それから、女性としてなんか消費される感があり、お洒落やメイクが義務になり、綺麗でいないと足元救われるみたいな感覚です。要するに、学歴、経歴、美貌、など数値的な事に悪魔のように取りつかれてる感覚にあって、こうでないと見下される、バカにされる、人を見下すか妬むかの世界というか。例えば、ハイブランドの口紅を買う時って、純粋に、その口紅を使うと、テンションが上がる、心がわくわくする、その喜びのために買うじゃないですか。何も、私はこんな素敵な口紅を持ってるのよ、ハイブランドなのよってこれみよがしに見せるために、買うわけじゃないじゃないですか。でも、なんか、そういう表面的な事、わくわくを除いた他人に認められるために美人でいなきゃとか、出世するためにとか、その人からどう思われるかのために、閉塞感や焦燥感からメイクやファッションを選ぶみたいな時があったのです。

そんな時に大好きな齋藤薫さんの本を読んで、女性の味方でいるというか、とにかく評価されるために美人じゃなきゃいけないとか、そんな薄っぺらい世界じゃなくて、本当に女性としてどうあるべきか、どういうのが魅力的だよね、そもそもの魅力ってなんなのとか、オーラってなんなのとか、深く深く、薄っぺらい、若くて綺麗な女プリーズ!!みたいなうっすい議論じゃなくて、もっともっと、深く深く、人の魅力を深堀した本で読めば読むほど吸い込まれていくのです。

私は小手先のテクニックやずる賢さが嫌いです。こういう風にしとけば人に良いと思われるだろ、みたいな利己的なマナーとかが嫌いなのです。でも、齋藤薫さんの本に、マナー本は徹底的に読むべきだけど、自分の格をあげるためにマナーの所作をするな、相手との対話に集中するためにあるものがマナーだ、と書いてあって、すっごく共感しました。

齋藤薫さんも、こうすりゃあ魅力的に見えんだろ!みたいないわゆるモテ本とか、女性が魅力的になるには、みたいな利己的で自分の事だけを考えた、さあ得をしましょうみたいな本を書かれるのではなく、もっと深く深く、女性として魅力的とはどういう事?という本なのです。

すっごく審美眼があって、なるほど!と思う時もあれば、私がいっつも考えてた事だ!と思う事もあって、読んでて一言一句目で追ってしまいます。
私も齋藤薫さんみたいになりたいななんて思ってしまいます。

また、結構女性誌のライターをされていた事もあり、美容に特化していて面白いです。コスメフリークは意外ときれいじゃない人が多いという話も共感でしたし、共感が多いです。

また、良い年していまだに顔面や容姿にこだわってて、美とは何かを考えてしまって、私もっと、経済とか政治の事考えた方が良いのかななんて思う時もあるのですが、美って奥深くて、そういう形のない、目に見えないけど決して目には見えないんだけど存在する何か、抽象的なものを探求するのは、非常に楽しいのです。だから、私も美女観察を頻繁にしているのです。
義務感や焦燥感からするメイクや美容って本当に心がすり減る感覚ですし、女として消費されるような環境に身を置いていた時はきつかったのですが、やっぱり綺麗になりたいというのは、人前に出すと一気にダサくなるものですが、(齋藤薫さんも言っていた)でも、そういう欲求って本能的なもので、その欲求に忠実に従っても良いと思うのです。私はそういう欲求は語るとダサくなるのでリアルのsnsでは事細かにコスメレビューとかしませんが、そういう欲求を満たす事って本当に心の底から喜びを感じるというか楽しいですよね。

私は常に学歴や経歴や仕事も、自分に箔をつけるために頑張る、や自分が認められるために頑張るというよりも、それ一辺倒の人生になってしまったらそれこそつまらないと思います。私は、やっぱりきれいごとになってしまうけど愛とかやさしさとかそういうものが好きなのです。

若い美人プリーズ!みたいな女を品定めして、平気で飲みの場でブスコールをするような人って品性のかけらもないし、人を表面でしか見れない可哀想な人だなって思いますよね。そういうのより、もちろん私は最大限に美しくいたいと思いますよ。だってそれが喜びだから。だし綺麗でいた方が、そりゃあタイプの人と自信もって接することができるし、喜びだから。でも、私は閉塞感や不足感から他人に対して美貌や学歴経歴を求める男は審美眼がないと思うのです。たいていそういう男は恋愛経験も少ないし結婚してないしこどももいなそうですし。審美眼の無さって、あらゆる面で出ますよね。それは服選びでも、車選びでも。そういう人は服も、これ着ときゃいいだろ、みたいな王道ハイブランド、車もダサいくらい同じ車ばかり(フェラーリとベンツのゲレンデとBMWの5番みたいな選び方ができないわけです。)です。

私は、やっぱり表面的な事よりも中身が好きなのです。でも美容は大好きですが。愛とかやさしさとかそういうものとか、美人のふっとしたたたずまいにハッとなる事はありますが、それはその人の内面がにじみ出た瞬間が好きなのです。まあそんなきれいごとって話もありますが!

だから、老夫婦が手を繋いで夜飲んだ終わりなのかわからないけど、仲良さそうに歩いているのをみると、うつくしいなと思いますし、そういう心のつながりというか自分が満たされないから、認めて認めてーーーっていうそういう世界よりも、自分を満たして他人に与えたり、そういう心の機微というかそういうものに心を動かされるし、美しいと思うのです。

齋藤薫さんは、見た目はもちろんそうですが、内面の在り方みたいなものを深く深く掘り下げていて、共感したり納得したりする部分が沢山あるので、本がおすすめです。


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