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海外ドラマ『CRIMINAL MIND FBI行動分析課 season2』レビュー
この世のどこにも、絶対的弱者はいない――
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作品紹介
最近、レボリューションのS2が配信開始されましたが、
今回のレビューは無印にあたる前作のS2のレビューになります。
(エボリューションS2は1話みて断念した)
エヴォリューションとは違い旧作のクリマイは、
どこか懐かしみのある雰囲気(カントリー的な意味)です。
ちなみに。
まだホッチが居ますし、ロッシではなくギデオンですし、エミリーの初登場回のあるシリーズになります。
彼らが私たちと同じ働く人であり、家族がいるということをストーリーの端々に感じながら、
事件解決だけではなく、
犯罪者の心を覗くという特殊な仕事を続けていく中での葛藤も描かれています。
登場人物たちの人間性も魅力的な作品なので、ぜひ一度ご覧ください。
ちょっと渋いです。
ちょっと怖いです。
※ホラー的な意味ではなく※
でも、ちゃんと笑えるシーンもあるドラマで、20年前から続く人気作です。
1話完結でとても見やすい(ФωФ)ノ"
キャラクター紹介はコチラ ↑
日本でレンタル開始されたのは、放送開始されてから3年後だったって…
はじめて知った!
(どうりで年齢の計算が合わないと思った)
(レンタル開始と同時に見始めたもんね)
各話レビュー〈全23話〉
基本的にはタイトル・要素・〈+α〉で、簡単にレビューしています。
※今回は文というより箇条書き※
〈+α〉では好きなセリフやキュンセリフや、好きな返しなどもPICKUPしています。
今回のシリーズは、エル、リード、モーガン、ギデオンにスポットライトが当たった話があり、前シリーズとは違いチームを深堀したものになっています。
グッと彼らに惹きつけられるシリーズです。
第1話 地獄からの挑戦状-後編-
Lの危機、新たなヒント、リードの母、問題解決
なんで分かるんだよ!
第2話 闇のネットオークション
協力要請、男娼、児童虐待、人身売買ネットワーク
リード。分かってるよ。
第3話 パーフェクト・ストーム
DVD、強姦暴行殺人事件、犯人のカノジョ、視線
〈グリーンリバーキラー…1982~1984年の2年間で多数の売春婦を殺害し、グリーン川に遺棄したアメリカのシリアルキラー〉
第4話 サイコドラマ
銀行強盗、ホッチの夫婦ケンカ、防犯カメラ映像
刑務所は最高の教科書ですからね
第5話 消えない傷跡
留守番電話、被害者像の変化、レイプ、自殺、Lの暴走
サービスだろ
第6話 森の中の殺人鬼
怪談話、Lの暴走、宅配弁当、アレルギー、バディシステム
もう、前の自分じゃないんです
第7話 消えた女子高生
誘拐、迫られた選択、恨み言、親同士の醜い口論、犯人の成就
〈女の友情の儚さと生きたいという意志〉
第8話 エンプティ・プラネット
爆弾事件、1つの本、ロボットのネックレス、養子縁組
博士、やめてよ。つれなこと言わないで
第9話 2人のシリアルキラー
プレンティスの登場、報道、師匠と弟子、ライバル関係
シリアルキラーは最高のプロファイラーですからね
第10話 テロリストへの尋問
早朝の呼び出し、尊厳、英語の発音、陰謀、信仰心
なぜ自分の目的のために、仲間の命を奪うんだ
第11話 殺人衝動
危惧する学生、21→19→16、政治の介入、世直し、予備軍
〈怒り興奮型…怒りなどの感情を抑えられず、衝動的に行動する人〉
第12話 疑惑のプロファイラー
物理の実験、モーガンの過去と逮捕、男児殺害事件
〈ユースセンター…若者の第三の居場所として自由にすごせるよう解放された施設〉
第13話 史上最強の敵
カフェから始まる、ジェーン、肋骨、30年間の恋、愛の逃避行
美というものは、数々の罪を覆い隠せる。
だがその下は、誰だってそっくり同じだ。
第14話 血塗られた黙示録(前編)
通報、ヨハネの黙示録、ラファエロ、犬、マネヒツグミ
〈バイラルビデオ…SNSのシェア機能でウイルスのように広まっていく動画〉
第15話 多重人格(後編)
リードの危機、薬漬け、窃盗事件、感情の処し方、ナルシスト
掘り下げりゃ、誰だって罪の1つくらいあるさ。
第16話 見えない恐怖
夜の脱走、脅迫状、歌、差別、市民の誤射、過剰報道、世論扇動
ちょっと歌っただけで、急に人気者になって。
ケンも夢中になっちゃったの。
第17話 救難信号
戦争の後遺症、少年兵、SOS、無実の悪、最悪の記憶
〈プロファイリングは伝手であり、プロファイラーの思いは理解されない〉
第18話 ニューオーリンズの切り裂きジャック
リードの苦悩、JJの出会い、恨み、父から子へ、マルディグラ
内面の葛藤が大きくて、他人を分析できなかった
〈ジェフリー・ダーマ―…アメリカの連続殺人犯〉
〈ジャック・ダニエル…アメリカの酒造メーカー。同社の代表的なウイスキーの銘柄〉
第19話 悲しみの業火
放火殺人、防火服、逆恨み、チカタン、父、ホッチの苦悩、1600度
頭の回転に体がついていかなくて。
第20話 ロシアン・マフィア
プレンティスの母、親子、プール金、父の誘拐、身代金、逃避行
大親分。掟に従って生きてる。
第21話 殺人ハンター
狩猟期間、弓矢、Barでナンパ、巻き添え、免許証、サバイバル能力
肉をスーパーで買う派だよ
第22話 出口のない迷路
63人の行方不明者、手紙、ノート、管轄権、街の清掃人、強迫神経症ぎみ、生肉工場
それでも来ました?
第23話 史上最強の敵-再び-
ギデオンの混乱、殺人マシーンからの電話、友人の死、狙われたプロファイラー、成就したはずの恋の行方、内通者としての協力要請
生物的、心理的、社会的要因が、人の行動を決める。
~中略~
遺伝子が弾を込め、心理が狙いを定め、環境が引き金をひく。
~中略~
被害者は犯人を映す鏡だ。
詳細分析
今回は2話分を細かく?分析してみました。
分析方法は、なるべくプロファイリングの内容を中心に記載していきます。
第12話 疑惑のプロファイラー
①科学の実験で和気藹々→モーガンの地元での姿
②事件発生→モーガン逮捕
③チームがモーガンの地元へ→現状の把握→モーガンに秘密が
④地元警察と揉めながら、捜査開始
⑤モーガンの脱走→事実確認のため地元の子供に会いに行く→犯人の元へ
⑥犯人逮捕
以下、ギデオンのプロファイリングです。
黒人男性 25~35歳 土地勘のあるもの
知り合いかノーマルに見えるもの
おそらく犯罪歴あり
罪悪感を抱えている。特に最初の被害者に対して。
犯人は捜査に協力したり、事件に関心を持ち続ける
見つかりにくい場所にあった場合は、発見者を疑え
犯人との口論の中で、モーガンの悲しみや本心が吐露されます。
モーガンの過去を描くと同時、ヒーローの裏の顔を暴くストーリーになっています。
第19話 悲しみの業火
①放火殺人事件
②グリーティング
③重要証人に聴取/現場検証/警察本部で分析→合流してプロファイリングを発表
④新たなヒントを得、さらに分析を深める
チカタン…地下タンク。
環境活動家…ムーブメント。環境破壊を世間に訴える活動をしている。
⑤次の犯行
⑥現場検証/参考人に事情聴取/参考人の尾行と元妻に事情聴取/集会
⑦次の犯行 変化あり 暴走して加速している
⑧参考人の事情/重要参考人の名前が挙がる/参考人をさらに尾行
ベンゼン…白血病を誘発する液体。可燃性が高く水では消えない。
CR区画…特定工業用地。無人の倉庫。
ES区画…小学校用地
⑨逮捕に向かうも空振り→参考人が尾行をまく→重要参考人と落ち合う
⑩ホッチの独白→次の行動を予測
⑪犯人殺害
連続放火犯の94%は男、74%は白人
逮捕率は16%
目的はパワー。炎の破壊力や混乱を眺めることで性的快感に近いものを感じている(前例は1件のみ)
共通点は夫 被害者に自分を重ねている
業務用社用車を利用
知能は高いが評価を得ていない35~45歳の白人男性
何をやってもうまくいかず結婚も仕事も続かない
尊敬されたいと思っているが、他人への敬意はない
自分を一角の人間だと思い、苛立っている
他人を憎んでいるが、依存心が強い
男の同居人には許されないため、女性と同居しているすねかじり
犯罪に使われている道具が高価ため、働いてはいる
同僚に囲まれるようなオフィスワークはできないので、出張の多いセールスマン
社会病質(自己愛性人格障害)が気づかれていないので、大きな会社に勤務している
麻薬依存者と同じで、これからエスカレートしていく
参考人が父と同じくガンを患っていたことから、ホッチは他人事ではいられません。
そして自分と同じく子を持つ父として、感情を寄せていきます。
それが最後の手掛かりを導き出し、悲しい結末を迎えてしまいます。
新キャラクター
美人でモテる?
実はオタク。
な、大好きなキャラクターです ↓
エミリー・プレンティス
母が外交官で、元・事務職だった。
最初はコネで移動してきたと思われ、ホッチやギデオンから嫌煙されたが、実力を証明し、今はプロファイラーとしてチームに貢献している。
真面目で行動的。頼れるお姉さん的立ち位置で、モーガンとバディを組むことが多い。割と強い。
政治が嫌い。
【最後に】
以前コチラのブログで
効率の非道徳さと犯罪者を比較して感想を述べたのですが、
多分これじゃあ「何言ってんだ、こいつ」と思われた方もいらっしゃったことだろうと思ったので、
補足をこちらに――いえ。
上記ブログの補足みたいな文章になったなと思ったので、
リンクをつけさせていただきました。
(厨二病映画と〜という記事です)
※読まなくても問題はありません※
まず初めに、注意書きをば。
私は、犯罪者を肯定しているわけではありません。
こちらを念頭に、続きをお読みいただけたのなら、幸いです。
(一般に適さない・過剰な記事だと思った方はコメントいただけますと幸いです)
(その場合は有料記事に移行させていただきます)
まずは、犯罪者の特徴として。
サイコパスなんてものがあります。
サイコパスとは…
他人に共感することができず、罪悪感や自責の念を感じることができない。
無責任にもかかわらず、他人を責める傾向がある。
衝動的に行動するタイプ。
自信満々なふるまいに魅力を感じることがある。
サイコパスは、シリアルキラーの特徴の1部分ではありますが、サイコパス全員が必ずしも犯罪者というわけではありません。
(ソシオパスとも違います←今勉強中。混乱中の私)
社会性病質者なんかも、犯罪者の特徴であったりしますよね。
あと、アダルトチルドレン(また調べます)である場合も。
今回はそんな犯罪者についての、個人的語りかもしれません。
それでは、本文です↓
クリミナル・マインドを通じて思うことは、
犯罪者は日常に潜んでいる…
のではなく、
誰かの日常が犯罪者を生むということです。
(この辺りはS3を見てもらった方が納得していただけるかも)
( ”趣味が悪い” だけの犯罪もありますが)
イメージ的には、映画『JOKER』に出てくるジョーカーその人ですかね。
犯罪者の多くは、心に傷を負っている。
傷が膿んだ末の行いである。
(たまにナチュラルな人もいるけど)
多くの場合(殺人者に限定した話ではなく)、どこかで道を間違えただけと思えてしまうだけの、背景がある。
彼らを励ますような環境があれば。
正しさに引っ張り上げる手があれば。
そもそも彼らが育った環境が、常日頃から悔しさや痛みに晒されるような環境でなければ。
幼少期に追った傷は大人になって膿となり、表面化します。
大人に傷つけられた心は、オトナになって外に出るのです。
世の中はそれを、本人の責任と言います。
もしくは、大人になれと言うのです。
それが、現実です。
確かに、大人の選択は個人の責任ではあるけれど。
昔の傷の膿まで、被害者であった彼らの責任だというにはあまりにもむごい。
傷を負ったままでも人は生きていけるけれど。
いずれ乖離が生まれ、一般的な幸せの中にいけなくなる。
自分を苦しめた大人に、誰がなりたいと思うのだろうか。
ここで乖離を起こすべきは傷つけられた事実であり、恨みを晴らす方へ向かってはいけない――
という答えを選択するには、彼らはあまりにも深く傷ついている。
(今の世の中が合わないという答えはまた別か?)
言葉でどれだけ正しさを説いてみせたとしても、
何の役にも立たないほどに。
まあ、引き返せる分岐点というものもあれば、
引き返せる人・引き返せない人もいるのでしょうけど。
世の中、勧善懲悪でできてやしない。
だからこそ、私たちは知るべきなんだ、と。
正義の正体と、悪の正体を。
※ナチュラル・ボーン・キラーや快楽犯は別である※
(多分)
(知らない方が良いという見解も?)
彼らは私たちと同じ、人であるということを。
深く傷ついた彼らに求められるのは、他者への許しか。
それとも、間違った選択をしないだけの強さなのか。
奇しくも正義の側にいる人たちが、彼らに求める正しさが、彼らにとってどれだけ過酷なものなのか。
そんなものを身に染みて、感じ入ることができるドラマに出会えてよかったと、私は思っています。
だからといって、同情もしませんし、一緒に泣いたりする気もありませんで。
まあ、肩をポンと叩いて、励ませる?くらいの大人になれれば良きかなと思うのです。
(犯罪を犯す前の段階ではね。まず反省や処置が必要な場合も)
こういう指針をくれたのも、このドラマでした。
ちな、『 JOKER 』のレビュー↓もあります。
宜しければ是非~(ФωФ)ノ"
泣いているはちょっと言い過ぎかと、思う今日この頃。
彼はあの時点で、何の感情も感じておらず、ただピエロを演じたに過ぎないのかもしれない。
という、現在の見解。