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イラストレーターVS生成AI!人間は人類の叡智に勝てるのか?
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へ〜
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イラスト生成AIか・・・・・・・・
・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
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あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!!!!
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な〜にがイラスト生成AIだああああああああ
こちとら絵で飯食ってるんだよおおおおおおお!!!!!
ふざけんなあああああああ!!!!!!!!!
仕事を奪われてのたれ死ねってかあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!
ふざけんなああああああああああああああああ!!!!!!!!!!
ハァ…ハァ…
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そんなことは許さん…
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AIをぶっこわす!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
※本記事は生成AIを頭から批判する意図は全くありません。AIで生成したイラストを自作だと発言したり、商用利用を許可なくしてしまうなど、最後は悪用するかしないかに限ります。ルールを守って楽しい生成AIライフを!
現役イラストレーターは生成AIにイラストで勝つことができるのか?
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命論虹 凰刻静(めいろんにじ ほうとりしずか)です。
都内某企業でゲームイラストレーターとして、絵を描いています。昔からいろんな人に「描けないは甘え」と言われて働いてきたので、今では描けないものはないです。
冗談は置いておいて、お金をいただいてイラストを描いているので、世間から見ておそらく「プロ」なのではないかなと思います。
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世間を良くも悪くもざわつかせている生成AI。
現在イラスト業界だけでなく、映像、写真、音楽、声、シナリオまで、人が表現できるものの多くは生成AIでハイクオリティかつ迅速に表現できるようになりました。
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今後世界の躍進に大きく貢献するであろう生成AIですが、その片隅で震えているのが私たち「クリエイター」です。
世界にロボットがはびこれば、人間の仕事がなくなってしまう…。その不安は肉体労働者だけではなく、表現分野の人々も同じこと。
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しかし、まだ希望は失ってはいけません。
人間の技術でも生成AIの技術に勝てるんだと、まだ負けていないんだと…。
この記事で思い知らせてやるんです!!!!!!!!
人類は生成AIになんか負けない…!!!!!!!!
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AIと勝負をして、人間が勝てることを証明して見せる!!!!!!!!!!!!
ルール説明
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①描くテーマを設定します。
②テーマに沿って生成AIでイラストを出力します。
③AIイラストのタッチに寄せて、私が同じテーマで別のモチーフのイラストを描きます。(絵のタッチが全く違うと勝敗の判断ができない為。)
④出来上がった2枚のイラストを、第三者の人間にどっちがAIか当ててもらいます。
勝ちの場合
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人間(筆者)が描いたイラストを審査員がAIだと判断した場合、人間側の勝利!
AIのクオリティで絵を描くことができる人間も、まだまだ捨てたもんじゃないぞってことが証明できたので、勝ちです!!
誰がなんと言おうと、勝ちです。
負けの場合
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反対に生成AIが描いたイラストを、そのまま審査員がAIだと判断してしまった場合、人間側の敗北…
生成AIのイラストにタッチを寄せて描いても、見破られてしまっては生成AIのレベルに到達するなんて夢のまた夢。負けです。
あ〜あ
負けないぞ…!
勝負は全部で3回戦!引き分けなんて生ぬるいことは言わない!
どっちが勝つか負けるか!いざ!
第1回戦
アニメ文化、サブカル文化が集う街「秋葉原」に来ました。
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生成AI VS 人間の歴史的第1戦目には、最高の舞台です。
審査員:美術学校時代の後輩
第1回戦目の審査員は、私が通っていた美術学校時代の後輩「マハロ」。
ポップでダークな絵を得意とするイラストレーターとして活躍しています。
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「頑張ります!」と
とても元気な意気込みで来てくれました。
「顔を隠すのに使ってください!」
自分で描いたイラストも提供してくれる、すみずみまで手が届く丁寧さ。
そうして渡されたのは、首を絞められてものすごく苦しそうな自画像。
彼らしいですね。
イラストテーマ:未来の食べ物
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※左下には生成AI画像が作れるサイト「Adobe Firefly」のロゴがあります。
ロゴの有無で答えがわかってしまうので、私が描いた絵にもダミーでつけています。
審査してもらうのはこちらのイラスト。「未来の食べ物」というAIらしいテーマにしました。
どっちが人間が描いて、どっちが生成AIが生成したイラストでしょうか。皆さんも一緒に考えてみてくださいね。
レッツ審査!
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開始直後発せられたのは
「え〜!わかんない!」という驚き。頭を傾けるマハロ。
いい具合に騙せています。
それともこれは彼の心からの配慮なのか。
人間はいらん考えをしてしまう。しかし、それが愛おしい。
3分ほど経って、彼の答えが出たようです。
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「僕はこっちだと思います!」
悩んで悩んで、答えが出ました。
右側のイラストが、生成AIが出力したものと判断したそうです。
果たしてその結果は…!?
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正解です。
そうです。彼は見事、AIの絵を当ててしまいました。
彼は悪くありません。
彼は悪くありません。
なんでわかったの?
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「正直とても迷ったし、全然区別がつかなかったんですけど
こっち(筆者の絵)の方が、未来のものとかモチーフが具体的に描いてあって
人間が考えて描いてるな〜って思ったんですよね〜。」
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このような予想外の角度で負けるとは思ってもみませんでした。
深いコンセプトを考えることが、コンピュータの得意分野だと思いこんでしまったが故に、こちらも一生懸命考えて描いて逆に負けてしまう結果となりました。
まじか…
そもそもこの、でかい巻き寿司なんなのAIさん
…
気を取り直して、次にいきましょう!!
第2回戦
審査員:姉(一般の人)
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次の審査員は、筆者の姉。
姉はいわゆる、クリエイティブ系ではなく、一般企業の営業マン。
なぜクリエイターじゃない人がイラストの審査を?と思われますが、
そこが重要なんです。
クリエイティブに普段慣れていない人は、クリエイティブなものをニュートラルに判断する力があります。
多かれ少なかれモノづくりをする人は、無意識に持っている作業上の先入観があります。第2回戦目は、その先入観のない人物に公平な審査をしてもらうことが狙いです。
※身内ですが、昔から筆者だけには感情がニュートラルなので審査には影響がありません。悲しいですね。
イラストテーマ:クレイジーソルト
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姉に判断してもらうイラストのテーマは「クレイジーソルト」
実際に存在するものを描くのか、それとも本当によくわかんないクレイジーなソルトを描くのか、家庭的な姉の混乱を図る作戦です。
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真剣に、そして静かに2つの絵を見比べています
こいつ…マジだ…!
空気に緊張が走ります。
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食い入るように見ています。
見えてる?
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おもむろにコンタクトレンズを取り始めました。
なんで?
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お菓子を食べ始めました。
飽きちゃった?
7分後、ようやく答えが出ました。
最初の真剣さはどこに行っちゃったんだろう。
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姉の答えは左側の、より実物に近い方を選びました。
生成AIなので、仮に現実に存在する商品の情報を学習していても、そう不思議なことではありません。
答え合わせをしていきましょう!
…
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答えは不正解!
左側のイラストは私が描いたクレイジーソルトでした。
人間の初勝利!!!!!!!
やったね!!!!!!!!!!!!!!
姉曰く「なんかこっちの方がAIが描きそうだし、鋭利な三角ってアンタ描けなそう」だそうです。なんか違う方向で舐められてました。
この調子でラスト、第3試合にいきましょう!!!!!
最終決戦
審査員:現役クリエイティブディレクター
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最後の審査員は、コンテンツ制作会社でクリエイティブディレクターをしている
L氏。過去に筆者と同じ会社で働いており、制作もディレクションもできる現役のクリエイターです。
出張中とのことで、画像をデータを送る形で審査してもらいました。
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ちなみに意気込みを聞いたところ
「私の目はごまかせないよ。」
とのことでした。めちゃくちゃ怖い。
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え…?
さっきから全体的な絵のクオリティが低い…?
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…
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できらあ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
今までは絵の具で絵を描いていましたが、最終決戦です。
目には目を、デジタルにはデジタルをということで、普段仕事で使っているイラストソフトを用いて絵を描いていきます。
イラストテーマ:肉料理
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最後のテーマは肉料理!
シンプルかつとても身近なテーマですが、だからこそ人の目を騙すのは難しい。
L氏の回答はいかに!?
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出ました。
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L氏は、左側のこちらのイラストを、生成AIで出力したと判断しました。
めちゃくちゃ拡大してみた。とのことで、信ぴょう性が高そうですが果たして…?
最終問題の解答やいかに…!
勝敗が決まる、緊張の瞬間です…!!!
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あああああああああああああああああああああ
…
お疲れ様でした。見事に見破られました。
左のイラストは、L氏がいう通り生成AIが作り出したものです。
完全に私の負けです。
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1回戦目の会場(秋葉原のガスト)で食べた、ミックスグリルを描いたのがいけなかったのか
まとめ
…
…………………
完敗です。
…
…でも気がついたんです。やっと。
本当に大事なのは勝ち負けじゃないんだってことを。
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大切なのはAIと人間、どうやってお互いがお互いを高め合い、技術や文化を尊重しながら共存していくかということ。
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あと私よりもっと上手いイラストレーターが世の中にはめちゃくちゃいるので、その人たちなら絶対に勝てます。絶対に。
絶対に。
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神絵師ばんざーーーーーーーい!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
(おわり)
…
みなさんはお気づきでしたか?
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記事内に出てきたこの画像…
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これらは
私が描いたものです
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わかんなかっただろ〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
生成AIと人間のイラスト勝負でキャッキャする前に、お前らのその目を!!!!!!!!!!!!!!鍛え直すんだなァ!!!!!!!!!!!!!!
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ハッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
(本当におわり)
(すみませんでした)
この記事で使われた生成AI:「Adobe Firefly ベータ版」
https://firefly.adobe.com/inspire/images
著作権をクリアしていて、商用利用は不可ですが
無料で生成AIを使うことができます。
気になった方はぜひ未来を感じてみてください。