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決算分析: テイ・エス テック株式会社(7313)2025年3月期第2四半期

1. 為替動向と影響

  • 通期平均の為替レートは、1USドル=148.9円、1中国元=20.6円を前提にしています。

  • 円安基調が続けば、売上や利益の上方修正が期待される可能性があります。


2. 業績の状況

  • 売上収益、営業利益、税引前利益、当期利益が下方修正されていますが、為替の影響や一部地域の不振が要因です。

  • 日本事業と米州事業が好調

    • 米州の営業利益は前期比177%増加。増収効果や機種構成の改善が貢献しています。

  • 中国とアジア・欧州事業が不振

    • 中国事業は前期比減収減益。減産の影響が大きいようです。

    • アジア・欧州事業では営業利益が前期比78.6%減少。


3. 事業別の売上

  • 四輪事業(シート部門)が前期比11.6%増と好調。

  • 二輪事業は前期比1.9%減で微減。

  • 全体では売上が前期比10.1%増加しています。


4. 配当と株主還元

  • DOE(株主資本配当率)3.5%を2026年3月期まで継続予定。 減配の可能性は低いと予測されます。

  • 2025年3月期第2四半期の1株当たり親会社所有者帰属持分は2,530.82円。 この3.5%は88.6円に相当するため、今期予想の配当金83円は十分達成可能です。


5. 財務状況

  • ネットキャッシュはプラスで、2024年11月26日の時価総額を基準にした比率は約66%。 個人的には割安感があると判断しています。

  • 非減配年数が15年配当利回りが5%近くなるため、購入を検討する余地があります。


6. 今後の展望

  • 米州事業を中心に、収益拡大のポテンシャルが高い。

  • 中国やアジア・欧州の不振をどうカバーするかが課題。

  • 為替の動向が業績に大きく影響を与えるため、注視が必要。


参考資料

  • 決算短信: テイ・エス テック株式会社 2025年3月期第2四半期【2024年11月8日発表】


まとめ

テイ・エス テック株式会社の今回の決算は、地域ごとに明暗が分かれた内容でした。米州事業の成長や円安の恩恵により今後の業績回復が期待される一方、中国やアジア・欧州事業の課題克服が重要だと感じました。配当利回りや割安感から長期的な投資として検討する価値があると考えています。

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