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遍路2日目(五番地蔵寺〜十番切幡寺)
2022年9月18日(日)雨時々曇
昨夜は20時頃に疲れて寝てしまった。
うとうとしていると夜中に猪が来た。
テントを張る前に東屋の下の道を二匹のウリ坊が歩いていたので、こいつらかも。親じゃなければいいなぁ〜っと思っていたら、テントの張り綱にあたり驚いて逃げていった。何事もなくて良かった。
昨日汗だくになった服は東家の中に干していたら朝には乾いていた。昨夜は雨が降らなかったようで道も乾いている。
薄明かりの中テントを撤収してお湯を沸かし簡単な朝食を済ませると、6:30頃東の空から朝日が昇り始めた。
昨日の疲れはあまり残っていない様なので今日も頑張るぞ!!
先ずは五番札所の地蔵寺へ。真っ直ぐに道を下っていると5分程度で民家のある所にジュースの自販機があった。やった!ジュースが飲める。
7時に地蔵寺に到着
昨日お会いした女性遍路さんにもここでまた再会。
お参りを済ませ納経帳に御朱印を頂き、女性遍路さんとはまたここで別れ六番安楽寺に向かう。
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40分程度歩いた途中の小柿休憩所で小休止し、かっぱを着込んで再出発。
8:30頃安楽寺に到着。
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当初の予定では、フェリーで徳島港に着いてから遍路を開始し、初日の宿泊は安楽寺の有名な釣鐘下の通夜堂にと考えていたが、急遽飛行機での移動となった為、通夜堂にお世話になる事なく安楽寺を通過して行くことになった。
参拝を終えた後、門前の売店(喫茶店)で冷えたパイナップルジュースを飲みながら店主と雑談をし次の七番十楽寺に向かう。
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30分弱で十楽寺に到着。蝋燭、線香をつけ本堂でご浄財出そうとすると財布がない!
あれ? 荷物を下ろし再度確認するがやっぱりない。
もしかすると安楽寺の前の売店で忘れてきたかも?
この先のことを考えると歩いて取りに戻るしかない。
トボトボ歩いてると途中立派な神社だな〜と写真撮影した熊野神社の鳥居の前に見覚えのある財布が。ここで写真を撮るときに落としたんだ。
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無事財布を回収し、改めて十楽寺へ。
無事お参りを済ませ次の八番熊谷寺へ。
50分くらい歩くと遍路休憩所があったので小休止。
荷物を降ろしカッパを脱ぎ足を伸ばして休憩できるこのような施設は大変ありがたい。
ただ、喫煙所も兼ねているようで、タバコの吸い殻が灰皿に数本残っており、部屋全体がタバコ臭い。
部屋の中に残るタバコ臭はしょうがないが、吸い終わったタバコと灰皿くらいは綺麗にして出るのがマナーではないか。とタバコを嗜まない者として強く苦情を言いたい。
10分程度歩くと有名な遍路小屋第57号土成に到着。
第66代内閣総理大臣だった三木武夫邸跡に作られたこの遍路小屋は新しくトイレもある。
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11時10分熊谷寺の山門に到着。
本堂はまだ先で、駐車場を通り越し階段を上がって約5分で本堂前に到着。
毎月18日は御本尊の開帳日との事で、本堂の奥にある金ピカの千手観音菩薩像を拝ませていただく事ができた。
ただ像までが遠く、金ピカに光っているのは分かったが、菩薩様の表情などは見えず、もっと近くでご参拝させてくれれば良いのにな〜と思った。
いやいや、月に一度のご開帳に出会えた幸運を喜ばなければ。
まだまだ修行ができてないなぁ〜。
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お参りをすませ御朱印を頂き九番法輪寺に向かう。
八番熊谷寺から九番法輪寺まで約40分。
12:10頃法輪寺に到着。本堂は改修工事中のようだったが、納経所は新しく休憩場所も広くてゆっくりできた。
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納経所のお姉さんから「今日は潜水橋は雨で渡れないかもしれないよ。」と教えていただく。
台風14号の影響で吉野川の水量が増えているので遍路道にある潜水橋は水面下に沈んで通行止めになっている可能性があるとの事だ。
今晩から明日は台風の影響で雨の予報。警報も出ているので、吉野川を渡った先で2泊宿を取り体を休めよう。
十一番藤井寺に向かう道は国道318号で吉野川を渡ってもそんなに遠回りではないため、鴨島の町で宿を探すことにした。
Googleマップで調べると、吉野川を渡ったすぐ先に宿がある。電話をかけると2泊大丈夫との事。早速予約し十番切幡寺に向かう。
13:18切幡寺の入り口に到着。民宿などの家屋が並ぶ歴史ある通路を抜け山門へ。山門を抜けて有ったのは、『切幡寺本堂まで290m』の石碑。ただそのはるか先まで石段が見える。杖無し橋を渡り石段の麓へ。是より333段の石碑。女やくよけ坂、男やくよけ坂を過ぎやっと頂上、いや本堂前に到着。
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時間にして約10分、雨は降っていないが汗で服はベチョベチョ。お参りを済ませた後は納経所の前のベンチで冷たいスポーツドリンクを飲みながら大休止。お参りしている間に止まった汗もスポーツドリンクを飲んでるとまた噴き出してきた。
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休憩が終わりると、今度は333段の石段を降りなければいけない。
雨上がりの歴史ある石段は苔ついており滑って危ない。
慎重に一歩一歩降りていく。背中の荷物が一歩毎に膝に乗ってくる。
多分明日の朝は筋肉痛だろう。
幸運にも?台風で連泊するから、最初の遍路転がしと言われる焼山寺にはベストの状態で行けるだろう。
焼山寺までの山道でこれから先の荷物の量を考えないといけないかなと思いつつ階段を慎重に降りていった。
今日の宿まではここから約1時間。遍路道ではないのでGoogleマップを使いながら歩くが、時折の雨と正面からの強い向かい風でポンチョはスーパーマンのマントの様に捲れ上がる。
左手は笠を抑え、右手に金剛杖と、携帯のGoogleマップを見る余裕がない。
かすかに聞こえる音声ガイドの声を頼りに歩いていると前方に二人連れのお遍路さんが私と同じように風と戦いながら歩いているのを発見。
あの二人も潜水橋が渡れないので国道に向かって歩いているんだな。多分あの二人について行けば吉野川を渡れそうだ。
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と勝手に考え少しづつ歩いていると、国道318号線の阿波中央橋が見えて来た。橋の中央付近で二人に追いつき挨拶を交わす。
この後どうするんですか?と聞かれたので、自分は橋を渡った先に宿をとっており、台風待ちでそこに2泊する予定ですと回答する。
二人は明日の行動をどのようにするかまだ決めていない様で、やっぱり明日回るのは厳しいですかね?といった返答だった。
15:40今日の宿に到着。荷物を解いて受付をし、早速シャワーを浴びてスッキリ。着替えた服を洗濯しようとフロントに行くと、初日から何度も会っている女性遍路さんが。
八番熊谷寺を打ち終わった後、宿のご主人に迎えに来てもらったとのこと。
台風通過後車で送ってもらい九番法輪寺から続きをするとの事だ。
遍路の旅は色々な人との出会いの旅である。と先人の方々のYouTubeやblogに出ていたが、2日目からそれを実感した。
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その後、東京から来られ、昨日から逗留し徳島県内のお寺を回られてる60歳過ぎの男性遍路さんを含め、3人でたわいもない話をしながら過ごし、20時過ぎには床に入った。
本日の歩行距離 28.9Km (39,071歩)
お参りした札所 五番地蔵寺、六番安楽寺、七番十楽寺、八番熊谷寺、九番法輪寺、十番切幡寺