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「銭湯から広げるまちづくり」を読んで思ったこと

おはようございます。しのです。
今回は加藤優一さん著の、銭湯を中心にまちづくりを行った方の本について感想を書いていきます。

まずこの本を手に取ったきっかけですが、

単純に自分が銭湯が好きだからです!

もともと週に1.2回程度は温泉だったり銭湯だったりを行く人間なので
銭湯でまちづくりってできるの?と興味を持ちました。

自分自身、そういった地域活性化のようなまちづくりには憧れてはいたものの、きっかけややり方がわからず出来ずじまいでした。

いまは不動産会社に勤務しており、ある種まちづくりをしているかのようにも見えますが、その場その場で終わってしまい、それがまちが変わる何かにつながることはなく、本当の意味での活性化にはなっていないと考えています。

空き家問題や過疎化が進む中で、自分にも何か役に立てることがあれば貢献していきたいと考えていたところ、本書に出会いました。
自分の好きな銭湯で、この著者はどうやってまちをつくっていくのか、
興味をもち本書を手に取りました。

本書の内容は、高円寺にある「小杉湯」という銭湯が舞台となっており、小杉湯を中心に、まちが活性化していくプロセスが描かれていました。

自分がまず驚いたのは、運営会社でなく常連たちが再建のプロジェクトを考えたということです!

普通だったら運営が上手く成り立たなくなってきた運営元が
世代交代などをきっかけに一念発起のリノベーションをし、
若者が集まるようになるという印象だったからです。

ただし、小杉湯のケースでは常連達が小杉湯再建の名乗りを上げ、様々な人材が集まりそれぞれの長所を生かしつつ、銭湯が盛り上がるきっかけを考えます。
それが人から人へとどんどんプロジェクトが伝わっていき、徐々に大きなコミュニティになるプロセスに面白味を感じました。

勉強になったのは、場と人をつなぐことで、コミュニティがどんどん広がっていくということ。

自分自身ビジネス交流会などに参加経験はありますが、人との関係性やビジネスになるかどうかなどが参加者のベースになっており、結局は続かない人が出てしまうことが多いようです。

そこで小杉湯に関しては、小杉湯という場をベースにすることで、ファンは銭湯に通い続け、交流を持ちたい人は交流を持ったりと、個人個人で自由に銭湯を利用できる点が素晴らしかったです。

そして、その交流を持つ場として機能するのが「小杉湯となり」でした。

本書では「小杉湯となり」といった、まさに小杉湯の隣にコミュニティスペースのような施設を作り、銭湯に通う人の憩いの場を提供しています。
その利用方法は様々で、人と交流をしたりワークスペースとして利用したりと、個人個人に合った利用ができます。

著者は銭湯だけでなく、他のことも「〇〇×となり」の発想により新しいビジネスが生まれるのではないかと考えており、
この「〇〇×となり」という発想がとても参考になります。

確かに何か物事を考えるきっかけとして使えますし、こちらも場をベースにコミュニティを広げられるため、個人の自由な活動を維持できるコミュニティをつくることができます。

本書から新しい視点を学ぶいいきっかけとなりました。
場と人をつなぐ。をベースにしたまちづくりがとても面白いです。

最近では近隣の商店が閉まり、空き家や建て替えが進む中、そのまちの歴史がまちからも人の記憶からも無くなりかけている状況が寂しく思います。
自分も何か役立てることがあれば、手を打っていきたいです。
自分ができることとしては、不動産会社で働いている知識を生かし、空き家再生などに取り組むことなのかとも思いました。

銭湯プロジェクトにも参加してみたいと思い、いまは銭湯を中心にそういったまちづくりを行うコミュニティを探しているところです。

小杉湯にも今度行ってみて、まちづくりがなされた様子を肌で感じてこようと思います!

銭湯から広げるまちづくり: 小杉湯に学ぶ、場と人のつなぎ方 | 加藤 優一 |本 | 通販 | Amazon

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