チェイサーゲームW 感想と妄想
ドイツに単身赴任中の私ぐりこん、飛び立つ前にフォロワーさんから教えて頂いた チェイサーゲームWを見たすぎてVPN接続しました。
菅井友香さん(恥ずかしながら初めて知りました)と中村ゆりかさんの演技に引き込まれ、また当事者としての苦しみを味わった2月下旬でした。
拙い言葉で感想と妄想を述べたいと思います。
冬雨「あなたを愛していたことは本当だった、だから月も生まれた」
→Lではないのではないか?という意見、わかります。お気持ちわかります。
ただ、私は、このチェイサーゲーム、30分8話という短い放送時間で全てを曝け出せるとはハナから思っていませんでした。
キャラクターの背景をしっかり理解した上で見て欲しいという思いで、おそらくテレ東のキャラクター紹介のところには割と事細かにキャラクター背景を書いていると思われます。放送第1話で、冬雨がチームみんなのプロフィールを言ったのも、その一種だと思います。キャラクター全員の背景を知って欲しいからだと思います。
冬雨も樹も、「レズビアンであることを隠さなければならない」理由があったんです。
冬雨は親から、普通の幸せを望まれていること。樹もおばあちゃん(間接的に母親)から孫が見たい=男と結婚しろ、という望みをかけられていたこと。
この背景を鑑みると、冬雨が絶望の中で出会った旦那と一緒になることはなんら不思議ではないなと思いました。
(そこに、愛はあるんか、という問いの本当の答えは冬雨にしかわからないけども。)
私は生粋の女好きの女なので、絶望の中で仲良くしてくれた男の人に気持ちがノったことはありませんでしたが、過去に彼氏という存在がいたことがあります。
彼のことは好きでしたし、とても人間的に尊重できる人でした。
私がまだ未熟で自分のセクシャリティーで悩むこともない時期にお付き合いした人です。
ね、矛盾してますよね。でもこれ自分の中では矛盾してなくて、私は彼のことが好きでしたし愛もあったと思いますが、それが性愛だったかと言われれば違うのです。人間的に好きだった、というお話です。
冬雨はどうかわかりませんが、多分、旦那さんの事を人間的に愛していたのだと思います。
性愛と混同してしまうのは仕方ないことなのかなと思います。
冬雨ママ「男として不完全」
→こちらは議論になりそうなセリフ、未だ作中でも未解決。
私の中の答えを出しました。これもやはり中国の背景に深く関係した答えです。
8話までで明かされた事実として
旦那は冬雨を愛している(性愛)=少なくともゲイではない。
旦那は専業主夫。仕事なし。
冬雨「誰のおかげで」発言→金銭的余裕は冬雨の方があり。
旦那は40歳。
月の実親。
この事実から考えると、中国という厳しい学歴社会の中で「蹴落とされた」人なのかなと思いました。
まず、月の実親ということを考えて、生殖機能に不備はない、ということ。
しかし、家での家事を仕事にしていること。の2点を考えると、学歴社会で生き残れなかったという「不完全」なのかなと思いました。貧困もあるかもしれません。(しかし、いくら学歴社会といえども、その不完全という言い方は無いんじゃないの、ママ…と思いました。)
心の中での負い目を感じる日々だったどろうな……。
樹「冬雨とこうなったこと後悔していない」
→再開して盛り上がって激ヤバ展開になったことに後悔していないと取られるセリフですが、私は別の解釈をしました。
樹的には、大学時代に冬雨を振って捨てたことそこから私は後悔していない、と取りました。
だって、「冬雨には、樹との愛よりも守らないといけないモノ(月)がある。」そう樹は自分に言い聞かせてたのかなって思います。
27歳という人生の言わば絶頂期(人によるやろ)に子供がいて守る家庭がある冬雨のことを樹はきっと少しはホッとしたんじゃないかな。自分は1人だけど、冬雨は1人じゃないって。
冬雨「もう終わりにしなきゃいけない」
→冬雨は元々、終わりにするつもりで来たのではないか、という解釈。
自分がレズビアンであることを諦めるという覚悟で再会しに来たのかな、と。(飛躍しすぎ?w)
冬雨では物足りない=樹は私を捨てて幸せになっている、とずっと思っていたわけですから、そしてそれに絶望して同じくして人間的に愛せる人を見つけたから、じゃあもう私は春本樹を愛しているレズビアンではない、と確証を得てきたのに、お揃いのイヤリングもネックレスも、あの頃と同じ優しさも、なにも変わってないのを見て、諦められなかったのかな、と思いました。
呂麻美「私も苦しんだ、あの子も苦しまなければ」
→呂麻美さんはおそらく、長らく恋が成就しなかったタイプの女の子です。許してください。
樹「お願いだから、そんなこと言わないで」
→その後の月ちゃんが待っているというセリフで、腑に落ちました。
林冬雨の本当の目的が。
樹にこのセリフを言わせたかったんです。月ちゃんが待ってると。
先ほども書きましたが、私の中での解釈は冬雨はレズビアンであることを諦めた人なんです。諦めて諦めきれなかった、愛されたい女の子なんです。いや、何を言ってるんですがあなたはって思いますよね。思います。でも世の中、女の子が好きでも、男性と結婚し、家庭を築いている方もいます。冬雨はその1人で、過去に裏切られた女に、自分がされてやなことをひとしきりやりたかったのです。
月ちゃんが待ってる、というセリフと、お願いだからそんなこと言わないで、というセリフは、冬雨が樹を試したセリフなのかなと。
樹が冬雨を愛していなければ、こんなセリフ出てこないですから。だって、月ちゃんは冬雨が命をかけて産んだ子だから。積極的に見たいわけじゃないけど、大切な人の大切な人だからね。
冬雨「忘れない」
樹「わたしも」
→はぁ…?な、、何を…?
ここはうまく解釈できず、何を?になりました。
樹を?冬雨を?忘れられるはずもないのに。
【全体的な感想】
低予算で深夜帯、センシティブな内容を描くには少しばかり厳しい状況環境の中で、ドラマを作ってくださったこと本当にすごくて感謝しています。
素晴らしいキャラクターとも出会えましたし、全く無知であったゲーム業界を少しは理解できたかもしれません。
また、素晴らしいキャラクターを演じてくれた菅井さん、中村さんにはパシフィック謝謝。脱帽です。
しかしながら、演出面でやはり8話しかない30分しかないとなると、繊細な人間関係の変動であったり、恋愛感情、性愛、セクシャリティーの奥深さを探究できていないような気もしました。キャラクター(主に冬雨)の背景が盛りだくさんなだけに丁寧に一つずつ解決してほしかったですね。30分じゃ足らねぇのよ、お金出すから、10時間くらいの長編映画作ってくれ(は?)
あくまで個人の感想です。
青山くん、アウティングはダメです。
呂部長、会社でのアウティングもだめです。セクハラです。
この2人、結局、苦い恋心(叶わぬ恋)を持つという点で共通するところがあるのかもしれません。
自分から嫌われることの強さ、それは評価します。
私を傷つけないため いつも 優しい嘘をついていた 君の
→私を傷つけないための優しい嘘は、冬雨の旦那を家庭を愛していく覚悟を決めたことかな。
終わりを告げた あの日から きっと 貴方を思い出している 一層
忘れられないのは 憎いからか それとも まだ好きか
→好きだからです。冬雨さん、辛いね。
〜番外編〜
私も樹のこと愛してる
→憎愛なんだろうね、これは。2人で2人の首を絞めたんだよ
𝓼𝓮𝔁𝔂 𝓼𝓱𝓸𝓽林冬雨さん
→え、多分、予算無さすぎて、ついに裸にしちゃったのぉ!?!
メイキング 樹ちゃんお風邪ひいて冬雨ちゃんをスンスン
→ナチュラルに嗅ぎに行ってるやんけ!!!!そうだよね、甘えたいよね、樹ちゃん、ワンコだもん。