サッカーワールドカップ GLに関する考察 その2
その1でサッカー大国ですら連続して決勝トーナメントに進出することが難しいことを書きました。直近6大会すべて決勝トーナメントに進出しているのはブラジルとメキシコのみ。
ブラジルが歴史的にサッカーでは最強国の一つであることに異論をはさむ方はいないでしょう。ワールドカップの実績は一番です。ですから、直近6大会すべて決勝トーナメントに進出していることに違和感はありません。
一方のメキシコはどうか?
優勝どころか準決勝進出すらない。過去の最高成績はベスト8が2回のみ。しかもそれは1970年、1986年のいずれも自国開催の時です。そのメキシコがなぜ、直近6大会、他のサッカー大国を押しのけてすべての大会で決勝Tに進出できているのか?
主に次の2つの理由だと考えます。
① 単なる偶然
② 勝負強さ
メキシコは1度シード国(=ポット1)に選ばれたことがありますが、その他の大会はポット2です。ポット2ということは、GL突破の確率はおおむね50~70%くらいです。仮に平均65%とした場合、6大会連続でGL突破する確率は10%弱です。その10%弱の可能性が起こったといえるかもしれません。
しかし、実際に試合を見ていて感じるのは、数字で評価される以上の勝負強さ。直近6大会のメキシコのGLの成績は以下の通り。
18試合 9勝6分3敗
ざっくりいうと
① 格上に対して互角以上の戦い
② 同格相手に取りこぼしがたまにある
③ 格下相手に対して取りこぼさない
①格上と考えられるいわゆるサッカー大国に対して、実は負けていない。
1998年 対オランダ 2-2 引分
2002年 対イタリア 1-1 引分
2010年 対フランス 2-0 勝利
2014年 対ブラジル 0-0 引分
ちなみに準優勝1回、3位1回のクロアチアに対しても優勢
2002年 1-0 勝利
2014年 3-1 勝利
② ただし同格に対して取りこぼすケースあり
2006年 対ポルトガル 1-2 敗戦
2010年 対ウルグアイ 0-1 敗戦
2018年 対スウェーデン 0-3 敗戦
③ 格下相手には確実に勝利
1998年 対韓国 3-1
2002年 対エクアドル 2-1
2006年 対イラン 3-1
2014年 対カメルーン 1-0
2018年 対韓国 2-1
その3に続く