大学1年生の夏。備忘録。
大学生になって最初の夏。私は年齢も国籍も異なる人々と2週間寝食を共にした。この経験は人として出会い直すこと、そして、自分と向き合うきっかけにもなった。
社会の諸問題を私たちはどのように見つめるのだろうか。これは私が高校生の時から考えていたことだ。自らが所属する国家、身近な例であれば大学やサークル、アルバイト。所属という概念、価値観はそれだけで時として一歩引いて物事を見つめることを難しくさせる。アイデンティティを示すものとして自分を保護してくれる一方で、時には偏見となり壁にもなりうる。特に、自分はあまり社交的な性格ではないためコミュニティも狭い方だ。複雑な問題について思考する時に人よりもバイアスをかけてしまう。だからこそ、その一歩外側に出て不特定多数の人と出会うこと、世界が今どのように動いているのかを自分の目で捉えることが大切なのではないかと思う。多様な価値観との出会い、たとえ理解ができなくても、実際に触れること、感じること、知ること、学ぶこと、これらが自分と向き合うきっかけを与えてくれた。
相手を理解しようとするほど、知ろうとすればするほど、自分と比べていく。いろんな価値観と出会うことは、まさに自分を見つめ直すことと表裏一体である。自身が持つ知識を最大限生かし、新たな情報を取り入れながら、必死にもがく。このプロセスこそが私が夏に得たものだ。
来年の夏も私は、こうやって寝食を違う国の誰かと共にするのだろう。是非そうであってほしい。この経験は自分にはもったいないくらいだが、貪欲に、突き進んでいこう。