基本情報技術者合格体験記
はじめに…
令和6年4月半ばに基本情報技術者を受験してギリギリラインですが合格することができた私の体験記を記事にしています。
すでに色んな方の記事はあるとは思いますが、
旧試験とはかなり制度が変わり、とくに科目Bの対策をどうすればいいのかと悩んでおられる方は、まだまだたくさんおられると思います。
そういう方の力になれればと思い、失敗談などを交えて書いてみたので、これから学習しようかなと思っている方、受験予定のある方はぜひ読んでいただけたらなと思います。
ちなみに筆者スペックは、普通科高校卒、経験業種も一般事務、接客などであり、IT関連の知識0の状態から学習をはじめました。
難しいところもありますが、頑張れば知識0からのスタートで合格できます。
基本情報技術者とは
ネットを調べればごろごろ沢山情報が出てくると思いますが、ここで長々述べても難しいし、取得した私もうまく言語化できないのでざっくり説明をさせてもらうと、IT全般に関する基本的な知識を持っていることを証明する国家資格です!
こんな方におすすめ!
IT業種の全体像を学んでいくため、
IT関連業種に転職する方
ITへの強味をアピールしたい方
などに向いているといえます。
また、転職したい先や勤め先がIT業種でなくとも社会に出て働くうえで知っておくと得する基礎知識(ストラテジやマネジメント分野)を得られるうえに、国家資格でもあるので、コスパがいい資格と言えますね。
※事前注意
まず、プログラミング経験の全くない方で数学が苦手だったという方は
ITパスポートの疑似言語問題をさくっと解いてみてください。
Iパスでは疑似言語を捨てることができると思いますが、基本情報技術者においては、科目Bで疑似言語と真っ向勝負しなくてはいけません…。
私は、はじめて科目Bの問題を解いたとき、未経験で軽い気持ちでとりあえず基本情報技術者試験予約したことを強く後悔しました(笑)
基本情報技術者が必須ではなく、IT用語や社会への幅広い知識をもっているというアピールで充分という方は、苦労して科目Bを乗り越えなくともITパスポート受験でいいのかな、と個人的には感じます。
※ただ、迷いどころですが、個人的にITパスポートと科目Aの問題を比べるとそこまで言うほどは難易度が変わらないと思うし、
なんなら過去問からの出題もあるのが科目A(ITパスポートは過去問と同じものの出題がないそうです)
その観点のみで見るなら基本情報技術者の方が勉強しやすいのかなと個人的には思いました。
もし疑似言語の問題が初見で余裕!という方なら半分の学習は終わったようなものなので、基本情報技術者をおすすめします。(初見で解けちゃうなんてプログラミングセンスありありですね…)
学習期間(目安)
時間をきっちり計測していなかったので、期間だけで申し訳ありませんが、学習開始から受験日まで約2か月ほどでした。
個別に述べると科目A対策に1か月半、科目B対策に2週間ほどだったかなと思います。
しかし、私の場合、職業訓練校で学び始めたタイミングで学習をはじめたので、実質日中も学習時間にあてることができていました。
これを考慮すると、社会人の方は約3か月を学習期間の目安にできるのではないかなと思いました。
余談ですが個人的に、どの資格も学習時間を設けるというよりかは、今日はこの範囲をやるぞー!と決めて取り掛かる方が継続しやすいし、スケジュールもたてやすかったです。
隙間時間などを利用してその範囲を終わらせることができれば、「やったあ!今日の範囲終わったからなにもしなくていいぞー!」ってなりますし。(※ならない方がいいです)
必要教材、目安予算
科目A(0~2000円程度)
テキストはお守り程度でいいかなと思っています。
私は旧年度のキタミ式のテキストを持っていましたが、インプットはほぼ無料で見る事の出来るYouTube動画で行いました。
キタミさんのテキストは結構丁寧に解説しており、非常によくできていると思うのですが、どうしても分厚さに圧倒されてしまったんですよね…。
とはいえ、絶対動画だけでは分からないというところもでてくると思うので、すごく古い年度のものでなければ中古でもいいので1冊持っておくといいかも?といった感じです。
アウトプットはもっぱら過去問道場ですが、本番スタイルで模擬的に試験を受けたかったので私はパーフェクトラーニングの予想問題集をあまり大きな声では言えませんが中古で購入してました。
科目B(2000~4000円程度)
これは断言します。疑似言語が初見で解けなかったという方、プログラミング初学者の方、テキスト(問題集)を買いましょう。
疑似言語の解説はYouTubeの動画で充分と思いますが、問題集は必須です。
また、私のように疑似言語アレルギーを発症し、もうやりたくないよ…勉強からいったん離れたいといった方にはprogateでゲーム感覚で学べるprogateへの加入もおすすめします。
(1か月約1500円です!)
以上を踏まえて…
科目A+B+受験費用(7500円)で大体
9500円から1万3500円、1万5千円ほど見ておけば充分対策できると思います。
寧ろテキストを増やしすぎない事の方が大切ですね。
科目A対策
インプット
私は受験する二か月前から職業訓練校に通っており、そこではITパスポートの授業を受けていました。(トータルの授業時間が約60時間でした。)
ITパスポートは基本情報技術者と範囲が重複しているので、授業で習った範囲で基本情報技術者と重複する範囲をYouTubeの動画で見る…といった学習法でインプットを行いました。
↓すーさんとうい方の動画がとても丁寧で分かりやすく、おすすめです。
すーさんの動画を約2周。苦手分野や必修の範囲に関しては3周くらいしたと思います。
筆者が職業訓練でIパスの講義を受けていたことを踏まえると、苦手分野はもう1周から2周くらいダメ押しするくらいがいいかもしれないですね。
1周目、ほぼ毎日2倍速で1日1つの再生リストを目安にしてすすめました。
職業訓練のカリキュラムの関係上、ストラテジ・マネジメントから学習し始めたのですが、早めに並行して科目Bの勉強に着手したい方は順番通り基礎理論から学習することをお勧めします。
※最初は分からなくて当然です。しっかり理解するより、まずは1周ざっくり全体像を把握することを目指しましょう。
2周目は祝日の学習時間がしっかりとれる日を活用して、7から9時間ほどぶっ通しで倍速指定せず真剣に学習しました。(ハードなのでできたら2日に分けた方が無難ですね)
このあたりから科目Bの学習も並行して行うといいと思います。
科目Aが終わってから科目Bだと、予想以上に科目B対策に時間がかかってしまい、せっかく対策した科目Aの知識を忘れてしまった…なんてこともあり得ます…。
アウトプット
そして隙間時間に(電車の待ち時間であったり夜寝られなくてスマホ見てる時間だったり…)アウトプットを行います。
アウトプットはもっぱら、ひたすら、過去問道場です。
過去の問題から3~4割は出題されます。
いいですか?過去問から同じ問題が出ます。
やればやるほどいいですが、あまり手を広げてもいっぱいいっぱいになりますし、とりあえず過去5回分ほどを目安にしっかり解けるようにしておいてください。
↓過去問道場のリンクです。
アドバイスとして…
ネットワークの範囲は前述したすーさんの動画でも分かる通りそこまでボリューミーではないが得点源になっているので絶対解けるようにした方がいい!
A/D変換もよく出題されると思います。ネットワークと同様すーさんの動画でもあまりボリューミーじゃないので学習コスパがいい範囲です。
セキュリティも絶対と言っていうほど出題されるうえに、科目Bでも問題が出題されるので念入りに学習するべき
計算問題は一見難しそうに見えますが、じっくり向き合うと初見でも解ける問題が多いです。
データ関連の問題では8ビット→1バイト に変換することに慣れたら、問題自体に親切なヒントがあったりするので割となんとなく解けたりします。
基数変換、補数、稼働率、アクセス時間などの定番計算問題は必ず解けるようにしておきましょう!
恥ずかしい話ですが私自身、本番で暗記科目の手ごたえがいまいちでしたが、諦めず計算問題の向き合った結果合格しました。
おそらく計算問題は配点が高いんじゃないかと思っています。
科目B対策
まず、注意点として。
科目Bの公式から公開されている問題は、サンプル問題と1回分の過去問だけです。
疑似言語が全然わからない状態で使ってしまうのは非常にもったいないので、最後の力試しとして活用するのをおすすめします。(問題集ででてきた場合なんかは気にせず解いちゃっていいと思います)
インプット
セキュリティに関しては科目A対策で充分かつ知識がなくても問題を読み込むことで解くことができたりするので学習方法を割愛します。
筆者は動画やテキスト(旧午後試験対策用だったので隙間時間に少し見た程度)でまず、疑似言語の読み方や基本的なアルゴリズムを学びました。
科目Aはとにかく隙間時間も活用して量!といった感じですが、科目Bの試験はまとまった時間に落ち着いて机に向かい、量より質を重視した勉強を行ってください。
↓インプットにはこちらの動画がおすすめです。
まず断言できるのは、すぐにはできないです。多分初学者の方は大抵英語の長文を前にしたかの如く手が止まります。(筆者は英語が大の苦手)
動画でも案内があると思いますが、いやだなと思ったら1度視点を変えて、実際にコードを書いて、ゲーム感覚で学習ができるprogateへの加入をおすすめします。
1か月1490円で自動更新なので解約をし忘れない様にしましょう。
私は主にJavascriptと午前対策もかねてSQLをすすめていました。
for文や配列を実際に扱うことでかなり疑似言語への抵抗を少なくすることができたと思います。
後に職業訓練でJavascriptを学びはじめた際、すごく学習が楽に感じたので、後にプログラムを学習する予定ならやっておいて損はないと思います。
ちなみに簡易版にはなりますが、スマホでも使えますよ。
↓progateのリンクです
アウトプット
とにかく問題演習です。難しいものをやろうとしなくていいので、テキストを購入し、王道、簡単な問題を着実に解けるようにしておきましょう。
個人的に令和5年度のパーフェクトラーニングの科目B予想問題は難しすぎて挫折しそうになりました。応用の受験も視野に入れている方にはいいかもしれませんが、筆者にはきつかったです…。
↓問題演習のメインとしてはこちらのテキストを使用しました。
こちらのテキストは科目Aの予想問題もついているので一石二鳥ですね。
解説や問題の難易度など、自信に合う合わないがあるので、書店で必ず目を通して購入することをおすすめします。
必ず予想問題集を買いましょう。
最初はできなくて当たり前。まずはトレースをする事、疑似言語を読むという事に慣れていきましょう。
時間に余裕がないのなら難問は解けなくてもOKなのでとりあえず選択肢を2/1に絞り込めるようにしましょう。(筆者はオブジェクト指向を捨てました)
予想問題を1から2周して、安定して問題が解けるようになったら、仕上げに残しておいた公式の過去問を解いてみましょう。
私は先に解いちゃって最後まで自分の実力が分からず不安なまま受験を迎えました…。
ぜひ、ここで合格点をとって自信をつけてくださいね。
↓過去問があるページのリンクです
受験準備
まずは…
↓こちらに登録しましょう!
あとから日付を変更することができるため、学習する前から先に予約だけ取っておくのもありだと思います。
申込内容の変更は試験日の3日前まで可能です。
学習が間に合っていないのに変更しそびれたなんてことがないように、必ずスケジュール確認しておきましょう。
受験時間は 科目Aが90分で60問 科目Bが100分で20問 途中休憩10分 で合計最大200分です。
どれも自分が終わりたいと思えば終了ボタンを押して、早めにきりあげることが可能です。
ただ、よほど自信満々ではない限り、休憩時間以外においては時間いっぱいまで頑張った方がいいかなとは思います。
科目Aと科目B終了時点で各科目の点数が発表されます。
正式な合格発表はまだ先ですが、よほどのことがなければこの結果はひっくり返らないので、この時点で合否が判断できます。
合格基準はA、Bともに600点ですが、問題によって配点が違うので、単純に6割解ければいいという事でもないです。
また、3時間ほど経過しますと、CBTSのマイページから点数を確認することができます。
以前の制度なら、免除制度が設けられており、旧午前試験(科目A)に合格すれば、1年間ほどは次からの受験は旧午後試験(科目B)だけでよいとなっておりましたが…
残念ながら新制度後は、免除制度はなく、科目A、Bともに600点の基準を超えないと合格とはなりません。
一発で仕留めてやるんだという気持ちで頑張りましょう。
※午前免除のある講座もあるようですが、予算的に私はおすすめしません。
受験当日!
開始時刻の15分前には到着できるようにしましょう。
30分前くらいまでなら試験開始時刻も早められると思うので早く着いて損はないと思います。
当日は、身分証の確認が必須です。絶対持参するようにしましょう。
運転免許証かマイナンバーカードがあれば間違いないと思うのですが、いずれも持っていない方は必ずこちらのページを確認し、準備をしておきましょう。
https://cbt-s.com/examinee/ipa_cbt-faq/detail/4315.html
各テストセンターによるかもしれませんが、筆記用具は施設が準備したものを使用しました。
物音が気になる方は、防音のヘッドホンなどを使用させてくれると思います。
計算用紙は最初に1枚くれますし、なくなれば机上にあるボタンなどで担当者の方を呼び出して追加の用紙を貰えます。
なお、試験終了後この計算用紙は回収されます。
また、試験に出題された問題は、外部に漏らしてはいけない規約があるのでくれぐれもご注意ください。
後で見直すなどのチェック機能が付いておりますので、自信のない問題や、後回しにする問題にどんどんつけていきましょう。
科目Bについては、とにかく時間との勝負です。これ1周目は難しそうと思ったら問答無用でとばしましょう。
ちなみに筆者は1周目で疑似言語の問題を6~7問位しか解けませんでした。
セキュリティはしっかりと解き、そのあと先ほど飛ばした問題のなかで簡単そうに見えるものを解いていきました。
私個人の難しいかどうかの判断基準として、コンストラクタだとか、クラスだとかついているものはオブジェクト指向プログラムなので後回し、文章量が長いものも後回しとしました。
簡単な問題が6割解けているなら見直しを行い、試験時間が余っているなら残った難しい問題も、これはないなという選択肢をできる限り絞り、合格率を上げましょう。
また、キューだとかスタックだとか、プログラム名から疑似言語が分からなくてもアルゴリズムをしっていれば判断できるものがあります。
疑似言語は、問題を見た瞬間「うわ…」となりがちですが、どうしても分からない最悪の場合泥臭くトレースすれば解けます。(全問題に適用してたら時間が足りなくなりますのであくまで最終手段)
試験終了時間まで、絶対にあきらめないでください。
私は科目Bの試験終了2分前まで問題と奮闘してギリギリラインで合格しました。20問からの6割。7割の14問が解けていれば恐らく合格圏内だと思います。
1問の粘りが合格を左右します。
おまけで…見苦しいですが筆者がOSI基本参照をおぼえるために作成した漫画があるので、参考程度にご覧ください。(つづきは作成中です)
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