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【新聞要約】【為替】240518

①現状

 ⚫︎円相場は1$=150円の節目を抜けるなど歴史的な「円安」局面が3年連
  続で起きている。
 ⚫︎基本的に為替相場は、景気循環に合わせて上昇と下落を繰り返すことが
  多い。
  ⇨なぜ、歴史的な円安局面からなかなか脱せないのか?

②背景

 ⚫︎日本の経済構造自体が弱り、政府日銀が人為的に円を下支えしないと歯
  止めをかけられない。経済再生に取り組まないと衰退国としてさらに
  弱ってしまう可能性あり。
 ⚫︎円相場に影響を与える経済要因
  ❶日米間の金利差•••日本より米国の金利が高くなれば投資家のお金はド
            ルに流れる。
            *10年物国債利回り:日本0.56% ↔︎ 米国4.38%
            *円相場と金利差はほぼ連動している
  ❷需給差•••財務省貿易統計、2023年度までの5年間の内、4年間は貿易
        赤字。サービス分野でも赤字が続く。米巨大ITは日本で得た
        サービス提供利益を本国に戻す「円売り」を今後も続ける。
        *日本は貿易立国。赤字状態化は、生産拠点の海外移転が止
         まらず、日本の輸出産業が弱っている状況を示す。
 ⚫︎新NISAによる対外証券投資。1〜4月で4兆円(23年の年間買い越し額に
  匹敵)を超えた。

③転用

 ⚫︎「円安」はいつまで続くのか?
 ⚫︎日本の金利は、日本経済が力強さを取り戻さない限り、大きく上がらな
  い。
 ⚫︎米国経済はなお底堅く、すぐに金利を引き下げて景気を下支えしなくて
  はならない状況には至っていない。
 ⚫︎円安基調に歯止めがかかるとすれば、金融政策が動き出す今年秋以降。
  *日本全体の賃金動向を確認できる6〜7月分の毎月勤労統計が発表され
   るのは8〜9月。
 ⚫︎FRBも秋以降、利下げに動く可能性あり。4月の米雇用統計も市場予想を
  下回り、市場では9月にも利下げに転じる観測が浮上。
 ⚫︎日米の金融政策変更が強く意識される夏場まで、150円の節目を中心に
  円安基調が続く。
 ⚫︎現状の相場動向は歴史的な円安局面。ひとたび円高方向に大きく振れれ
  ば、為替差損が膨らみ、外国投資で得た利益を相殺しかねない。
  *円高時も円安時も一定額をこつこつ積み上げていく投資手法が王道。


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