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次の教皇になるのは誰だ?疑念と思惑が渦巻く教会スリラー「CONCLAVE」第97回アカデミー賞期待の作品Vol. 4

AWARDS PROFILE Vol. 4

CONCLAVE

各映画サイト評価

Rotten Tomatoes: 90%(現時点)
Metacritic: 81(現時点)
IMDb: 7.7(現時点)
Letterboxd: 3.8(現時点)

あらすじ

 ローレンス枢機卿は死んだ教皇の後継者を決める選挙:コンクラーべを取りまとめる役を任じられる。それは前教皇の秘密や教皇候補者たちの思惑と立ち向かう困難な仕事だった…。

監督・キャスト・注目ポイント

 2022年公開のNETFLX映画「西部戦線異状なし」で第一次世界大戦の熾烈な塹壕戦を描いたエドワード・ベルガー監督が、今作で挑むのはコンクラーベと呼ばれる教皇の選挙だ。内密な雰囲気のあるコンクラーベをスリリングに描写し、高い評価を得たロバート・ハリス著の小説「Conclave」を基にしている。

期待の作品に集まったのは超強力なキャストたち。レイフ・ファインズを主演に据えて、スタンリー・トゥッチジョン・リスゴーセルジオ・カステリットイザベラ・ロッセリーニ等、渋いメンツが顔を揃えた。「裏切りのサーカス」でジョン・ル・カレの原作を緊張感のある充実したドラマに翻案したピーター・ストローハンが脚本を務めている。撮影や編集、音楽も実力者が招集されていて手堅いの一言。

評価

 テルライド映画祭でプレミア上映されて、緊張感のあるスリラーとして熱い賛辞を得ている。ヴァチカンという限られた空間で、退屈さとは無縁のどんでん返しが連続するスリリングな心理ドラマになっているという。非の打ち所がないほどに組み立てられたスリラーで、観客の注目を尊重しつつ、観客の気づかない内に伏線を張り巡らせる。

監督はクセモノ俳優たちを華麗に動かして、緩急がついていて、知的で、予期せぬ楽しさのある政治劇を創り上げている。カトリック教会の閉ざされた部屋の中へと観客を引き込みながら、人間の魂の深淵を覗き込む。

教会の陰影を切り取った撮影とテンポのいい編集、盛り上がりどころを押さえた音楽、撮影と呼応する美術セット。キャストたちは皆圧巻の演技で作品に説得力を与えている。カトリック教会の現状や現代の宗教に対しての問題提起を起こす作品ではないが、細やかなディテールで描きこまれたスマートで熱烈なメロドラマなのだとか。ユーモアの匙加減もニクい。

あまりに娯楽性に比重を置きすぎている点を指摘されつつも、時代を超えた名作の佇まいで、有無を言わさぬ面白さがあると熱く支持されている。疑念やミステリーが渦巻くチェスゲームのような語り口に舌を巻くことだろう。

長後の都知事の後継者をめぐって熾烈な心理戦が行われているようですが、当分はオーサムな現都知事の時代が続くことであろう。

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