見出し画像

入院生活の始まり

右足首をシーネというもので固定し、包帯でぐるぐる巻きにされる。脱臼を治してもらってからは、ジンジンする痛みが少し和らいでいた。

ひと通り足の処置が済むと病棟へ移動。いよいよ本当に入院生活が始まってしまう。

個室に案内される。手術までは、ここの部屋に居られるようだ。看護師さんに入院の案内をしてもらったあと、夫には帰宅してもらった。

救急車を呼んでから今まで、結構時間が経っている。いろいろサンキュー。仕事大丈夫だったかな・・・。

ケガしたことで家族にめちゃくちゃ迷惑がかかってしまったなぁ。これから家の事は全部お任せになるけど、私は何とかなれーと願うしかない。切ない。

この病室に運ばれるまで、ほぼ天井しか見てなかったのだが、かなり年季が入っている病院であることは察していた。調べてみると開業して45年くらい経つ病院だった。

この個室には、せっかくトイレもお風呂もついているのだが、入口にとても高い段差がある。バリアフリーが浸透している現代においては、時代を感じる設計だ。これでは、私は使用できない。

とりあえず手始めにトイレまで行ってみようと思い、ナースコールで看護師さんを呼んでみた。

歩けないのでしばらくは車椅子生活になる。車椅子を押したことはあれど、自分が利用したことはない。

ベッドから車椅子への移乗は・・・うん、1人でできそうだ。

このフロアーにある一般トイレに連れて行ってもらうが、狭すぎて車椅子では入りにくい。壁を破壊しそうになり焦る。とても1人では無理だわ。

次回からは、エレベーターを使って、別のフロアーにある身障者用トイレまで行くこととなった。

ここで余談だが、その後、別フロアーのトイレまで何往復もするおかげで、私の車椅子の腕はメキメキ上がっていった。

そして、今までしぶとい肩こりに悩まされてきたのだが、数日後、不思議と肩がほぐれていることに気づくのである。

車椅子を漕ぐことで、両腕と肩を動かしたために、この恩恵にあずかったのだと思い込んでるんだけど、違うかな?

トイレから戻り、病室の窓から外を覗くと日が暮れかけていた。

数時間前には自宅にいて、こんな事になるなんて予想もしていなかった自分に伝えてあげたい。

1日外出予定がない日でも、身だしなみは整えておけよ!気を抜くな!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?