⑨ 母と認知症と家族のはなし
給湯器発注 & 水栓交換
2022年11月5日〜6日
1日目
実家の給湯器が、平均寿命を超えているということで、交換するか否かしばらく悩んでいた。
1人で悩んでいても答えが出ないので、姉に相談してみることに。姉の住まいの給湯器は最近交換したばかりだったからだ。
当時、半導体不足の関係でいろいろ入手困難になっていたり、納品遅延が起きていた頃。
姉のところの給湯器は故障したわけではなかったが、やはり使用年数が経っていた為交換を依頼したのだそうだ。しかし納品されたのは7ヶ月後だったとのこと。
そんな事を聞かされたら、今のうちに発注しておいた方がいいような気がしてきた。
だって、壊れてから発注して、納品に半年以上待たされることになったら・・・お湯が使えない生活はなかなか厳しいよねぇ。お風呂が困ってしまう。
ということで、父にも説明をし給湯器の発注をすることにした。
業者さんが来る日に合わせて実家へと向かう。
午前中に担当の方が来て、契約することになった。今使用している給湯器を見てもらい、見積もりを出していく。
なんだか、いろいろな機能により、料金に差があるようだ。その機能の必要性がよくわからなかった為、とりあえずタイプ別で見積書を作ってもらうことにした。
担当者がその場で見積書を作ってくれている間に、また姉に電話して相談。
特別な機能はなくてもいいのではないかというアドバイスをもらう。それを踏まえて、まだ見積書を書き終えてない担当者に、
「あのぉ・・・すみません。やっぱり、特別な機能などはいらないので、シンプルなタイプでお願いしたいです。」
と伝えると、その場ですぐに給湯器の発注と納品時期の確認をしてくれた。
すると、なんと給湯器の在庫が1台あったと言うではないか。今なら1週間後に納品ができますとの返事だった。
数ヶ月後の納品を想定していたから拍子抜けだったが、いつ故障するかとヒヤヒヤしながら待たなくても済んだのはラッキーだったかも。
来週の納品日と工事時間の確認をし、契約書を交わして、担当者は去っていった。仕事の早い人だったなぁ。
そしてその後、洗濯の手伝いをしていると、洗濯機用の水栓の繋ぎ目から、ポタポタと水が滴っているのを発見。
洗濯機が止まっても、ポタポタと水が漏れている。うわぁー、どうしようかな。どこに修理を頼んだらいいのだろうか。
よくポストに入っている、水漏れお任せ下さい的なマグネットシート広告があるけど、なんかちょっと抵抗がある。
なのでネットで地元の水道屋さんを探してみた。何ヶ所か検索にヒットした所のホームページを見て印象が良かった所へ連絡。
電話口に出た方の対応もよくて、修理を依頼することにした。
16:00
修理に来てくれたお兄さんは、水漏れの水栓を見て、
「水栓を交換した方がいいですね。もしかすると会社に同じタイプの水栓の在庫があるかもしれないので、ちょっと見てきてもいいですか?無かったら発注になります。」
と言ってお兄さんが会社へ戻ることに。待つこと20分。
「在庫がありました!」
と戻って来て、手際よく交換工事をしてくれた。今日修理してもらえて本当に助かったわ。そして料金も良心的だった。
2日目
この日は、実家から出た粗大ごみを運び出して、持ち込み可能な清掃事務所まで車で運ぶ予定日。
2人掛けのソファー、大量のプラスチック製の収納ケース。パソコンラック、タンスなどなど・・・
車の後部座席をフラットにして、パズルを組むように荷物を載せていく。一度になるべく沢山運んでしまいたい。
母と協力しながら車に詰め込んで、その粗大ごみを清掃事務所に運ぶ、そして車に詰め込んだ物を降ろす。
これを2往復やり遂げた。
その後、母が「なんだか脇腹が痛い。」と言い出したので、頑張らせ過ぎてしまったことを反省。
この頃から、少しずつ家の中がスッキリしてきて、母の意識が少しずつ変わってきたのを感じていた。
最初の頃は片付けを嫌がっていたのに、次第に、私が滞在中ではなくても、自ら片付けをしようと動いている形跡が見受けられた。
そんな嬉しい変化もあるのだが、ちょっと気になる出来事も度々発生する。
この日は母がいつも使っていた長財布と、カバンがこつ然と消えたのだ。
母は「古かったから捨てちゃったのかも。」と言うが、そんなことあるかなと疑い家の中を探しても探しても見つからない。
仕方なく新しいお財布を購入して、カバンも違うものを使い始めて数週間後。
姉の住むマンションに現れた母は、なくなったはずのカバンと長財布を持っていたのだ。驚いた姉から連絡が来た。
どこでみつかったのか、いつ見つけたのか聞いても、母からは要領を得ない返答ばかりで真相は闇の中。
その後も母の物が突然神隠しに合って、家族が焦るという事象が度々起こるのであった。
つづく。